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【2023年映画ベスト10】と総まとめ

2023年も間もなく終わりますね。今回の記事では2023年に観た映画のベスト10を挙げていきます。

去年と違い今年は各作品に順位はつけていません。
面白さのベクトルが違うものを1つに並べるってそもそも難しいな…と思い、今作では特に好きな映画10本を選出しました。

ちなみに劇場で観た総数は59本。数はだいぶ減りましたが、観たいと思ったのは大抵観れたから良かったかな。

なお、ベスト10ですが特にお薦めはしません。
面白いというよりは自分に刺さった癖の強い作品が多いです。

あくまで「自分の偏愛ランキング」という感じなので、興味ある方は是非覗いていって下さい。


【2023年ベストの10本(順不同)】

『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』

2023年製作/140分/G/アメリカ

前作の『スパイダーマン スパイダーバース』をその年のベスト1にするくらい好きだったので楽しみにしていたが期待を超える面白さ。

前作を観た時に「アニメーション表現の1つの到達点」だと思っていたが、今作はさらに更新してきた。「これだけ大きく広げた風呂敷を綺麗に畳めるのか?」という疑問と労働問題に対するニュースなど気になる点はあるのだが、文句なしの傑作だと思う。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』

2023年製作/149分/G/アメリカ

MCUの中で一番好きなシリーズ。
3作目にあたる本作はシリーズ最終作(一応この後も続くらしいが)。もうこれ以上ない綺麗な終わりを描いてくれた。

特に最後のバトルシーンはここ最近観たヒーロー映画の中でもトップクラスの格好良さ!サントラのセンスも相変わらず素晴らしいし、まさに有終の美。ジェームズ・ガンありがとう。

『aftersun アフターサン』

2022年製作/101分/G/アメリカ

鑑賞中はそこまでのめり込んでなかったけど、終わった後の余韻が凄い。映像を音楽と空気感。センスの塊のような映画。

シャーロット・ウェルズ監督、これが初監督作品らしいけど凄いな。
次回作も絶対チェックする。

『フェイブルマンズ』

2022年製作/151分/PG12/アメリカ

あのスティーブン・スピルバーグの自伝的映画をスピルバーグ自身が撮るというだけでも凄いのにしっかり面白い。流石としかいいようがない。

スピルバーグと両親の話も面白く2時間半全くダレることはない。
最もテンション上がったのが学生編。ロッカールームの下りはエモすぎるでしょ…俺の観たかったスピルバーグという感じ。ラストも良い!

『兎たちの暴走』

2020年製作/105分/G/中国

2020年の東京国際映画祭で観た時に一番好きだった作品。劇場公開はないだろうと思っていたからこそ驚いたし嬉しかった(ちなみに名古屋の劇場ではまだ公開されてない)。

愛知の女性国政映画祭で2回目を観たけどやっぱり好き。決して明るい話じゃないし残酷で救いはないのだけど心惹かれる。主演を演じたキャストの魅力も大きいかも。しかし中国映画は本当面白い映画が多くなってる…

『モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン』

2022年製作/106分/G/アメリカ

アナ・リリー・アミールポアー監督の作品はビジュアルとキャラクター設定が良い。

物語自体はオードソックスなんだけど、刺さるポイントいくつもあって大好きな作品。最初は気付かなかったけど主演のチョン・ジョンソも魅力的。少年チャーリーとの場面大好きだなぁ。

『首』

2023年製作/131分/R15+/日本

まさか武の新作を観ることができるとは…もうそれだけでも嬉しい。
これだけぶっ飛んだ内容でこれだけの豪華キャストを集めれるのを北野武ならではだと思う。

全然格好良くない武士の世界、武のフィルターを通して見た世界なんだろうけど、ジャンルの解体と再構築になっているのも面白い。できればこれからも新作が観たい監督の1人。

『オオカミ狩り』

2022年製作/122分/R15+/韓国

ビンビンに張り詰めた空気、絶対何も起こらない筈のない不穏な船旅。この映画、前半と後半でだいぶ様相が変わるんだけど、この前半部分が好き過ぎる。全く出し惜しみしない暴力描写は人は選ぶが自分は大好き。

後、全員キャラが立ちまくってるのも良い!特に犯罪者のジョンドゥのビジュアルは100点満点!!

『ファースト・カウ』

2020年製作/122分/G/アメリカ

大好きなケリー・ライカート作品。公開まで長く待っていたが期待通りの素晴らしさ。冒頭の場面からラストのカットは完璧じゃなかろうか。

しかも男2人の物語というブロマンスが好きな自分にとってはツボに刺さる作品。ミニマムだけどこうした市井の人々を主人公にした作品は大切にしたい。

『ショーイング・アップ』

2022年製作/108分/G/アメリカ

個別の記事はまた年明けになると思いますが、奇しくも同時期に公開されたこちらもランクイン。

『ファースト・カウ』が美しい寓話的な話だったのに対し、こちらはグサグサ刺さる系。主人公のリジーの陰キャあるあるは自分によく効いた…
それにしても『ウェンディ&ルーシー』、『ミークス・カットオフ』、『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』などケリー・ライカートとミシェル・ウィリアムズの組み合わせは素晴らしい。

スコセッシ&ディカプリオみたいに今後も組んで撮っていって欲しいね。

【まとめと所感】

今年は10本選ぶのが難しくて、惜しくもランクインしなかった作品は多数。
特に『イノセンツ』『白鍵と黒鍵の間に』、『君たちはどう生きるか』の3本は最後までランキングに入れるか迷うくらい面白かった。

他に気に入った作品といえば、東京国際映画祭で観た『開拓者たち』、『ロング・ショット』も良かったし、アニメーション映画だと『BLUE GIANT』『ミュータント・ニンジャ・タートルズ』も素晴らしかった。

・今年は巨匠が凄かった…

2023年は巨匠の存在の強さを感じる年だったという印象。
ベスト10に入れたスピルバーグや北野武はもちろん、のポール・バーホーベン、スコセッシ、デビッド・フィンチャー、アキ・カウリスマキ、リドリー・スコット、ヴィム・ヴェンダースなど映画界の巨匠の新作が軒並み公開された(来年はビクトル・エクセの新作も公開される)。

全てを観れた訳ではないけど『ベネデッタ』や『PERFECT DAYS』などは周囲の評判も素晴らしい。改めて巨匠の偉大さを感じる年だと感じた。

・アニメーション映画の強さ

後、今年はアニメーション映画の豊作の年。
今年のベスト10に入れた『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』に加え、『君たちはどう生きるか』、『BLUE GIANT』、『ミュータント・ニンジャ・タートルズ』、『ライオン少年』、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』、全部メチャクチャ良かった…

日本だとここ最近はアニメーション映画が評価・興行ともに好調なのだけど、この流れはしばらく続くのかな。

観てないけど『窓ぎわのトットちゃん』も素晴らしいらしいね…観てみたい。

・ハリウッド映画の日本外し?

気になった点としては大作ハリウッド映画の日本外しが目立ったということ。クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』は原爆という題材ということで日本公開が先送りされた(2024年に劇場公開が決定した)。

もう一つはDC映画の『ブルービートル』
確かにDCはMCU以下の興行にはなっているが、まさか公開すら見送られるとは…予告観た感じでは日本の特撮オマージュを感じる作品だっただけにとても残念。

『オッペンハイマー』は題材が題材だけに仕方ないけど、『ブルービートル』など今後もこうした日本外しが行われるのかな。

というのもここ最近は日本でのハリウッド映画の興行はパッとしていない。円の弱さも相まって、日本を市場から外す流れが出来たらやだなぁ…

そしてハリウッドと言えば今年はエブエブこと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の旋風も凄かったし、ストライキで大作が軒並み延長したのも記憶に新しい。まだ日本ではストライキの影響は感じないが来年辺りに影響が出てくるのだろうか。

ということで、今年はこんな感じでした。
いつも反応をくれる皆さん、ありがとうございます。また来年もマイペースにやっていくのでよろしくお願いします。では、いい年越しを。


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