小田 志門

カラクリ株式会社CEO/カスタマーサポート、コールセンターのDX推進をするSaaS「K…

小田 志門

カラクリ株式会社CEO/カスタマーサポート、コールセンターのDX推進をするSaaS「KARAKURI」を運営しています/CSに特化したAIセルフサービス、チャットボット等 https://karakuri.ai/

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  • 次世代CSマガジン

    顧客体験向上のためのカスタマーサポートとは?デジタル時代の顧客にフィットしたコールセンター運営のマインドセットや考え方、様々な手法についてまとめていきます。

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    カラクリ株式会社についての雑多な記事たち

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コンタクトセンターとAIエージェントの相性が抜群な理由

カラクリ株式会社CEOの小田です。本日、我々は国産LLM史上初となる、真のAIエージェントとしての機能を備えた「KARAKURI LM 8x7B Instruct v0.1」を世に送り出しました。 この画期的な出来事を機に、AIエージェントがBPO業界、特にコンタクトセンター領域にもたらす革命的変化について、私の洞察を共有したいと思います。 BPO×AIエージェント:相性の秘密を解き明かすBPO業務の本質は、複数システムを横断する情報処理にあります。この特性こそが、AIエ

    • マーケティングの視点でカスタマーサポートを再定義する!新時代の顧客エンゲージメント戦略

      カスタマーサポート分野に、AI活用することでめちゃめちゃエンパワーメントになるけど、同じくらいマーケティング思考が加わるとエンパワーメントできる。 ちょっと煽りっぽいタイトルにしたが、伝えたいことは、マーケティング的な知識を持った上でカスタマーサポートをするといいことがあるよ、という話である。 高度なマーケティング思考というよりは、デジタルマーケティングの古典的なテクニックでも驚くほど効果が出ることがある。 例えばSEO。検索エンジンで上位表示されるための施策のことだが

      • 消費者庁の方々にお呼ばれしてきました。

        先月(4月)、恐れ多くも「生成AIに関する勉強会」の講師として、消費者庁の方々にお呼ばれしてきました。 消費者庁の方々含めて、内閣府特命担当大臣 自見 様、内閣府副大臣 工藤 様、 内閣府大臣政務官 古賀 様と、消費者にとって公正なAIとは?というテーマで、生成AIの基本的な仕組み、実際にどのような挙動をするのか(省庁の方々にとって身近なオープンデータをもとに)実演したり、カラクリの事例をお話してきました。 AIの仕組みのお話もさせていただきましたが、やっぱり実演、しかも

        • 30万円で最高性能の国産LLMを開発!〜企業独自LLMが当たり前の時代を目指して〜

          ざっくり概要こんにちは、小田です。 今回は、驚きの低コストで高性能なLLMを開発した当社の取り組みについてお話ししたいと思います。 カラクリが開発したLLMの特徴は以下の3つです。 エヌビディア社のGPU不足解消に貢献 世界初、AWS TrainiumでMoEモデルの学習に成功 わずか30万円・12時間の学習で国内最高水準の性能を実現 最新のMoE(Mixture of Experts)方式を採用 この革新的な技術により、企業は自社に最適化されたLLMを低コストか

        コンタクトセンターとAIエージェントの相性が抜群な理由

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        記事

          【AIで書きました】コンタクトセンターのAI導入ガイド:顧客体験向上と業務効率化を両立する方法

          はじめに近年、AIテクノロジーの急速な進歩により、コンタクトセンター業務へのAI活用が加速しています。 チャットボットによる自動応答、音声認識を用いた高度な IVR、感情分析による顧客満足度の予測など、AIの適用領域は多岐にわたります。 本記事では、コンタクトセンターにおけるAI導入の手引きを提供し、顧客体験の向上と業務効率化を両立する方法を探ります。 なお、本記事はClaudeとスライド作成AIのgammaで作成しています。 1.AI導入の目的と効果を明確化するAI

          【AIで書きました】コンタクトセンターのAI導入ガイド:顧客体験向上と業務効率化を両立する方法

          『VOCをどう分析すればいいですか?』の問いは落とし穴

          コールセンタージャパンでも特集コールセンター、コンタクトセンターの業務に携わる方々とすると、VOCという単語は、一度は聞いたことがあると思います。コールセンタージャパンの2024年4月号も生成AI時代の『VOC』整理と活用という特集が組まれており、拙いコメントではありますが私のコメントも掲載いただいております。 コールセンター業界で、VOCというワードが出てきた歴史は古く、正確には把握しきれないですが、Google検索にヒットする以後の歴史だと・・・1996年くらいからは

          『VOCをどう分析すればいいですか?』の問いは落とし穴

          カスタマーサポートの未来を切り拓く!ノンボイス化の挑戦と実践

          1.はじめに近年、スマートフォンの普及や若年層の電話離れ、コロナ禍におけるオペレーター不足など、カスタマーサポートを取り巻く環境は大きく変化しています。こうした中で、AIチャットボットや有人チャットなどのデジタルチャネルを活用したノンボイス化が加速しています。特に、生成AIの登場により、カスタマーサポートにおけるAI活用の可能性は大きく広がりました。しかし、それと同時に、AIをどのように選択し、実務で活用するのか?というハードルも高くなっています。 このような状況の中、私

          カスタマーサポートの未来を切り拓く!ノンボイス化の挑戦と実践

          【シリーズ】令和のKCS【2】

          令和のKCSシリーズHDIアカデミー 2023のセミナーを『令和のKCS シリーズ』として編集したものの第二弾です。 第一弾はこちら。 本編のスライドは、本記事の最後にリンクを張っておきますので、興味があるという方はぜひ御覧ください。 第2弾の主題は、『強制しない』を深掘り今回は、強制しないKCSとは?を深掘ってみようと思っています。 セミナー当日に、スライドにあるような質問をしてみました。すると、命令/強制的にしか、手が挙がりませんでした。 私もKCSの深掘りを

          【シリーズ】令和のKCS【2】

          【年末】生成AI✕カスタマーサポート【振り返り】

          先週、コールセンター✕ジェネレーティブAIの振り返り雑談会を2時間実施しました。アーカイブ配信もしていますので、お暇な方、ぜひ。 途中、1時間ほど、メディアリンクの千葉さんも飛び入り参加してもらっています。千葉さんのXはこちら。 詳しくはアーカイブを見ていただくとして、アーカイブで触れた記事などを貼っておきます。 【キーワード】AIと倫理AI利用の倫理的な側面、法規制、とくに著作権の問題など、まだまだ固まっていない方針が、2024年に固まっていきそうです。カラクリとして

          【年末】生成AI✕カスタマーサポート【振り返り】

          【シリーズ】令和のKCS【1】

          令和のKCSシリーズを開始HDIアカデミー 2023のセミナーを『令和のKCS シリーズ』として編集したものの第一弾です。 本編のスライドは120ページほどあり、改めて読み返して『こんな長いスライドのニーズは世の中になさそうだ』と思い直し、コンパクト版(ちょっとコミカル版)としてnoteにまとめていくことにしました。120ページ中10ページ分くらいの内容です。 本編のスライドは、本記事の最後にリンクを張っておきますので、興味があるという方はぜひ御覧ください。メールアドレ

          【シリーズ】令和のKCS【1】

          コールセンターの『働きがい』とは?

          コールセンター/コンタクトセンター関係者は、『働きがい』よりも『効率化』がお好き?という刺激的なタイトルから始まりましたが、半分ネタです。 ネクストコンタクトセンターサミット2023 秋に登壇させていただくことになり、弊社の発表を作る際に思った感想です。 何を隠そう、私も、『AIを活用することで、顧客応対をする人の生産性がゴリゴリに上がる!』というテーマで発表する予定でした。発表内容をある程度まとめ上げた後に、ふと、『今回のネクスト・コンタクトセンター・サミット2023秋

          コールセンターの『働きがい』とは?

          【セミナーレポート】生成AI時代のQ&Aマネジメントの進化とは?【概略】

          本日のセミナーのレポートです。15分のセミナーでしたが、ざっくりと概要をまとめたいと思います。 サマリとスライド抜粋まとめると、以下のとおりです。 ①顧客対応に生成AIを活用する場合の、Q&A管理について ②顧客対応に生成AIを活用する場合、生成AIのみだと投資対効果が悪い ③生成AIと定型AIのハイブリッド型が顧客対応のチャットボットの現時点での最適解 ④ハイブリッド型のAIにおけるQ&A管理とは?今までとの違いについて。 スライド抜粋はここから。 告知ということで、

          【セミナーレポート】生成AI時代のQ&Aマネジメントの進化とは?【概略】

          「カイシャ脳」で差をつけろ!顧客サービスにおけるLLMを使った2つの実装戦略

          カスタマーサポート×LLMの豆知識カスタマーサポートにおける大規模言語モデル(LLM)の活用について、様々な取り組みが開始されています。 弊社も、AWSのプログラムや、Googleの試験利用に参加させていただいています。 いろいろと実験をしつつ、実装に向けて推進している最中ですが、並行で、コールセンター/コンタクトセンターにおけるLLMについて情報提供ができればと思います。 本日のテーマは、競争が加熱する『独自の大規模言語モデル(独自LLM)』に関連した話題である『ファ

          「カイシャ脳」で差をつけろ!顧客サービスにおけるLLMを使った2つの実装戦略

          【よくある誤解】生成AI時代でも変わらないカスタマーサポートの自動化の最重要ポイントとは?

          最近、ChatGPTなど、生成AIの話題がない打ち合わせは皆無な気がしています。コールセンター・コンタクトセンター業界においても、その業務プロセスの変革に生成AIが大きな影響を与えていくのは間違いありません。 しかし、当然まだまだ万能ではなく、特に1つの正解にたどり着いて貰う必要がある場面(疑問解決のためのカスタマーサポートの場合は多くはこの場面だと思います)において、そのまま生成AIを使うというのは難しそうです。(別の記事に少しまとめていますので、そちらもよかったらぜひ)

          【よくある誤解】生成AI時代でも変わらないカスタマーサポートの自動化の最重要ポイントとは?

          カスタマーサポートにおけるAIの活用〜生成と定型のバランスが鍵〜

          1.はじめにチャットボット業界の現状 弊社を含め、コールセンターやコンタクトセンター向けのチャットボットやボイスボットを提供する企業が増えています。従来はFAQベースのコンテンツをチャットボットやボイスボットが第一線で対応するのが一般的でしたが、ChatGPTやGPT-4の登場により、状況を一から見直すべき興味深いタイミングが訪れていると言えるでしょう。 ChatGPTやGPT-4がもたらすインパクト ChatGPTの登場は、ユーザーエクスペリエンスの革新と相まって、大

          カスタマーサポートにおけるAIの活用〜生成と定型のバランスが鍵〜

          【連載メルマガ開始】立派な休憩所よりも、ナレッジマネジメントのほうが大事かもしれないという話

          連載開始しました!突然ですが、コンタクトセンターのチームのパフォーマンスを向上させるためにどのような施策を実行されていますか? 社員の方を気遣った様々な施策が打たれていますね。特に上位にランクインしている施策の『評価とフィードバックの強化』『表彰制度を設ける』という施策は、前提として個人やチームのパフォーマンスが高まっていることが必要です。 そこで、チームのパフォーマンスを上げるには?という問いを経てて、先行研究をみてみます。 図が英語なので、ざっと説明すると『認知基盤

          【連載メルマガ開始】立派な休憩所よりも、ナレッジマネジメントのほうが大事かもしれないという話