ローソクイッポン チョウダイナ ｜ 七夕まつり

たけーに　たんざく　たなばたまつり
おおいにいわお
ろーそくいっぽん　ちょーだいな

ぼくたちが七夕まつりの時にうたう歌
おおいにいわおが
おおいはいやよ　になったりもした

函館の七夕まつりは七月七日
七夕だから当たり前でしょ
と思う人もいるだろうけれど
北海道では八月七日が七夕のところが多い

七夕近くなると近所のこども達でグループを作る
七夕の夜に一緒にまわる仲間たち
不思議とこのグループは
いつも一緒にあそぶ友達とも違う　近所のこども達
僕より上の中学生マーちゃんもいれば
僕より下のこもいる
夜にまわるから
お兄ちゃんお姉ちゃんが必要なのだ

そういや年が７つ離れた兄ちゃんとは
あんまり一緒にまわらなかったな

低学年のころは折紙と割り箸でつくった
ちょうちんを持って町をまわる
本物のちょうちんを持てたときは
うれしかったな
ろうそくに火をつけて
ぼうっと灯るちょうちんは
こどもたちのあこがれだったから

七夕まつりは僕らにとって
まさにお菓子パラダイス
家いえをまわり歌をうたい
お菓子とろうそくをもらう
今だとスーパーで５円ぐらいの
ビニール袋いっぱいにお菓子がもらえる
もうひと袋はろうそくでいっぱいになる

七夕の夜は町中が子どもだらけ
途中で友達に会うと情報交換
銀月に行くと串団子がもらえるぞ
魚屋ではサンマをもらった
あそこの家のお菓子はごうかだぞ
こどもたちの情報網は意外にすごい

七夕後ビニール袋いっぱいのろうそくは
我が家では はっきり言って邪魔だった
それを知ったおじいちゃんが
七夕のあとろうそくをちょうだいねと電話してきた

まだ幼かったぼくはよく理解できずに
七夕の日におじいちゃんの家に行き
逆にお菓子とろうそくをもらってきちゃった
その後親に言われて
ビニール袋いっぱいのろうそくを
プレゼントしたけれど
七夕の夜はおじいちゃんびっくりしただろうな
ごめんね　おじいちゃん