マガジンのカバー画像

gift

12
運営しているクリエイター

2020年2月の記事一覧

いのちのバトンと、話題の○○

いのちのバトンと、話題の○○

◉2月21日。思いのほか、体調の変化が早かったこともあり、2つの病院の先生方や地域連携センターの力も借りながら、緩和ケア病棟への転院を模索してきたこの1週間。相談先の病院から、「検討会が今、終わりました。水曜に病室をご用意できます」という電話をいただいたときには、涙が止まらなかった。正直、間に合わないかもしれないと思っていたから。

「緩和ケア」とは、病の治癒を目指すのではなく、痛みや不安をやわら

もっとみる
お食い納め!?

お食い納め!?

◉2月17日。在宅医療・看護のサービスを併用しながら、少しでも自宅で生活できれば生きる気力も戻るのではないか。そんな風に思っていたものの、この2日間の母の様子を見ていると、ひとり暮らしは厳しそうだと感じた。母が寝ている間に病院へ電話し、「一度診ていただいて、必要そうなら入院等もご検討いただけないでしょうか」と相談。いつでも入院できるようにと備えていた荷物の中身をもう少し補充し、朝食を作る。

家で

もっとみる
食べることは、生きること。

食べることは、生きること。

◉2月14日夕刻。退院の日取りが気になって主治医に確認の連絡をいれていたところ、「実はさきほど、遠心分離機にかけていた腹水の結果がわかりました」と折り返し。「チュウヒ細胞というのが出まして・・・」。ん?チュウ、ヒ??耳慣れない言葉に戸惑いつつ、ググってみる。中皮細胞、中皮腫、アスベスト被害、想像もしなかったワードの連続に混乱しつつも、いろいろと検索して、ぼんやりと把握。

とりあえず、病院へ。向か

もっとみる
怒濤の1週間。

怒濤の1週間。

気づけば、検査入院から1週間が経っていた。生検のための入院は、当初3日の予定だったが、検査によって起こりうるリスクのひとつと聞かされていた「気胸」が起きてしまい、治癒の時間が必要となったのだ。
(※医療ミスではありません)

◉2月6日。検査のための入院。病室から検査棟まで、介助や車椅子が必要ですか?と尋ねられ、「大丈夫です。歩けます」と母。けれど、思いのほか遠かったのか、検査棟に着く頃にはもうぐ

もっとみる
せんだごの思い出

せんだごの思い出

マリモみたいな形をした、「せんだご汁」。ジャガイモデンプン由来のお団子は、ふわっとしているのにモチモチしていて、モチモチなのに歯切れが良くて。すいとんとも米粉だんごともちょっと違う、なんだか不思議な食感のお吸い物。これが、私にとっての、おふくろの味だ。

皮を剥いたジャガイモをすりおろし、さらしで絞って液体をボウルのなかへ。しばらく置いて上澄みを捨て、ボウルの底にたまった白いデンプンと先ほど絞った

もっとみる