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テゲテゲとパヤンパヤン:ストレス軽減の秘密

私は色々と完璧にこなしたい方なのですが、誰かのために一生懸命にやればやるほど、見返りのなさにがっくりすることが多々あります。

自分はこれだけ時間を割いたのに
こんなにも尽くしてあげたのに
あんなに親切にしたのに
あれほど貢献したのに

誰しも同じような思いをしたことがあるのではないでしょうか。自分が誰かのために時間を使うほど、努力を重ねるほど、頑張るほど、その誰かから期待したほどの言葉や態度が戻らないと残念な気持ちになるでしょう。
よく出来た、努力できた、誰かのためになった、自分のためになった、との達成感や充実感の前に もっと褒めてよ、もっと認めてよ、ご褒美くらいちょうだいよ、となんとなく不満が出てくることも多いのです。

仕事ができればできるほど、仕事が増えてく不思議なループにハマって、その理不尽さに怒りストレスが倍増することもあります。
仕事が早く、きちんとできる人のところには新たな仕事がやってくる。
出来ない人は出来ないまま、出来る人に丸投げしたり、だらだらやったり。で、そのやりかけがこっちに回ってきたり。

同僚の中には“私はなるべく仕事はしたくないから”と公言する人もいますし、“これはやりたくないからやる努力をしない”とキレる大人もいます。
そういう大人と近い距離で仕事をすると、自分は何事にも真剣に取り組んでバカだなぁ、と自己嫌悪に陥ることもあります。
教師を始めてからこのかた、ストレスの元凶は頑張らない先生たち、一生懸命頑張る人を労わない学校でした。そしてそれを許せない自分でした。

もう長いことイライラしていたのでね、決めたんです、2年くらい前に。
ちょっとパヤンパヤンでテゲテゲに行こうと。じゃないと虚しいんです。

面白い語感のテゲテゲとパヤンパヤンですが、出身地・宮崎の方言なのです。

テゲテゲ:何かをテキトーにする、全力でやらない、手抜きすること。
*例:皿洗いはテゲテゲでいいが、アルフィーの配信が始まるかい。

パヤンパヤン:注意散漫でちゃんとしてない、しっかりしていない様子。
*例:パヤンパヤンしちょったらもうアルフィーのグッズ売り切れちょった。

時にはテゲテゲでいいと言い聞かせます。何もかも全力でやらなくても大丈夫。
テゲテゲと決めて取りかかる方がいい仕事もあります。他に時間をかけたい・かけなければならない仕事はたくさんあるので。
テゲテゲでダメだったらもう一回やり直せばいいや、くらい気張らずやってもいいんです。

パヤンパヤンしててもよそ様に迷惑かけてなければいいんです。自分がパヤンパヤンであることを他人が気づかないならいいんです。
終始パヤンパヤンでも一つの重要なポイントだけ押さえとけば十分の仕事もあるんです。

完璧にやらないと恥ずかしい、迷惑がかかって申し訳ない、と思っていた私は時と場合によってはテゲテゲ・パヤンパヤンでいいのだ、と覚醒してから随分ストレスが軽減されました。
生徒たちに直接関わることは全力投球でやります。そのほかはその都度テゲテゲ度を決めます。今日の職員会議(と言う名の不満発表大会)は完全なるパヤンパヤンでした。

生まれてこのかたパヤンパヤンだったことがなかった私ですのである程度のパヤンパヤンにしかなれないのですが、なかなかいいです。

明日も頑張ることは頑張って、テゲテゲに頑張るものはテゲテゲよ。

ようやくこの歳になって懐かしい宮崎のいいところがわかった気分です。


シマフィー

*宮崎の方言は言葉もイントネーションも可愛いです。興味ある方はどうぞ。


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