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600字映画レビュー『恋は雨上がりのように』

『恋は雨上がりのように』(2018)
視聴方法:Amazon prime video
視聴日:2022.11.17

「この感情に名前をつけるのはあまりに軽薄だ」

原作漫画が前から気になっていたが、映画も評判が良いようなので先に視聴。
この映画ずっと観ていたいなぁと思った。登場人物みんなが愛おしくなった。

主人公のあきら(小松菜奈)は、興味のない男には「LINEやってない」と答え、無理に取りつけられたデートにはTシャツビーサンで行く。なのに、好きな人には自分からLINEを聞くし(LINEってなに?と言われてしまうが)、デートには雑誌のモテコーデみたいな服で行く。持ってたら両思いになれると噂のガチャガチャは20回ぐらい回す。
一見クールで愛想ないのに、すごく普通の女子高生らしく恋をしている様子が可愛かった。

一方、バイト先の店長(大泉洋)は、いかにもうだつの上がらない中年として登場する。クレーマーにぺこぺこ頭を下げてばかりで、みんなにバカにされている。
なんの取り柄もない男かと思いきや、彼には諦めきれない夢がある。ずっと停滞していたその夢は、あきらをきっかけにまた動き出す。

メイン以外の人物も魅力的で、私は店長の大学時代の友人、ちひろが好きだ。今時あんな絵に描いたような作家はいないだろうが、フィクションの中には永遠にこういうキャラがいてほしいと強く思った。

漫画は十巻で完結しているそうなので読んでみたいし、アニメは私の好きな渡辺歩監督なので見なければならない。ウォッチリストの映画を一本観ても、観たいものは減らないどころか増える。人生は短い。私は今日も映画を観る。

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