天草騒動 「28. 一揆の者、原村に集合の事」
一揆の面々は葭田三平の謀計で城兵を欺き、思いのままに勝利を得ることができたので、今のうちに蔵屋敷の米を奪おうと考え、蔵の扉を押し開き、俵を運び出して船に積み、原村に運び込んだ。
兵糧蔵を建てて穀物を積み入れたが、その量は、米二万八千俵、大豆四千俵におよんだ。これらの穀物をたった一日で奪い取ってしまったのである。
また、一揆に味方しない村に押し寄せて暴れまわり、米や金銀、雑具まで奪い取って原村に送った。前代未聞の騒動であった。
その後、蘆塚忠右衛門が次のような指図