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マーケティング グロースハック入門 最終回

デジタルマーケティングのグロースハック入門、今回の6回目で最終回となります。自分のチームの部下向けに、まとめた内容となっていますので、デジマ初心者の方、部下向けに何かわかりやすいメソッド無いかなー、と思っている方は、ぜひご活用頂けますと幸いです。


メソッド全目次

グロースハック入門のメソッド全体像はこちらとなります。

0: 事前準備(Part1)
1: まずはバケツの穴を塞ぐ(Part1)
2: バケツの穴は後ろから塞ぐ(Part1)

3: 改善対象は二兎を追わず一度に1つずつ(Part2)
4: CV貢献アイテムを見つける(Part3)
5: リテンション貢献アイテムを見つける(Part3)
6: アイテムへの誘導方法を工夫する(Part4)
7: ABテストは顧客の理解の為に使う(Part5)
8: とにかくテストの数を重ねる(Part5)

9: シナリオ全体の整合性を整える(Part6)
10:シナリオの命名法則を整え整理整頓する(Part6)

シナリオ全体の整合性を考える

ここまで読み進めて頂いた方は、すでにマーケティングオートメーション等で、もしかしたら沢山のシナリオを作ってきたかもしれません。

シナリオを作成していくと、往々にして起こるのが、シナリオがスパゲッティのように絡み合ってきて、段々とPDCAを回すのが大変になってくるという症状です。

もしそのような状態になっているようであれば(できればその状態になる前に)、きちんとシナリオを可視化しておく事が必要になります。

結構多く見受けられるのが、スプレッドシート等でシナリオを管理しているケースです。データ的に理解するには向いた手法なのですが、この手法の難点は、直感的にどの場面でどんなシナリオが動いているのかを把握できない点です。

ユーザーの行動を想像するには、Part5でも述べたように「映像思考」が重要になります。特に複数のメンバーでディスカッションする際には、共通の映像イメージを保つためも、より直感的にシナリオを理解できる状態にする工夫が求められます。

そこでオススメなのが、Part1の準備編で用意した「地図」を利用する方法です。

地図を利用する

Part1から読み進めて頂いた方は、既に地図をお持ちかもしれません。もしお持ちで無い方も、今から地図を用意する事をオススメします。

やり方はごく単純でして、準備で作成した「地図」に、現在作成したそれぞれの施策をマッピングします。ブレストしやすくするために、ホワイトボード等にマップを貼り付け、施策はポストイット等で書き、地図上に貼り付ける方が生産的です。

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貼り付けるポストイットに、以下の情報を記述しましょう。

・発動対象となる顧客条件(セグメント)
・トリガー条件(何の行動を起点に発動か)
・タイミングと手段(即時か何分後か、プッシュ通知かアプリ内バナーか)
・KPI
・KGI

これを行う目的は、UX(ユーザー体験)全体の、どこで、顧客シナリオが発生しており、それは何を目的としているのかを、視覚的に捉える事と、シナリオの発動が混み合っているポイントや、逆に手薄になっているポイントがどこかを直感的に捉えるためです。

この地図を元に、できればチーム等の複数のメンバーでブレストを行い、ポストイットを移動したり、追加したり、削減したりして、全体の顧客地図を、全員の共通認識として理解する事で、自分の頭の整理だけでなく、チームとしての整合性を高める事ができると思います。

シナリオの整理整頓をする

Repro等のエンゲージメントツール、マルケト等のマーケティングオートメーションツールを使っていると、上記の工夫を行ったとしても、やがて、シナリオが膨大になり、何が何だかわからなくなってきます。

シナリオ等の分析を行ったり、修正を行う場合に、「あのシナリオどれだっけな?」と探す場面が発生するかと思いますが、意外にこれがチリ積もで、作業の時間を奪っていきます。

そこでできれば、シナリオの「断捨離」と「命名法則の統一」を行いましょう。

効果の低いシナリオや、何のためにやってるのかわからなくなってきたシナリオを、後生大事に取っておく事は、生産性の低下に繋がります。コンマリになった気になって、ガシガシ、そのようなシナリオを「アーカイブ」に移していきましょう。

そして重要なのが「命名法則の統一」です。ポイントは各シナリオの詳細を開かなくても、名前でおおよそそのシナリオがイメージできる事と、同じような目的や対象セグメントで、カテゴリーとしてシナリオを名称から把握できる事です。

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ごくごく当たり前の事を書いているのですが、これが意外に「心が折れる作業」のため、実は手付かずというケースが多かったりします。

色々な担当者を見てきましたが、シナリオの命名法則がグチャグチャな状態な場合、担当者自身が顧客にどのような体験を提供したいのか自体、クリアになっておらず、成果が上がりにくいケースになっている、という場面を結構見てきており、このシナリオの整理整頓、取捨選択は、結構大事なポイントだなと感じています。

最後に

全6回に渡った、デジタルマーケティング・グロースハック入門も今回で最後となります。

元々、このNoteを書こうと思ったきっかけが、自分の部下達に、Webサイトやアプリの改善を行っていくための、グロースハックの手法を教育するにおいて、いまいち、適当な教科書(メソッド)が無かった事が発端です。

内容的には、まさに「当たり前」の事を書かせて頂きましたが、デジタルマーケ初心者の方によっては、「そもそも、当たり前がわからない」という事もあるかと思います。

全6回のグロースハックメソッドに加え、今後、PDCAやグロースハック関連の記事を書きましたら、こちらのマガジンに追加していきますので、もしよければ、登録をお願いいたします。


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