19_自分の出した指示を忘れる上司。イライラせずに付き合う方法は?
皆さま、こんにちは。年の瀬が目の前に迫ってきました。
本日もご質問にお答えしますね!
【質問】
私はアナリティカルです。直属の上司は典型的なエクスプレッシブ。アイデアが豊富な方なので、新しい取り組みや指示が下りてきます。
しかし同時に、どんどん忘れている様子。前に言われた仕事について質問をすると「そんなことあったけ」「忘れていた」と言われます。
自分としては着実に前に進めてきたのに、「忘れていた」と言われると拍子抜けするとともに、イライラしてしまいます。自分より立場が上の方に「自分で出した指示を忘れないように」と強く注意をするわけにもいかず……。
うまく対応する方法はありますか?
【回答】
アイデアが豊富なエクスプレッシブの上司と一緒に仕事をするのは楽しいですね。でも、自分が出した指示を忘れられるのは、部下としては辛いしモチベーションが下がりますね。アナリティカルの方は、きちんと段取りを組んで進めるので、余計にガッカリしてしまうことと思います。
さて、対応を考える時に大事にしてほしいことがあります。
エクスプレッシブは「楽しい」「新しい」ことが大好き。この長所を生かしてほしいということです。
ビジネスの現場でも「楽しい」取り組みは可能です。
上司から新しい仕事に取り組むよう指示が出たとします。アナリティカルが黙って取り組むと、エクスプレッシブは忘れてしまいます。対応として大切なことは、上司が忘れることを前提にして、「忘れない」ように工夫すること。
そこで、仕事の進捗状況を可視化してしまいましょう。
まず、ホワイトボードや模造紙とカラーシールを用意してください。ノートやパソコンは、開かないと見ないので不可。いつでも見ることができ、チーム全員の目に留まる模造紙・画用紙などを用意することがポイントです。スペースがない方は、A3のコピー用紙でも構いません。
まず、指示のあった仕事をゴールとして模造紙に大きく書きます。
そして、指示を受けた日を書きます。上司が、「自分が指示を出した日」を忘れないように大きく書きましょう。
次に、いつまでに何をするか、誰のサポートをもらうか、いつまでに仕上げるか等段取りを書きましょう。楽しく見えるように、丸や星マークなど色々な図形を使ってもいいでしょう。
その段取りのマークに、今の自分の力では難しいこと、全くできていないことは赤のシールを、50点くらいはできていることは黄色のシールを貼ります。
これでスタートです。
その後、できたことは、赤や黄色のシールの上に青のシールを重ねて貼っていきます。時間が経つにつれ、赤や黄色のシールが消えて、青が増えてきますね。
何ができたか、できていないか、いつでも誰でもすぐにわかるように可視化をすることがポイントです。時々、上司に「この段取りは先輩のサポートで完了しました!」と報告しながら青のシールを貼っていきましょう。
忘れやすいエクスプレッシブの上司も、毎日見えるところに業務の進捗状況がわかるものがあると、さすがに忘れません。
エクスプレッシブは、ご褒美をもらうのも、あげるのも大好きです。
「全部青になったら、チームでランチに行きましょう!」
とご褒美をねだってみてください。
アナリティカルの方は、真面目にコツコツ仕事を進めていく力があります。エクスプレッシブのように、つい忘れるようなことはありません。でも、エクスプレッシブはわざと忘れているわけではないことを理解してくださいね。次々と新しいこと、楽しいことが頭に浮かんでくるので、つい前にあったことや言ったことを忘れがちなだけ。
ぜひタイプの違いを理解して、お互いにストレスなく仕事を楽しむ工夫をしてみてくださいね!
※この模造紙を使ったやり方は、チームでやると、上司からの指示が出ている案件がいくつあるか一目でわかるため、一部の方に業務が片寄るのを防ぐ効果もあります。ご自身がエクスプレッシブだと思う上司の方には試していただきたい手法です。
無意識のパワハラに気がつくきっかけになります。「優秀な部下に負荷が偏り、ついには離職してしまった」ということにならないためにも、ぜひ取り入れてみてください。
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