オーバーヘッドプレス
noteをご覧いただきありがとうございます。
今回は、ありがたいことにリクエストをいただきました『オーバーヘッドプレス』について書いてみたいと思います。
競技への転用ではなく、オーバーヘッドプレスそのものを強くしていくための内容になります。
個人的には、オーバーヘッドプレスこそ“真の身体の強さ”が発揮される種目ではないかと思っていて、Big3に近いこだわりを持っています。
自分で身体を支えた状態でバーベルを挙上する。フォームで可動域が変わることがほとんどなく、純粋な力が必要です。
そんな魅力的な種目を、トレーニーの皆さんが強くしない手はありません。
強化するポイント
オーバーヘッドプレスを強くするためには
・サブ種目ではなくメイン種目として扱う
・バーベルをできるだけ重心上(横から見て身体の中心あたり)にのせる
この2点が重要になります。
重心という言葉がこの場合適切かどうか少し悩みましたが、バーベルをできるだけ骨盤上に置くと考えていただければ問題ありません。
サブ種目ではなくメイン種目として扱う
これはそのままの意味になりますが、10rep×3set 週に1回実施するといった具合では数値はなかなか伸びません。
オーバーヘッドプレスは多関節種目であり、肩だけでなく三頭筋や角度によっては大胸筋も関与します。
つまり、ある程度は高重量が狙えるはずの種目なので、負荷設定にも変化をつけるべきなのです。
10repだけではなく、6repや3repも取り入れることで扱う重量にバリエーションを持たせます。
自分の場合は、1RM(1回挙げる限界値)あたりまで1度おこなってから、重量を落として回数(6repから10rep)中心におこなうことが多いです。
また、ディロード日(軽く流す日)もきちんと設け、プレス系のダメージがでている日は軽い重さでさっと刺激をいれて切り上げることもあります。
まとめると、負荷に変化をつけることと、実施頻度をあげることが重要になります。
バーベルをできるだけ重心上にのせる
これは強化のポイントというよりは、フォームのポイントになります。
拙い絵で申し訳ありませんが、オーバーヘッドプレスのフォームを3パターンほど書いてみました。
この中で、高重量を扱うために自分が推奨するのはBのフォームになります。
※フォームのパターン
まず、Aのフォームは脊柱がフラットな状態です。この姿勢が1番安全ではあるのですが、バーベルが重心より前にあるので力を伝えにくく、肩単体に負荷がかかってしまいます。
あくまでオーバーヘッドプレスを強くするための話なので、肩だけに負荷が集中する方法は採用しません。
次に、Cのフォームは見ての通り腰が反りすぎているので、怪我のリスクが高くなってしまいます。
手幅が広すぎても、ダンベルショルダープレスのように肘が横に広がってしまい腰を反りやすくなってしまうので注意してください。
最後に、Bのフォームは腰ではなく胸(椎)を反らすことでバーベルを重心に寄せています。
胸を反らせるというよりは、バーベルに向かって突き出す感覚です。
※胸を突き出す
絵の違いがわくりにくくて申し訳ないのですが、BとCの骨盤の角度にに注目してください。
Bのように、できる限り骨盤は立てたまま腰が反りすぎないように保持し(体幹部の剛性)、その上で胸郭を起こしてバーベルをのせます。
そして、フィニッシュは絵の右端のようにバーベルが重心の真ん中にのるように運びます。こうすることで、バーベルの重さを筋肉だけでなく骨でも受けてやります。
いい位置にはまれば、バーベルを真っ直ぐ押し切る感覚が強くなると思います。
※挙上中も骨盤は立っている
実施するタイミング
オーバーヘッドプレスは、プレス系種目になるためベンチプレスなどの後に実施することが多くなるかと思います。
そうすると、メイン部位こそ違うにしろ、前の種目の疲労を引きずった状態で開始することになるため、本当にフレッシュな状態で負荷をかけることができません。
自分も最初の種目にオーバーヘッドプレスをおこなうことは少ないのですが、できるだけスクワットやデッドリフトなどの部位的な影響が少ない種目の次に取り入れるようにしています。
分割の方法は様々ですが、オーバーヘッドプレスを強くするという観点で考えると、できる限り疲労が少ない状態で実施する日をつくることをおススメします。
まとめ
今回は負荷設定とフォームの2点に絞りお伝えしました。
実際に重量を伸ばしていく際は、実施前に肩周りをしっかりウォームアップしておくなどの準備も重要です。
特別なことをする必要はないので、安全に挙上しやすいフォームを掴み、後はしっかりやりこんでみてください。
また、今回のようにコメントやSNSで題材のリクエストをいただけるのは本当に嬉しいです。
個人に向けたアドバイスやプログラムの作成はおこなっておりませんが、こういう話が知りたいなどのご意見はどんどんいただければ思います(書けるかはわかりませんが…)
今後とも、よろしくお願い致します。
トレーニングに関するコラムの配信とプログラムの販売をおこなっています。パーソナルトレーニングほどカスタマイズしないかわりに、ライトなプログラムをたくさん更新していきたいと思っています。よろしくお願いします。