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アイリーン・グレイ 建築家・デザイナー【みすず書房】

ピーター・アダム 著/小池一子 訳
A5判/320頁/5,400円+税

「家は住むための機械ではない。人間にとっての殻であり、延長であり、解放であり、精神的な発散である。外見上調和がとれているというだけではなく、全体としての構成、個々の作業がひとつにあわさって、もっとも深い意味でその建物を人間的にするのである」(アイリーン・グレイ)
「あなたの家で過ごした二日の間に、その家の内外のすべての構造に指令を出している、類い稀な魂を称賛する機会をもつことができてとてもしあわせです。モノトーンな家具とその設営ぶりにこれほどの風格と魅力、機知に富んだ形をあたえているのはその類い稀な魂なのです」(ル・コルビュジエ)

1910年代半ばには日本人漆職人・菅原精造との共同作業を結実させて先端デザイナーとして脚光を浴び、1920年代にはル・コルビュジエも称賛――どころか異様なまでに執着しつづけることになるモダニズム住宅の粋「E1027」を完成させたアイルランド人女性。アーティストとしての気質を貫きながら「建築」を模索しつづけたその生涯を、晩年に交流したイギリス人映画プロデューサーが豊富な図版を駆使して綴った初の本格評伝。

1991年の刊行以来,絶版になっていたアイリーン・グレイの評伝の復刊.
装飾,デザイン,建築の分野で活躍した彼女は,1976年に98歳で亡くなる直前,個人的な手紙や写真のほとんどを自ら燃やしてしまったため,その生涯には謎も多い.
本書では,晩年に交流した映画プロデューサー,ピーター・アダムが,彼女と交わした会話や数少ない資料,交流した人びとのやりとりなどを通じ,当時の時代背景も交えながらその歩みを立体化する.デ・ステイルからの影響,建築へのめざめ,ル・コルビュジエとの交流と確執など,そのひとつひとつが興味深い.(kn)


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