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【ミカタをつくる広報の力学】 #24 春のPRネタを考える

前回は年間広報計画について書きましたが、今回はもう少し突っ込んで「春のPRネタ」について書きたいと思います。

毎日コロナ関連の暗いニュースばかり報道しているメディアも、きっと明るいニュースを探しているはずですので、これからの時期に活用できる春の行事やネタのつくり方について書いていきます。


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


コロナ禍は逆にチャンス

前回書いたように、年間広報計画を立ててコミュニケーション全体の流れをつくるのはもちろん大切ですが、一方で、地道に露出を狙って記事になりそうなネタづくりを続けるのも、とても重要なことだと思います。

ですが今年はあいにくのコロナ禍

エポックや季節のイベントも開催されるかどうか全く見通しが立たず、ネタづくりもいつも以上に厳しい作業になっているのではないでしょうか。

それでもメディアは発行され、記者は記事になるネタを探していますので、考えようによってはライバルが少なくなっていると捉えることもできます。

特に今のような暗い話題ばかりが目立つ日々においては、メディアも前向きで明るい話題を欲しがっているはず。

だからこそ、この苦境を逆手にとって、ネタづくりに励んでいきましょう。


春の定番行事をピックアップ

一般に、PRのネタとして使われる、春の行事や記念日、法改正などを一部ピックアップしましたので、ネタづくりの参考にしてください。

【祝日・記念日】 ※( )内の日付は2021年のものです。
ホワイトデー(3/14)
エイプリルフール(4/1)
イースター(4/4)
ひな祭り(3/3)
母の日(5/9)
父の日(6/20)
春分の日(3/20)
昭和の日(4/29)
憲法記念日(5/3)
みどりの日(5/4)
こどもの日(5/5)

【行事・レジャー】
卒業式/入学式/入社式
お花見/運動会/いちご狩り/潮干狩り/ピクニック/ハイキング

【生活・文化】
新生活/引っ越し/一人暮らし
衣替え/花粉症/梅雨

【社会・時事】
新型コロナワクチン接種開始
春の全国交通安全運動
障害者法定雇用率引き上げ
同一労働・同一賃金の中小企業適用
改正高年齢者雇用安定法
デジタルプラットフォーム取引透明化法


今年の春ネタの使い方

問題は、上記の行事をどのようにネタに絡めていくか。
それについて少し考えてみましょう。

春の定番ネタであるエイプリルフールは、以前は各社がおもしろ企画を競っていましたが、昨年くらいから自粛傾向。
さらにコロナ禍においては、イベントなどの開催はおろか、集客施策や販促施策までもお叱りを受けそうな雰囲気で、バレンタインのチョコレートでさえ「接触を助長する」と言われかねません。

なので今年はリアルイベントや人が集う施策は避けて、一人でも出来ることに寄せたネタの方が無難かと思います。

例えば、アフターコロナの新生活に絡めたプランはいかがでしょうか。

コロナの前後で自社製品の新生活における購入意欲がどう変化するか、というリサーチ記事や、コロナ禍ならではの新生活応援として通販のみのキャンペーンを展開するなど、今の状況をポジティブに捉えた記事になりそうなネタづくりが可能かと思います。

もう一つ具体例を挙げるなら、今年の春は障害者雇用率の引き上げや同一労働・同一賃金など、雇用に関するいくつもの法律が新たに施行されます。

人事系のコーポレートPRになりますが、独自の施策を打ち出せば取材対象となる可能性が高いといえます。


おわりに

今回はコロナ禍を逆手に取った、春のPRネタのつくり方を紹介しました。

「ピンチをチャンスに」とはよく言ったもので、多くの人にとっての逆境こそ、突破口さえ見えれば周囲に差をつけるチャンスに変わります。

まだまだ自粛ムードは続きますが、PRのニューノーマルを積極的につくっていきましょう。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
共感してもらえましたら、スキやフォローをいただけると励みになります。

ではまた次回お会いしましょう。



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