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オープンダイアローグを1年継続しての感想①

こんにちは。noteには久しぶりの投稿です。私が主催するオープンダイアローグの同好会、昨年の5月5日にスタートをして、毎回楽しみながらもあっという間に1年がすぎました。光陰矢の如し。5月の節目に振り返りをしようと思っていたのですが、もう6月に入ってしまいました。
今回は身に染みついた筆不精を払いつつ、3周年を目指しちょっとこの一年での変化や、心に感じたことなどを書いていきたいと思います。

・1年継続出来た

なによりも嬉しかったのは楽しく継続出来たこと。開始当初、オープンダイアローグは3人以上で行うものなので、継続出来るか心配だな、毎回自分を含め3人以上集められるかなぁと心配していました。
しかし、蓋をあけてみればなんだかんだでご協力下さる方々ばかり。リピートして下さる方も沢山いらっり、さらになんと私の他二人ものレギュラーメンバーに恵まれました。
対面、オンライン合わせて20回程の開催をし、参加して下さった方は40名程となりました。細々と、プロセスを大切にやっていければ良いなと考えているのですがこれは嬉しい結果です。

・嬉しい意外な効果

他にも予期せぬ効果があったので書いていこうと思います。
まずは、去年よりも寛容になったなぁと感じます。元々そんなに自分について狭量だとは感じていなかったのですが、1年前を振り返った時「あれは狭量だったなぁ」「なんであんなこと気にしてたかなぁ」という事柄が浮かびます。
オープンダイアローグは対話ですので、もちろん各自が対話的に“やらない方が良いこと”を念頭におき行います。しかし、それでも不意にチョロっとやらなくても良いことをやってしまうもの。具体的に挙げると、無自覚なアドバイスや、誘導的質問などなど。
私はファシリテーターをやりはじめた当初、それらに凄く気を使っていたような気がします。しかし回を重ねるごとに少しの違反は気にならなくなっていきました。“温かい空間”が維持されているのであれば、少しの違反が出ても大丈夫だと気づいたからです。
最初、私は少し場を管理しようとしすぎていたかもしれません。今では「場の制御はしても管理はしない」とでも言えばよいでしょうか、そんな風に肩の力を抜きリラックスした感じで会を執り行っています。
以上の事は寛容になった一例ですが、日常においても些細なことに目くじらを立てなくなり、おおらかになったような気がしています。
少し広げると、多様性が大切といわれる昨今ですが寛容な社会づくりの実践には、きちんとした対話が増えていくことが必要なのかもしれません。

次に、仲間と“居場所感”のようなものが得られたことも大きな誤算的効果でした。ちょっと居場所感をうまく言い表わせないのですが、関連する思いつく言葉に“ホームベース”だとか“所属感”“共同体”そんなような言葉が浮かびます。
レギュラーメンバーとは1年対話を重ねることで、まるで小学生の頃の仲良しの友達といった近しい間柄になりました。この、居場所感があるだけでオープンダイアローグの外の日常でもそこはかとない安心・安定感を得ることが出来ます。疎外感を抱かず、焦燥感に駆られることもない。これはとてもストレスレス。
帰って来るべき所があると、その他の人や場所に対して過剰適応しなくても良い感覚を持てます。職場や家庭が人生の全てなんだ!となるととても息苦しくなりますね。対等に接する間柄、様々な視点が閉塞した心の風通しを良くしてくれます。

“対話の身体性”とでもいうものが出来てきたのも良い収穫でした。私のグループでは折角このご時世に対面で会うのだから、と毎回2ミーティング執り行っています。最初はファシリテーターを2ミーティングやるとドサッと疲れていたのですが、回を重ねオープンダイアローグに身体が慣れたのか、今は疲れるどころか元気になります。
また、オープンダイアローグの外で、1対1の対話を行った時にも同様の効果を感じています。

感情が大きくなったのも意外な効果でした。私のグループの特徴があるとしたら「感情が大きい」「感情が豊か」だと思います。
楽観性を大切に対話をしているのですが、モヤッとした話をしていたのに、穏やかな笑いから爆笑まで起こることがしばしば。
対話を継続して思うのは、語られている内容それ自体よりその下に流れている感情や情念に反応していく、それらをキャッチボールをしていくことの大切さです。感情を中心として相互に反応して行くと、トレーニングになってもいるのかドンドン感情が耕されていきます。
感情が豊かになると、怒りや罪悪感など自分にとっての強いネガティブ感情も減り、日常の些事に人生の彩りを見出したりもし、とても健康的になります。ーちなみに、我がグループのレギュラーメンバーを観察すると暇つぶしの“しりとり”でも大盛りあがりしています笑ー

次回は、話し手として、聞き手としてなどの視点から振り返ってみます。
②に続く

ーオープンダイアローグとはどんなものか?や、やってみた感想などはこちらー


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