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夏はゼリー!ゼリー大好きパティシエが作る、至高のゼリー系カップデザート。〈好きこそ物の上手なれ〉とは“この事”です!

シェフの進藤です。
まず最初に、1つ残念なお知らせから。
大変申し訳ありませんが、昨今の〈卵の大幅な価格高騰〉に伴い、ここ数年恒例となっていた〈夏のプリンフェアー〉を今年は中止とさせて頂きます。一般消費者の混乱を避ける為、スーパー等で売られる卵は以前の1.5倍程度の値上がりに抑えられていますが、業務用卵の値上がりはもっと顕著で。安い時であれば1ケース約2000円前後だった卵が、現在は4000円を超えています。2倍以上。原材料の大半を卵が占める〈プリン〉にはその影響が大きくて…。嬉しい事に「進藤さんのプリンは唯一無二なので、値上げしても構わないから作って欲しい」との声も頂くのですが、現実問題として〈プリン1つ300円→500円〉の値上げには踏み切れません。キラキラした手の込んだケーキが500円、その横にあるプリンも500円。この状況で、果たして〈プリン〉を選んで頂けるのでしょうか?
ある店舗はこんな中でもプリンを通常通り製造し、そしてそのプリンの価格は据え置いて、その代わりその他のケーキ価格を大幅に値上げしていたりします。確かにそれも1案ですが、そのカラクリにも“んっ”…となります。
やはり申し訳ありませんが、当店はもう暫くの間プリンの生産は中止し、価格の推移を見守りたいと思います。では、気を取り直して本題に…。

あ、その前に、この記事が先日とある週の〈#至福のスイーツ〉投稿の中で特に〈スキ〉を集めたとの報告が!
ありがとうございます!
私は、他のライターさんの様に〈水が湧き出るように〉書けるタイプではないので、
これを励みに、今後もコツコツと書いていきますので。


では、本題に。
毎年夏になると、全国のケーキ屋さんのショーケースには、涼しげな〈キラキラ・ツヤツヤ〉したゼリー系の商品が並びます。あまりコロコロと商品を変えない当店も、例外ではありません。進藤洋菓子店〈夏のショーケース〉には、7~8月末までの約2か月間、当店オリジナルの〈ゼリー系カップデザート商品〉が常時4種類程、全部で約7~8種類、途中入れ替わりながら並びます。
実は、当店の様に〈ゼリー系のカップデザート〉(以下「カップデザート」という)を主力にして夏を戦う店は珍しいんです。他店では2~3種類くらいではないでしょうか。そしてその他に、かき氷やスムージー、アイスクリーム等を販売したりが普通かと。数年前の夏〈ケーキ〉から〈カップデザート〉推しに変えた当初は、〈ケーキ〉はよく売れるけれど〈カップデザート〉は売れ残って廃棄、な日々が続きました。やはり「ケーキ屋には〈ケーキ〉を買いに行く」のが当たり前で、「ケーキ屋に〈カップデザート〉を買いに行く」とは中々ならないので。ですが、しつこく夏になると同じ事を数年続けた結果、更にしつこく(笑)インスタ上で〈カップデザート〉の美味しさをアピールし続けた事もあり、いつの間にか〈カップデザート〉のみ数種類であったり、〈カップデザート〉〈ケーキ〉〈焼き菓子〉を満遍なくご購入頂ける傾向に少しずつ変化してきました。大変嬉しいですし、本当にありがとうございます。勇気をもって、当店を信用して〈得体の知れない物(笑)〉を選んで頂ける事には感謝しかありません。

私は小さい頃から〈ゼリー〉が大好きなんです。いわゆる〈ゼリーに目が無い〉というヤツで。パリで生活していた時、フランスには日本で売られているようなゼリーが全く無い事に気付き、本当にがっかりした記憶があります(笑)。
昭和49年生まれの私が子供の頃食べていたゼリーといえば、小学校の給食によく登場したオレンジゼリーや、お中元で頂く、色々な種類のフルーツゼリーでした。子供心にそれらはとっても美味しかった。そして、いつしか芽生えた〈ゼリー愛〉。自分でお金を稼ぐようになってからは果物専門店の〈高級フルーツゼリー〉から〈パティスリーのゼリー〉、スーパーやコンビニで売られる〈大量生産ゼリー〉まで、結構沢山食べてきました。思い返せば、昔は森永製菓  サンキストのオレンジゼリーとピーチゼリー(終売)が一番のお気に入りで。他の類似品と差別化された“瑞々しいトゥルントゥルンの食感”が大好きでした。今は〈たらみ〉のどっさりシリーズをよく買いますが、手軽に食べられるコンニャクゼリーもお気に入りの1つ。あ、ウィダーインゼリーもたまに食べます(笑)。これくらい書けば、私の〈ゼリー好き〉をお分かり頂けましたか?

そして、パティシエとなった今、自分好みのとっても美味しい〈ゼリー系カップデザート〉を作ろう!→作りました!となるのは至極当然の流れかと(笑)。

サンキストつぶ入りゼリー 

出展 https://www.morinagamilk.co.jp/100th/history.html

そのようにゼリー大好きな私が、いつも通り〈他店にはない物を!〉と考えに考えた〈ゼリー系カップデザート〉商品です。言いたい事は既にバレてる?とは思いますが、とっても、とっても、とっても美味しいんです!(笑)
こだわりポイントはいくつもありますが、その1つは、〈カップデザート〉という名の通り〈デザート〉を意識しています。食事の最後、多少お腹がいっぱいでもスルッと食べられる〈デザート〉。なので凝固剤はできるだけ少なめ。他店よりゆる~く固めております。ゼラチン系の物は、固めるのに1晩かけたりして。そういった柔めのトゥルトゥルゼリーならば、喉ごしもよく、料理を召し上がった後に食べても、あっという間に完食!となるかと。実際に食べて頂ければ、ご理解頂けると思います。
「ケーキ屋で〈カップデザート〉を買うなんて」
と思っているあなた。少しは興味を持って頂けましたか?(笑)。

そろそろ商品説明に、と言いたい所ですが、もう少しだけお付き合い下さい(笑)。
専門学校で〈製菓理論〉を教えていた事もあり、皆さんには少し〈凝固剤〉別名〈ゲル化剤〉についてお勉強頂こうかと。

今回は、特にケーキショップで使用する頻度の高い〈ゼラチン〉と〈カラギーナン(製剤)〉について。
まず〈ゼリー〉とは、果物の果汁等の液体を〈ゲル化剤〉と呼ばれる天然の凝固剤→〈動物性のゼラチン〉や〈植物性のアガー・寒天etc.〉を使って冷やし固めた物。その使用する凝固剤によって融解温度・食感・味わいに違いがあり、パティシエはその使用に際して、耐熱性、酸耐性・冷凍耐性・タンパク質分解酵素の有無等を考えて使い分けが必要。
ちなみに〈ゲル化〉とは、液体の流動性をなくし、半固形化する事を指します。

【ゼラチン】
牛骨や牛皮、豚皮などに含まれる〈コラーゲン〉と呼ばれるタンパク質。板・粉・顆粒状と形状は様々。それらの使用に際しては、その商品の取説に準ずる事。
特性…融解温度が25~30℃と体温以下の為、口内で溶ける。これにより味・香りを鮮明に感じる事ができる。更に、高温の加熱を必要としないので、果汁をフレッシュに近い状態で使用可能。その反面、口内で溶ける際に少しネットリする。夏の気温(常温)で溶けてしまう為、テイクアウトに不向き。パイン・キウイ・マンゴー等に含まれる〈タンパク質分解酵素〉に触れるとゲル化できない(使うにはフルーツを要加熱)。強い酸と高温の加熱にも弱く、その際は添加量と添加のタイミングに留意する事。これ自体コラーゲンなので高カロリー。

【カラギーナン(製剤)】
スギノリ・ツノマタ等の紅藻類から抽出される多糖類カラギーナンを主とし、その他ブドウ糖・ローストビンガム・塩化カリウム等を加え調整したゲル化製剤。カラギーナンはカッパ・イオタ・ラムダという3つの型に分類され、それぞれ使用用途により使い分けられる。
特性…一般的に融解には70℃以上の加熱が必要なので、果汁にダメージ大。その反面常温で固まる為、夏場のテイクアウト商品に最適(口内では溶けない)。寒天より柔らかい口当たり。基本的に酸に弱い。各社の商品により冷凍耐性が有る物と無い物がある為、使い分けが必要。カラギーナン自体は0カロリー。

ゼリー商品を作る際、私は上記の2つを使い分けています。マンゴープリンやメロンゼリーには、ネットリとした食感を生かしながら味を際立たせる為にゼラチンを。ゼラチンは口内で溶けるので、そのメリットを最大限に生かしたい。そして、杏仁豆腐やあっさりとした果汁(グレープフルーツや洋梨など)等で、ツルっとした喉ごしを得たいときにはカラギーナン製剤を使います。その病みつき注意な“つるっ”とした食感が最大の持ち味かと。お気に入りは伊那食品工業株式会社さんの〈イナアガー〉。口当たり・喉ごしの良さと、少しの離水による“しずる感”がたまりません。

大変お待たせ致しました。
ここからようやく商品説明になります(笑)

【クープ  ラフォレ】

常連様方からは〈チョコレートパフェ〉〈金柑のタルト〉に次ぐ〈幻の商品〉と言われているこの商品(笑)。確かに、1年で2週間程しか販売しない為、その様に言われても仕方が無いと思います。それにはちゃんと理由があって。この商品に使用している“こだわりの材料”に毎年限りがあり、その事から常に約100個くらいしか作る事ができないんです。その為、その数が出てしまえば必然的に終売となってしまいます。申し訳ありません。今年も短い期間の販売となりますので、気になる方は〈お見逃し〉ならぬ〈お食べ逃し〉の無いように、宜しくお願い致します。
レシピを作った本人も、その美味しさにビックリ。そしてお客様からも「めちゃくちゃ美味しい」「食べて感動したので、それを直接お伝えしたくて…」とわざわざお電話を頂いたり、そんな商品になります。この商品の名前から、常連様なら“ピンッ”と来るはずなのですが。そうです、これは当店大人気のケーキ《ラ フォレ》を、ツルっと喉ごしの良い〈ゼリー主体のカップデザート〉に再構築した商品になります!
若い頃、パリで食べて感動した《ル・ストゥブリ》の〈フォレ・ノワール〉。当時にインプットしたその〈フォレ・ノワール〉のイメージを基に、今の私が自分なりにアウトプットしたケーキ《ラ フォレ》。お陰様で、発売してからロングセラーの超人気商品となっております。ありがとうございます。そしてそれを《美味しさはそのままに、夏に向けてゼリーメインで再構築できないか?》を出発点に、何度も試作を重ね、ようやくようやく完成に至ったのがこの〈クープ・ラ フォレ〉。
構成はカップの下から、ゼリーとのマリアージュを考えてレシピ調整したチョコムース・コンポートした大粒チェリー・こだわりのチェリーゼリー・練乳のゼリー・飾りの金箔になります。
基本的に、昔からゼリーとムースを一緒にするのは、個人的にあまり好きではなくて。なぜならゼリー大好きの私としては、ゼリーの喉ごしをムースのネットリ感が邪魔する気がして、それが嫌で。そういった構成で作られた有名店の物を食べても、なんだかしっくりくる物が無く…。
なので、このカップデザートの商品開発は『ゼリーとチョコムースのマリアージュ』が最大のテーマでした。多くの試作を必要としただけに、結果良いものができた自負があります。この商品のゼリー部分は、海藻系でヘルシーな伊那食品のイナアガーを使用。ツルッとしたのどごしがたまりません。
《ラ フォレ》ファンには必ず“美味しい”と言って貰えるであろう自信作ですし、また、元々の《ラ フォレ》を知らない方でも、当店のテーマである〈美味しい+ビックリ=感動〉な商品なので、強くお勧めしたいと思います。

【クープ  シャルロット】

こちらの商品もまた、この名前から常連様なら“ピンッ”と来るはず。そうです、当店大人気のケーキ《シャルロット》を、夏向きでツルっと喉ごしの良い〈ゼリー主体のカップデザート〉に再構築しました!
若い頃、製菓専門学生当時に食べて感動したケーキ〈シャルロット オ ポワール〉のイメージを基に、今の私が自分なりにアウトプットしたケーキ《シャルロット》。お陰様で、発売してから瞬く間に人気商品となりました。ありがとうございます。そして《その美味しさはそのままに、夏に向けてゼリーメインで再構築できないか?》を出発点に、何度も試作を重ね、ようやく完成に至ったのがこの〈クープ・シャルロット〉。
構成は下から、少量のレモンで爽やかな酸味を効かせた洋梨のゼリー・大きめにカットした洋梨のコンポート・バニラアイスのような濃厚クレムアングレーズゼリー・42%純生クリーム、になります。昔から、ゼリーにムースやババロワを合わせるのは〈ゼリー好き〉から言わせると違うと思っていて。ゼリーは水、ムースは油脂なので仲が悪い印象。なので洋梨ゼリーには、バニラビーンズをたっぷり入れたバニラアイス味のゼリーを合わせるのが進藤流。と言いながら上に薄く油分である〈生クリーム〉をトッピングしているのですが、乳風味をつける程度なのでこれはこれで上手くマリアージュしていると思います(笑)。そして、この商品のゼリー部分は全て、海藻系でヘルシーな伊那食品工業株式会社のイナアガーを使用。ツルッとしたのどごしがたまりません。《シャルロット》ファンには必ず“美味しい”と言って貰えるであろう自信作ですし、また、元々のケーキ《シャルロット》を知らない方でも、めちゃくちゃ美味しくて食べやすい商品なので、強くお勧めしたいと思います。前述の〈クープ ラフォレ〉と甲乙つけがたい美味しさですので。

【コム  マンゴープリン】

〈キングオブ夏の果実〉と言っても過言ではない《マンゴー》。そのマンゴーの中でも〈マンゴーの王様〉と呼ばれるのが《アルフォンソマンゴー》。この商品には、その〈完熟アルフォンソマンゴーピューレ〉を贅沢にたっぷりと使用しています。その濃厚さは、原価の縛りが厳しいコンビニチェーンやカフェチェーンには絶対に真似出来ないレベル。なぜなら某有名カフェチェーンで販売されたマンゴープリンに私が携わった時のレシピは、もっとマンゴーを薄めた物だったので…(笑)。
更に当店のこの商品は、ゆる~く固められています。トゥルントゥルンです。固める成分、ゲル化剤にはゼラチンを選びました。なぜ? ゼラチンは、多くのゲル化剤の中で唯一融解温度が低く、口内で溶けるゲル化剤だから。冷蔵状態ではゼリー状を保っていますが、口に入ったとたんに溶けて液体に戻るので、〈アルフォンソマンゴー〉の味わいが口の中いっぱいに広がります。もう美味しいに決まっています。これもチェーン店には絶対に真似のできないレベル。
更に、私はパリでの修業で〈甘味の輪郭を作る酸味の重要性〉と〈複合した香りの魅力〉を学んで帰ってきた事もあり、マンゴーと好相性で、素晴らしい香りを持つ〈あるフルーツ〉の果汁を少量加え、味を立体的にしています。甘いだけでは味が平面で、面白味がありません。加えるフルーツ果汁のヒントは①南国のフルーツ②キリストの受難、と言えばわかるかと。
更に、そのマンゴープリンの上に〈マンゴーの果肉〉では、どこにでもある商品なので却下。私はマンゴーと同じ南国のフルーツである、バナナ・パイナップル・キウイを細かく刻み、純生クリームに絡めてトッピングしました。軽く混ぜ合わせて食べて頂くと、口の中で〈夏のフルーツの味と香り〉が爆発します(笑)。とっても美味しいので是非!

【アジアティック】

若い頃パリで修業した事もあり、普段はフランス・ドイツなどヨーロッパを意識したケーキ・焼菓子を作っていますが、このカップデザートは、私にしては珍しく〈アジアンテイスト〉な物に挑戦してみました。
構成は下からやわらかい杏仁豆腐・ゆるいメロンジュレ・赤肉メロン・生クリーム・トップにピスタチオをパラパラになります。
まず、このカップ下部の杏仁豆腐は、企業の洋菓子商品開発部員として働いていた頃、某有名中華料理店から杏仁豆腐レシピの作成依頼を受け、何十回と試作を繰り返した経験を活かした、複雑でとっても美味しいレシピで出来ています。たっぷりと豆乳を加え、本場の方にも認めて頂いたかなりの自信作です。決して、市販の杏仁パウダーを使って“チャチャッ”と作った物ではありませんので(笑)。
上のメロンのゼリーに至っても、父が北海道出身という事もあり一番好きな果物が〈メロン!〉と即答する私が、とことんメロンの旨味を追及したレシピで出来ています。国産のメロンピューレにバニラアイスの素であるクレムアングレーズを加え、更にあれとあれとあれを加えて…。ゼリー成分は〈杏仁豆腐〉はイナアガーを、〈メロンジュレ〉はゼラチンを使用しています。意図としては、杏仁豆腐はツルッとあっさり、メロンジュレは口の中で溶けて味わいが広がる様に工夫しました。最後に、風味の強い〈杏仁〉に〈メロン〉が負けてしまわない様に、トップにフレッシュな〈赤肉メロン〉をたっぷりと盛り付けて完成です。味のイメージがしにくいないかも?ですが、〈メロン×杏仁豆腐〉は素晴らしいマリアージュ(組合わせ)なんです。是非ともこの機会にご賞味下さい。

【ル  マタン】

日本ではあまり馴染みがありませんが、フランスでは結構ポピュラーな〈バニラヨーグルト〉を使ったカップデザートになります。
パリでの修業中に〈現地でハマった美味しいもの〉が幾つかあり、〈バニラヨーグルト〉はその中の1つ。スーパーのヨーグルト売り場に普通に並んでいます。フランス語では〈ヤウルトバニーユ〉。
その〈バニラヨーグルト〉とは、バニラアイスクリームの素である〈クレム アングレーズ〉と〈ヨーグルト〉を混ぜ合わせたクリームで、一体どんな味かというと、そのまんまバニラアイスとヨーグルトを混ぜ合わせた味(笑)。
イメージするのは難しい?
とっても美味しいので、まずは食べてみて下さい!
この〈バニラヨーグルト〉。残念ながら、日本ではどこを探しても見当たらないです。やったー、見つけた!と思っても、ヨーグルトにバニラの香料を加えただけの〈似て非なる物〉ばかり。私が〈ハマった味〉なので、多くの日本人に気に入って貰えるはずなのですが…。
その美味しいクリームをゆる~くなめらかに、カップの中で固めました。こちらに使用するゲル化剤は、ヨーグルトの柔らかな食感を損なわない様に、また、口内で溶けて味をしっかりと感じて欲しいという意図から〈ゼラチン〉を選択しています。

構成は下から、ゆる~く固めたバニラヨーグルトクリーム、純生クリーム、ヨーグルトと好相性な白桃(バニラシロップでコンポート)・苺・金粉でお化粧をしたブルーベリーになります。
味を重視して飾ったのですが、それがたまたま〈トリコロールカラー=フランスカラー〉に(笑)。雪原に花弁を散らした様なデザインも私のお気に入りです。
いつも通り、当店にしか無いオンリーワンな商品ですが、大勢の方に気に入って頂けるであろう自信作。既に以前から「この味好きだわ~」「確かに日本人好みの味!」とのお声を多数頂いているので、間違い無いかと。今年の夏は、上記の〈クープ  ラフォレ〉が早々に終売になった事を受けての緊急登板。ですがこちらも8月末までの短い期間の販売になります。
ぜひともこの機会にご賞味下さい。味をイメージするのが難しいのであれば、尚更〈百聞は一食にしかず〉です(笑)。
ちなみにフランス生活当時、ほぼ毎朝ヨーグルトを食べていた事もあり、私にとってヨーグルトは朝のイメージなので、フランス語で〈ル マタン=朝〉と名付けました。乳酸菌を殺さない製法で作っているので、整腸作用も期待できます。これはあまり大きな声では言えませんが、ヨーグルトを使った商品にも関わらず、その商品内の全ての乳酸菌が最初から死滅している商品も巷にはたくさんあります。なぜ? その理由を書き出すと長くなり過ぎるので、また別の機会に。


【レクラ】

ゼリーの大好きな私が『夏真っ盛りにも美味しく食べられる、見た目がひんやり爽やか、ツルッとした喉ごしのゼリー!』をコンセプトに開発した商品。
この暑い時期に食欲をそそるような〈艶々キラキラでいて涼しげ〉な容姿を追求した結果、前述の《アジアティック》や《コム マンゴープリン》よりもっとゼリー要素の強い物になりました。
構成のメインは、全世代に愛されると言っても過言ではない〈マスカット味のゼリー〉。そのゆる~く固めた艶々のマスカットゼリーの中に、赤・青・黄・緑等の色鮮やかなフルーツ(イチゴ・ブルーベリー・キウイ・桃・グレープフルーツ)を閉じ込めました。バニラで軽くコンポートした桃以外は全てフレッシュフルーツです。
大半の方がご存じないかと思いますが、企業が大量生産しているゼリーは長期保存の為に冷凍や高温殺菌が不可欠なので、ゼリーの中に生のフルーツを入れる事はできません。なので、みずみずしいフレッシュフルーツの入ったゼリーをこの機会に是非一度食べて頂きたいと思います。
皆さんの持つ〈フルーツゼリー〉のイメージを壊す位、とってもとっても美味しいので!
更に、この商品を上品なデザートとしてワンランク上に引き上げる為に、ヨーロッパではお馴染みのハーブ〈エルダーフラワーシロップ〉を。こちらもゼリーにして加えています。日本ではあまり知られていない食材ですが、マスカットに似たアロマの、とっても上品な美味しいハーブシロップなんです。〈ハーブ〉に良い印象を持たない方もいるようですが、仲良く、ちゃんと〈ワンチーム〉になっているのでご安心を。
召し上がる際、できればチラッとで構わないので、カップを横から眺めて見てください。普通に作るとフルーツはカップの底に沈んで溜まってしまうのですが、たっぷりのフルーツ達がカップ全体に点在しているのがお分かり頂けるかと。これも、なかなか手の凝った、面倒なテクニックを使っているからなんです。その複雑な作成工程の副産物として閉じ込められた〈空気の丸い玉〉も、涼しげに見せる演出に。少しの間でも構わないので、一見の価値はあるかと(笑)。
名前の〈レクラ〉はフランス語で〈輝き・鮮やかさ〉を表す言葉ですが、もうひとつ別の意味が製造工程を上手に表しているのでそう名付けました。
製造の大変さから、例年通り短い期間の販売となりますので、気になった方はお早めのご来店・ご購入をお勧め致します。
宜しくお願い致します。

当店の商品は全て〈違いの分かる大人向き〉。では、いつも通り〈論より証拠〉。ご来店をお待ちしております。

※ご注意
当店のカップデザート商品は全て期間限定で、しかも今年は、期間を区切って数種類を入れ替える予定なので、気になる物があればお早めにご賞味下さい。申し訳ありませんが、時期がくれば全て予告なく終了させて頂きます。
あと、当店の商品は、美味しさを追求する為に凝固剤を出来る限り減らして作っています。なので、いくら保冷剤を入れたとしても、暑い夏の日差しの中2時間以上の持ち歩きには耐えられません。その事から、2時間以上持ち歩くご予定の方への販売は〈原則禁止〉とさせて頂いています。大変申し訳ありませんが、ご了承下さい。

↓これを読んで下さい!!

『note創作大賞2023』エッセイ部門にエントリーしている、上記の投稿【憧れのフランス。そこから見た~】。お陰様で現在約1500名を越える方に読んで頂いております。ありがとうございます。中々上手に書けていると思います(笑)。この投稿の読者応援期間は、本日7月24日23時59分までとなります。もし、未読の方がいれば是非。既にお読みになった方は、更にもう1度(笑)。その読んで頂いた回数等が審査に影響するので。
このエッセイは、私がフランスで体験した色んな出来事を、1万字の中に詰め込んだものです。読んで面白ければ〈スキ〉〈フォロー〉をお願いします。更には、この記事を〈オススメ〉して頂けると幸甚です。宜しくお願い致します。

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