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#6心が軽くなるマインドフルネスの基本態度【忍耐強くある】

※この記事は音声として聞くこともできます。

こんにちは、マインドフルネス講師のゆうすけです。

この記事に興味を持ってくださったということは、あなたはマインドフルネス瞑想に興味を持っていたり、もしくは日常的に実践している方だと思います。

マインドフルネス瞑想を実際に行なってみると、さまざまなことに気づきます。

例えば・・・

今に意識を集中した3秒後に、もう今から離れて、あれこれ考えていませんか?

10分間、呼吸に意識を向けているつもりが、そのほとんどの時間を別のことを考えて過ごしていませんか?

心と体が落ち着く代わりに、呼吸が速く浅くなったり、体が緊張していたりしていませんか?

こういった状況に気づいた時、あなたはどんな反応をしますか?

集中できない!と苛立ちを感じているかもしれません。

自分は全然できない!自分に落胆しているかもしれません。

なんとかしなきゃいけない!と焦りや緊張を感じているかもしれません。

このような反応をしていると、だんだん、瞑想をするのが辛く感じてきます。

そして、あー、今日は瞑想おやすみしよう、といって、上手く自分に言い訳をしてサボる日が出てきます。

そして最終的に、気づいたら瞑想を始める前の生活に戻っています。

こうして、実際にたくさんの人が瞑想の効果を実感する前にやめてしまします。

この原因の一つは、マインドフルネス瞑想を実践する上で大切な考え方が欠けているからです。

私自身、瞑想の効果を感じるまでに1年近くも時間がかかったんですが、その原因の一つは、「瞑想に取り組む姿勢」を知らなかったからでした。

そんな経験があるからこそ、取り組む姿勢の大切さを痛いほどわかっています。

そこで今回は、マインドフルネス瞑想に取り組む上で最も大切な考え方の一つ、「忍耐強くある」についてお話します。

メンタルヘルスへの関心がますます高まっている近年、企業内の研修でマインドフルネス瞑想を行なったり、定期的なマインドフルネスセミナーを実施したり、いろんなアプリが開発されたりと、マインドフルネスを実際に行う機会を持つ方が増えてきました。

その一方で、よく聞くのは、

「あー!マインドフルネスね、やったことあるよ!今はやってないけど・・・」

という、私にとって嬉しいけど悲しい話です。

やってみたけど、続かない方が本当に多いですね。

でも続けられない気持ちはとても良くわかります。。。

いろんな理由がありますが、今回は忍耐強く続ける、ということに焦点を当てて話していきます。

「忍耐強さ」については、マインドフルネスに関わらず、個人的にはかなり重要な話だと考えています。とくにこれからの世界においては。

最近、ちらっと見かけたネットのニュースに、今の若者は10分の動画を全部見れない、というものがありました。びっくりですよね!

原因は、TiktokやInstagramのリール、Youtubeのshortsなど、数十秒の短い動画に触れる機会が多くなったことだと言われていました。

Youtubeでは「切り抜き動画」という、元の動画の要所だけを切り抜いた短めの動画が流行っています。

また、数年前に問題になって逮捕者が出た「ファスト映画」という映画の要所だけをかいつまんだ10分程度の動画もありました。

ゆっくりと見ていては追いつけないほど膨大な情報が毎秒生まれることで、

私たちは、”面白い場面だけ” ”価値ある情報だけ” ”物語の結果だけ” をすぐに知りたい!

という心理状態になりつつあります。

また、日常で使うサービスでもこのような現象は起きています。

これが何か知りたい!と思ったら、グーグルで検索すれば、すぐに答えが出てきます。

この商品が欲しい!と思ったら、アマゾンでワンクリックで買えて、次の日に届きます。

このような、知りたいことをすぐに知れる、欲しいものがすぐ手に入ることで得られる満足感を

「インスタント・グラティフィケーション(Instant Gratification)」

と呼びます。

日本語に訳すと、「即座の満足感」といった意味です。

個人的には、インスタント・グラティフィケーションはとても厄介な現象だと思っています。

なぜなら、知りたいことをすぐに知れる、欲しいものをすぐに得られるという無意識の期待を持ってしまうようになるからです。

私の記事をはじめから読んでくださっている方は、期待がどれだけ私たちの心を乱すのかご存じだと思います。

例えば、あなたがアマゾンで注文したい商品が、到着までに1ヶ月かかる、とわかった時、心はどんな反応をしますか?

おそらく多くの人は「はぁ?なんでそんなにかかるんだよ!」と苛立ちや落胆するのではないでしょうか。

インスタント・グラティフィケーションによって、何に対しても、即座に自分が望むものが手に入るという期待を心の中に育てていくと、どんどん心に余裕がなくなっていきます。

心の柔軟性や寛容さがなくなっていきます。

すると、少しでも期待通りに行かないと、怒りや苛立ち、不安、焦燥感を強く感じるようになります。

物事の成り行きを待てなくなります。

自分でコツコツと時間をかけて何かを行うことが苦手になります。

すぐに結果が出ないと簡単に諦めてしまいます。

他人との違いを受け入れられなくなります。

上手くできない自分を必要以上に厳しく批判するようになります。

ここまで読んでみて、あなた自身はどうですか?

自分の心に聞いてみましょう。

心当たりがあるかもしれません。

メンタルヘルスの観点から考えると、かなり深刻な話だと思います。

しかし、技術が発展していく限り、この世界の大きな流れを変えることはできないでしょう。

今後もさらに加速していくと思います。


何事もすべて即座に結果が出たり、欲しいものが得られるのであれば、何も問題はありません。

しかし、物事には時間や労力をかけなければ、得ることのできないものがたくさんあります。それは往々にして、非常に価値あるものです。

例えば、スポーツ。

どれだけ効果的な方法を学んでも、それを体得するには、何度も体を使って練習するしかありません。

バスケットのシュートの方法を本で学んでも、1回のシュートで身につけることはできません。

何千回も淡々と、諦めずにシュートを打ち続けないと上手くなりません。

勉強も同じです。

例えば、英語が話せるようになりたい思い、効率の良い勉強方法で学んでも、1週間でペラペラになることはありえません。

毎日、地道な勉強を少なくとも数年して初めて、まともに話すことができるようになります。

瞑想も同じです。

ストレスや不安を上手く対処して心を落ち着けたいと思っても、1週間瞑想しただけでは、何も変わりません。

毎日、地道に瞑想を行い、自分自身に意識を向け、気づく瞬間を何千回も作らなければ、体感できる変化は訪れません。

だからこそ、「忍耐強くある」ことは極めて大切で、マインドフルネス瞑想においては基本姿勢として、日々のトレーニングの土台をなす要素なんです。

さて、ここまでは、一般的な話も含めた「忍耐強さ」の大切さについてお話ししました。

最後に、マインドフルネス瞑想において、「忍耐強くある」をどう体現するかをお話ししたいと思います。

マインドフルネスストレス低減法の創設者であるジョンカバットジン博士の著書の説明がわかりやすく、個人的に好きなので、ここではその言葉を引用します。

“忍耐というのは知恵の一つです。私たちは、自然の時の経過を理解し、受け入れなければならない場合もあります。よく子供は、早く蝶になるようにと思って、さなぎをこじ開けようとします。しかし、無理にこじ開けても、早く蝶になるわけではありません。大人は、蝶が必要な一定の時間を経たときに、初めてさなぎから出てくることを知っています。そのプロセスは、人の手で早めることはできないのです。”

Full Catastrophe Living - Jon Kabat-Zinn

素敵な例えですね。

ここで言いたいことは、瞑想を通して気づく力を養う場合も、一定の時間が必要だということです。

どんなにもがいたところで、瞑想に近道はありません。

今に意識を集中した3秒後に、もう今から離れていることに気づき、集中できない!と苛立ちを感じたときは、焦らず、自分にそういう体験をする余裕を与えてあげてください。

「自分は今、苛立っているなぁ。でもそういうもんだよ。」と、苛立ちを大きな心の余裕で包み込み、自分に言いましょう。

心と体が落ち着く代わりに、呼吸が速く浅くなったり、体が緊張していることに気づいたら、

「これはダメだって思っているなぁ。でもこれが今自分がまさに経験している事実なんだから、これはこれでいいね。」と事実をありのまま受け入れましょう。

マインドフルネス瞑想を実践していると、「何か行動したり、考えたりしても、この瞬間がより豊かなものになるわけではない」ということがわかってきます。

むしろ、何かしようとする心があるからこそ、苦しく感じます。

忍耐強くある、というのは、踏ん張って頑張るというより、「物事には時間の経過が必要なものがあるんだから、焦らず、余裕を持っていこうよ」という姿勢だと考えると良いでしょう。

ということで今回はマインドフルネスの基本姿勢「忍耐強くある」についてお話ししました。

最後にまとめます。

現代人は、技術の発展によって、無意識に、即座に結果を得る、正解を知ることを期待する心が強くなってきています。

それによって、心の柔軟性や寛容さが失われてきています。

結果として、苛立ちやすくなったり、焦りや不安を感じやすくなっています。

物事には時間がかかるものがあります。瞑想もその一つです。

瞑想は忍耐強くあることが必要であると同時に、忍耐強さを養うトレーニングでもあります。

忍耐強くある、とは「物事には時間の経過が必要なものがあるんだから、焦らず、余裕を持っていこうよ」という姿勢です。

マインドフルネス瞑想をこれからやってみようと思っている方、すでに実践されている方も、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

最後までお読みくださりありがとうございました。

それではまた次の記事でお会いしましょう!

マインドフルネス講師のゆうすけでした。


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