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役者さんのはなし

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気になる役者さんについて語っています
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記事一覧

“演じる人によって全く違うものになる”役。悪いけど、期待しまくっている

スカーレット。

信作&百合子おめでとう企画のブログで、印象的な一節があった。

あとは演じる側にお任せというあの台本を読んだ時、僕はワクワクしました。
演じる人によって全く違うものになるという部分で、これはもうやりがいしかないと思ったからです。

ト書きが少ないという水橋さんの脚本について、林遣都はこう語っていた。

彼はいままでも、役や演技について「楽しみ」「やりがいがある」と話していた

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【“あの”山田孝之】デビューシングルのキャッチコピーはいまでも活きている

【“あの”山田孝之】というのは、彼のデビューシングル『真夏の天使 〜All I want for this Summer is you〜』(2002年)の帯にあったキャッチコピーだ。憂いのある横顔が印象的な、青いジャケットのデビューシングルは、まさに真夏にぴったりの爽やかな楽曲。B面の『GET OVER』がこれまた良曲であった。

「あぁ、山田孝之かわいかったなぁ…」。いまやとんでもない俳優になっ

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俳優・林遣都の魅力をプロライターが本気でプレゼンしてみた⑤

自分で「最終回」と銘打っておきながら、なんだか寂しくてキーボードを打つ指が重い。語りたい作品が、見どころが多すぎる。とはいえこのnoteではこれからもエンタメ評を語っていこうと思うので、林遣都の出演作についてもいずれまた語る機会があると思う。いや、必ずある。
最終回では、ものかきである自分にとって「林遣都」はどういう存在なのか、語っていきたいと思う。

■嫉妬さえ覚える。圧倒的な存在林遣都(敬称略

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俳優・林遣都の魅力をプロライターが本気でプレゼンしてみた④

前回に引き続き、今回はほとんど『しゃぼん玉』の作品評である。ネタバレは極力避けているので、本作を観たことがないという人はぜひ観てみてほしい。派手な起承転結はないが、静かな味わいのある作品だ。忘れかけていたものを思い出し、心が優しくなるような、そんな作品。だからこそ演者は、演技力だけではなく人間力が試される。シンプルな作品であればあるほど、役者自身に魅力がなければ成り立たない。林遣都はその若さで、見

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俳優・林遣都の魅力をプロライターが本気でプレゼンしてみた③

そろそろ、作品についてじっくり語ってみたいと思う。数多ある林遣都の出演作で、今回とりあげるのは2017年公開の『しゃぼん玉』。多分におこがましい表現であるが、筆者が林遣都の“これから”を確信した作品である。そして、ただ純粋に、心から好きな作品だ。
あくまで今回は「俳優・林遣都」のプレゼンであるから、ストーリーや作品解説はさておきで進めていこうと思うが、思い入れの強い作品ゆえ、長くなってしまったら申

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俳優・林遣都の魅力をプロライターが本気でプレゼンしてみた②

前回も触れたように林は、デビューから数年間、映画・ドラマいずれも主演をつとめることが多かった。そしてその多くが“林遣都らしい”といえる役どころでもあった。

たとえば女優は、しばしば「清純派」というイメージからの脱却に苦労する。名子役もそうだ。

同じく林も、当初に根付いた好青年、薄幸の美少年といったイメージからの転換には、苦労があったのかもしれないと思う。

■バイプレイヤーとしての林遣都林遣都

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俳優・林遣都の魅力をプロライターが本気でプレゼンしてみた①

林遣都といえば、汗と青春のヒーローであり、薄幸の少年。そんな、かつてのイメージを抱いたままの人も少なくない。筆者もそのひとりだった。数年前、ある作品に出会うまでは。
俳優・林遣都がいつの間にかすごいことになっている。ぜひ、数々の出演作で彼の「演技」を見てほしい。「林遣都」を最新アップデートしてほしい。

■林遣都は「透明な少年」だった筆者がはじめて林遣都(敬称略)を知ったのは、彼のデビュー作であり

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