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藤村綾
2020年9月29日 22:39
海が見たい。と彼にいうと何もいわずに車を走らせた。気分がおそろしく悪く朝から精神安定剤をラムネのよう噛み砕き重たい頭を引っさげて彼との待ち合わせに出向いた。あたしの顔を認めた途端ぎょっとした顔をしたのは気のせいではない。本当に顔色が青白くなっていたそうだ。そのときにいえばいいものを彼は海についてからそのことを切り出した。「ちょっと寒くないか?」 てゆうか自分が寒いんでしょ? とあたしはクスッ
2020年9月27日 13:06
深夜にヒカルくんからLINE電話が来てびっくりして電話に出ると開口一番に『あいたいです。あやさん』 甘ったるい声が耳に届きあたしは戸惑ってしまう。もう精神安定剤を飲んでしまったからわりときていたのだ。『俺、スッゲー酔ってます』 だろうなとおもったけれどだろうという気配の方が上回っていた。でなきゃ電話などしてこない。本当に困惑をしていて行こうとしているあたしといやいや薬飲んじゃったしまずい
2020年9月21日 19:41
同じ時間に2人の男から『会いたい』というメールがきてなんでこんな同じタイミングでという驚きの中なんとかして2人に会いたく時間を計算機で計算し会うことにした。 あたしが会いたいときには無視をする男どもなのに自分が会いたいとゆうかセックスしたくなれば本能のまま連絡をよこしてくる。都合のいい女であるあたしはけれどそれを決して無下にはできずホイホイとゴキブリのように着いていき罠にはまっている。 既婚
2020年9月17日 23:24
生きているのが辛いのと彼にいう。 どうしてなの? とは絶対に聞かない。そのかわりあたしの裸を見たいといいワンピースを脱がし下着を剥ぎ取って抱きしめる。「生きていたら何か楽しいことがあるから、ね」 ホテルの一室からは海が見えまばゆいほどの眩しさに目を細める。ヨットがたくさんごま塩のようウヨウヨとしている。 ヨットがますます増えていき、あれと思っているとまた泣いていた。最近あたしは最も泣いて
2020年9月10日 23:14
1日に2人の男と体を重ねた。どちらとも彼氏でもないしかといって嫌いでもないとゆうかとても好きな人だ。あたしの立ち位置に名前をつけるのなら『セフレ』という軽っーい名前になるだろう。 年下の男の子と年上の既婚者の男。 何も接点などはないし歳も年齢も何もかもが違うけれど共通することは何せ体の相性がいいのだ。 ただするだけ。言葉などはあまりない。あるのは男たちの体温と息遣い。おもてから聞こえてくる
2020年9月1日 23:57
会社の日めくりカレンダーを見たら【1】だった。 もう今日から9月なのだ。きのうの情事が忘れられなくてなかなか寝付かずあげく喉も痛くついでに体がまるでサウナに入ったかのように熱を帯びていた。まさか! あたしは今自分の体の中に起こっている不穏な変調に気がついている。まずいなぁ。多分昨日冷房の効きすぎた部屋で凍死するんじゃねぇと思うほど寒い部屋で裸で眠ってしまったことを後悔さずにはいられない。