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【映画記録】ハケンアニメ!から観るPRの役割

ハケンアニメ!を見ました。とてもよかった!

期待の新人監督と、天才アニメ監督の復帰作の放映が同じタイミングで視聴率を競いあう映画。
作中のアニメ2作品もすごく本格的で、それぞれ観たいなと思うほどだった。

私はPRの仕事をしていて、アニメを「届けること」やプロモーションという観点からこのアニメを観ると、
「面白いアニメを作ること」が何より「届く力」になると信じている、吉岡里帆演じる新人監督斎藤さんと、
無名の監督の映画を届けるために、あらゆる手段を使ってPRする、敏腕プロデューサー行成さん。を演じる、柄本佑。

監督がまだ無名だからこそ、作品をまず観てもらうために取材を受けたりプロモーションもしなきゃいかんし、
一方で監督はアニメを作るという本業に集中したいのに、できないことに疑問を感じている。でも最後には、自身が世間からいつのまにか「斎藤監督」と呼んでもらえていることに、プロデューサーの力を思い知って感謝する。

PRの仕事をやりながら「PR臭を消す」バランスは持ってたいなぁと思うなかで、PRが空気を作っているものととらえられていて、この映画を作っている人のクリエイターへの敬意が全体に感じられた。

監督の作品への強い気持ちがなければ、PRする側も情報を作っていかなきゃいけない。伝えたいと思うからいろんなところに波及する。この映画に悪人とか、意地悪みたいな人出てこなかった気がして、それぞれのまっとうな仕事をしているからこそのぶつかり合いで、それだけで成り立つのは作品に伝えたいことがちゃんとあるからこそじゃないかと思った。

あと・・なんか、吉岡里穂がボクシングしたり、銀座コージーコーナーに走ったり、ストレスはちゃんと発散してるところとかよかった。笑

趣味と仕事、期待と責任、夢と現実、、それぞれ一度は考えたなぁということがぞろぞろとでてきます。

「このアニメはハッピーエンドじゃなくてももう大丈夫」というところ、この映画にも通ずるところがあっていいなと思った。
観た人に委ねる結末が今っぽくて、いい作品だからこそね。

しかしこんな監督にスポットが当たるってこともなかなかなくて、クリエイターの力を集結している映画だった。映画のPRやってみたい~!

ストーリー
アニメ業界で監督デビューのチャンスをつかんだ斎藤瞳は、現在崖っぷちのスター監督・王子千晴と争うことに。瞳は敏腕プロデューサーに振り回される一方で、千晴には彼の才能に人生をかけるプロデューサーがいた。ふたりはアニメの頂点を目指し激しく争うが……

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