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世界を変えたビジネスアイデア – 感情知能 (Emotional Intelligence)

皆さんは、21世紀の日本のビジネス社会で成功するには何を学ぶべきだと思いますか?かつて、データサイエンティストは21世紀で最も魅力的な仕事であるとハーバードビジネスレビューで紹介されたこともありました。そのハーバードビジネスレビューのポッドキャスト番組 HBR IdeaCast の100回放送記念の特別放送が2022年10月にあり、四回にわたって世界を変えた四つのビジネスアイデアを紹介しています。

どれも良く知られているものだと思いますが、四つ目の感情知能に関してはなじみのない方もいるのではないでしょうか?書籍「Emotional Intelligence」の著者であるダニエル・ゴールマン (Daniel Goleman) はこの言葉を広めた心理学者として知られており、四つの領域からなる EI モデルを提唱しました。

  • 自己認知 (self-awareness)

  • 自己管理 (self-management)

  • 社会認知 (social awareness)

  • 人脈管理 (relationship management)

そして、その概念をビジネスに応用したハーバードビジネスレビューの記事「What Makes a Leader? (何がリーダーをリーダーたらしめるのか?)」 では、真に有能なリーダーは、決断力やビジョンのような資質を持ち合わせているのみでなく、高度な感情知能を備えていることを200社近いグローバル企業を調査することで明らかにしました。自分の感情を理解することで得られる自己管理能力、それをベースにして相手の感情を理解することで得られる共感力、それに裏打ちされる多くの人を導くことのできるリーダーシップ力が、いかにビジネスにとって大切であるのかを示しています。

私が感情知能に注目したきっかけは、私自身のビジネス上の経験から、真に優れたリーダーシップは多くの社員を幸せにできることを目の当たりにし、リーダーシップを鍛えることの大切さに気付かされたためです。感情知能は鍛えることができるため効果が目に見えてわかりますし、自分の周りの人間関係の変化を感じることで、自分の成長や成功を実感することができます。そこで、これ以降の投稿では、感情知能を鍛えるための知識を TED の動画を主な題材として紹介していきたいと思っています。EI モデルの四つの領域を14の特性に分割した独自のモデルにより、それぞれの領域を深く理解できる構成にしています。以下は、それぞれの投稿へのリンクです。

感情知能の四つの領域と14の特性

一方で、昨今日本のメディアを騒がせている職場のストレスやパワハラなど組織内で起こる問題を感情知能は解決する可能性を秘めているとも考えており、より多くの方に感情知能を知っていただきたいとも思っています。感情知能は鍛えることで向上する能力であり、アメリカでは子供のころから教えている教育現場も増えてきているようです。それは学校の成績にも良い効果を与えることが知られているばかりでなく、様々な生い立ちや文化などの多様性をより深く理解できるようになることが期待され、日本でもたびたび問題となるいじめなどの問題を根本から解決する可能性もあると思います。

感情知能は、自分自身の能力を最大限に引き出すとともに、人間関係をより良いものにすることで、集団や組織の能力を最大限に引き出す効果が期待できます。したがって、単に組織内の上司や部下、同僚との関係に限った話ではなく、お客さんとの関係や、さらには、家族や友達との関係などその応用範囲はとても広いです。それはつまり、お客さん目線のより良い製品を開発したり、売上を伸ばすことにつながるばかりか、ワークライフバランスや、私生活などにも広く良い影響を及ぼすことが期待できると思います。皆さんもぜひ感情知能を鍛えてみませんか?


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