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エッセイと日記ってどう違うの?

ありがたいことにnoteを書き始めてからちょくちょくコメントを頂くようになりました。とても嬉しい。ありがとうございます。

先日書いた『エッセイが書けない理由』という記事をよく読んでいただくのですが、頂いたコメントを読んでいて、少し説明が足りなかったな、もう少し掘り下げてみようかなと思ったテーマがあります。それが、今回の『エッセイと日記の違い』についてです。

参考にさせていただいたのが、たけのこさんの記事。

エッセイは作品性が加わったもの、という内容がかなり腑に落ちました。なるほど、日記は単に出来事を綴ったもので、エッセイは「読者に伝わるように」書かれた作品だと。

エッセイと日記の違い

そのうえで、エッセイと日記の違いについて私なりに整理してみました。(あくまでも私個人の考えとして聞いてくだされば嬉しいです。)

日記とは、自身の出来事や思ったことを綴った主観性の高い文章

エッセイとは、主観性に、他者に読まれることを前提とした作品性が加わった文章

説明すると、日記は、個人的に起きた出来事や感想をただ綴っているというもので、「今日はこんなことがあった。こう思った。」と単なる自分の頭の中のトレースを行った状態。対してエッセイは、他者に読まれるという外側の意識を受けながら書かれた、主観性の高い作品である。

先述のたけのこさんの書かれている、エッセイは客観性があるという内容と若干違いがあるのですが、それは後で書いています。(おそらく言いたいことは同じだと思う)

ここでさらに、たけのこさんのエッセイをご紹介したいです。(ただのファン)

毎日「めんどくさい」と繰り返す息子さんに、イライラしないわけではないけれど、自分と同じ血族と思えば仕方ないよなとも思う。そんな息子さんの将来に思いを馳せ・・・省略・・・・『子供を理解することから始めよう』と、息子さんが「めんどくさい」と繰り返すたび、心にとなえる。

そんなエッセイです。幼い息子さんを見つめるお父さんの親心が伝わってきて、ほっこりする文章で好きです。

これ、日記だと「今日も息子がめんどくさいと言っている。自分もわかるという気持ちがある。血は繋がってるんだなぁと思わされた。」とかになると思う。・・・たけのこさん、つたない文章に変換しちゃってすみません。(土下座)

エッセイは、他者に読まれるための作品になっているんですよね。

日記は主観、エッセイは客観性のある文章なの?

日記が主観性の高い文章だとしたら、「人から読まれる」エッセイは客観性のある文章なのか、と言われたら正確に言うと私はそうじゃないと思います。

客観性とは、知覚または感情または想像に起因する個人的主観から独立して真であることを指す。命題はその真理条件が直観的主観に起因するバイアスなしに満たされたときに客観的真理を持つとみなされる。科学的客観性はえこひいきや外部からの影響なしに判断できる能力を指し、時には中立性の同義語として使われる。(Wikipediaより引用)

エッセイは、「人から見られていることを意識された」という点では客観性のある文章とも言えそうですが、改めて「客観性」という言葉を調べてみると、個人的主観から独立して真であることなんですね。

でもでも。エッセイって自身の出来事だったり、思ったことを書くことであり(主観性)、さらにそれをどう感じるかは読者に委ねるものと思っていて、真があるわけではない。
作者が書いたものに対して、読者それぞれ違った読み方や感想があっていいと思うんです。(エッセイの読み方については過去のブログでも書きましたのでそっと載せておきます。)※あくまでも個人的な考えです

だから、エッセイも主観的でいい。

エッセイも自分の思ったことや出来事を思う存分書けばいいと思います。そのうえで、作品を作り上げるようにして綴っていく。それがたとえ、自己満足に終わってしまっても良いじゃないかと思うんです。この文章は自分だけの作品なんだから。それでもスキと言ってくれる人は、自分の作品に共感してくれた人。ただ、共感というけれど、作者が感じたことと、あなたが受け取ったことが違っていたとしても別に良いんです。それがエッセイの魅力だから。

今日も読んでいただいてありがとうございます。


***追記(2020.12.12)***
この記事で「エッセイは客観的ではない」と書きましたが、少し気づきがあったので別記事にて追記しています。

確かにエッセイはコラムやライター記事と比べて主観的なんですけど、エッセイの内容をよく見てみると、客観性が含まれている文章もたくさんあるよね、と。

あくまでもエッセイは主観性の高い文章なんだけど、そのうえで文章に客観性を取り入れるとさらに読みやすくなるなぁと気づいた話です。よろしければ読んでみてください。


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