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【文字創作】夜を注ぐ

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この世の裏で密かに営まれる"夜"を巡る物語。
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#新作

【夜を注ぐ①】

【夜を注ぐ①】

路地裏にある小さなバー。ネオンを放つ看板の下には、小さなベルのついた、これまた小さなドアが中から怪しげな香りを漂わせている。

その様を遠目に眺める、スーツ姿の女性がいた。

その女性はよろめきながら店に近づき、店の前でただ呆然と立ちつくしていた。

「…なんら?…このバー…」

ふやけた視界でネオンをとらえると、次の瞬間には、そのドアに手をかけていた。よろめく足音と可愛らしいドアベルの音だけが、

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【夜を注ぐ②】

【夜を注ぐ②】

1話→ https://note.com/shimishmidaikon/n/nc7bd95a9dea0

「このグラスに入っているのは"夜"。ほら、中で光っているのが星よ。これは星雲。星が入ったものは珍しいから、取り寄せるのに苦労したの」

カヤさんは、よく通る声で楽しげに言葉を紡ぐ。私がキレイだと言った"夜"は、カヤさんがグラスを回すのに合わせて踊り、様々な模様を浮かび上がらせた。

「すごい

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【夜を注ぐ③】

【夜を注ぐ③】

2話→ https://note.com/shimishmidaikon/n/n00a8dbabcd71

帰りたい…。酒の勢いでこんなところまで来てしまった自分を責めながらも、ミサトの頭はどうやってこの場から逃げるか、口封じの追跡を免れるか、とキリキリと回り続けていた。

しかしどう考えても逃げることも追跡を免れることもできない。同じく酔った勢いでミサトの職場、出身、住所がカヤに開示済みだったの

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