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対話におけるうなずきって大切なんだなぁ #予測不能の時代 まとめ3

本記事は、DX関連の個人的な学びのアウトプットです。

ある大手食品メーカーの経営企画の方から、今年の今の所の一番、と教えてもらった「予測不能の時代」を読み始めました。日立でずっとウェアラブルデバイスを用いたピープルアナリティクスをやられている矢野和男さんの著作。2020年7月についに、事業を分社化しハピネスプラネット社として「企業経営にハピネス・マネジメントを」届けることに取り組まれています。

これまでの本書のまとめ

予測不能の時代に企業の進化を阻む4大ルーティンとは #予測不能の時代 まとめ1
幸せな組織の4条件FINEとリーダーシップ理論とチームマネジメントの工夫 #予測不能の時代 まとめ2
<本記事>対話におけるうなずきって大切なんだなぁ #予測不能の時代 まとめ3
幸せのスキルと新事業開発って似てるんだな #予測不能の時代 まとめ4
心の資本を高める簡単習慣3good #予測不能の時代 まとめ5
予測不能の時代のシナリオプランニング  #予測不能の時代 まとめ6
自由・格差・エントロピー #予測不能の時代 まとめ7

第三章「幸せは天下のまわりもの」

前回まとめた以下FINEのNについて、興味深い事実が紹介されます。ウェアラブルセンサーによる装着者の「身体の動きのパターン」と「組織の幸せに関するアンケート結果」との間で相関係数R=0.94という非常に高い関係があると言うのです。その身体の動きのパターンというのの説明がややこしくて正しく理解できているか不安なのですが、そのまま書くと「シークエンスの連続時間とそれが反転する確率の関係」となります。

<幸せな組織の普遍的な特徴:FINE>
・Flat:人と人のつながりが特定の人に偏らず均等である
・Improvised:5分から10分の短い会話が高頻度
・Non-verbal:会話中に身体が同期してよく動く
・Equal:発言権が平等である

シークエンスというのは、身体が動き続けている継続時間のことのようです。そして、これは、動き続けているほど止まりにくくなるそうです。これ自体は、1/Tの法則といい一般的に知られている法則とのことです。これについては、以下、矢野さん自身の記事が東洋経済に載っています。

以下は、書籍の中でも出典としている矢野さんの論文中の図となります。二つのグラフがあります。

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グラフ出典:Kazuo Yano et al. (2015),  Profiting From IoT: The Key Is Very-Large-Scale Happiness Integration

横軸のSustained Active Timeというのが、身体の動きの継続時間です。論文読み切れてないのですが、縦軸のProbability(確率)がいまいち理解できませんでした。

グラフから読み取れることは、幸せ度が高いグループでは、継続時間が伸びての、行動が反転しにくいという結果なのではないか?と思うのですが、時間がなく読み込み切れませんでした。

書籍の中で提示されているグラフは登録が必要な論文(こちら)だったのですが、別の論文で似たものが以下です。

縦軸が幸せに関するアンケート結果(高いほど幸せ)、横軸がセンサーによる「シークエンスの連続時間とそれが反転する確率の関係」を指標化したものだと思います。

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グラフ出典:Kazuo Yano et al. (2015),  Profiting From IoT: The Key Is Very-Large-Scale Happiness Integration

このように、身体の動きのパターンと組織の幸せ度合がきれいに相関関係にあるといいます。

また、このとき身体の動きの頻度や大きさは全く関係ないと言うのです。先の論文を見ると、うなずき、タイピングといったものも身体の動きとして計測されるそうです。あくまで「シークエンスの連続時間とそれが反転する確率の関係」が重要だと、言うことのようです。

この組織の幸せと高い相関を示す「シークエンスの連続時間とそれが反転する確率の関係」を表す指標を著者は「ハピネス関係度」と呼びます。

今回、このハピネス関係度の指標の中身が理解しきれなかったので、著者の前著「データの見えざる手」も読んでみたいな、と思いました。

追記:後日読んだので追記します(2022/1/10)

誰かと誰かがあって以降、また再開する確率は、最後にあってからの時間が経過するにしたがって低下する。最後にある人に会ってからの時間をTとすると、再会の確率は1/Tに比例して減少する
つまり会って以降、会わない時間が経つほど加速度的に、再会の確率は減る、ということ。これは他の行動にも普遍的にみられる
統計的には、確率を対数で縦軸に置くと、分布が直線上にのる分布となる。

組織全体のハピネス関係度

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ハピネス関係度の高い人とコミュニケーションを取る相手の人たちもハピネス関係度が高く、その逆も然りであることを確認したといいます。第3章のタイトル「幸せは天下のまわりもの」とあるように、一人一人のハピネス関係度の高さは、相手にも伝搬し組織全体のハピネス関係度を高めるのだとまとめています。

そして、そのために個人としては、会話のときに身体の動きで相手に反応する、相手にうなずきや笑顔を返すことで幸せの循環に貢献できるのだといいます。

先日、オフィスに出社をして、何人か久しぶりの人と対面で雑談をする機会に恵まれました。ちょっとした雑談によるコミュニケーションから、「たしかに、幸せは天下のまわりもの」なんだなぁ、と実感しました。

よくコミュニケーション関連の研修などでも、相手の動きに同調して、よくうなずく、相手の話すスピードに合わせて話をする、相手の言ったことをオウム返しにする、といったテクニックが紹介されることがあります。

こういったテクニックにも一定以上の意味や価値があるんだろうな、と思いいました。そんなこともあり、私はZoomなどの打ち合わせでは、極力、ほかの人たちがカメラをオンにしてなくても、オンにするようにしています。

おわりに

DXについての記事や私のマネージャーとしての学びをまとめた記事は以下の「DXのマガジン」と「新任マネージャーの心得のマガジン」にストックしてますので、併せて覗いてみてください。フォローや「スキ」を押してもらえると励みになります。

ということで「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標に更新していきます。よろしくお願いします。

しのジャッキーでした。

Twitter: shinojackie

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