たけやぶやけた(焼けてないけど違法)
今の家を買う前に借りていた家の裏庭には小さな竹やぶがあった。
竹やぶ、というか多分垣根として植えた竹が広がったもので、ちょうどいい具合に裏の家との境界線を作ってくれていた。ここに住んだのは2年だけだったが、春に2回、タケノコが出てきたので収穫してみた。
竹も細くて高さもないので普段日本のスーパーやこちらのアジアマーケットで見る様な太いタケノコではない。でもネットで調べるとタケノコはどれも食べられるとのことだったのでたくさん収穫してたくさん食べた!タケノコご飯にお味噌汁、煮物に炒め物、とにかくタケノコ祭りがしばらく毎日続いて幸せだった。
今日は雨。この時期に降る雨の後はいい天気が続き、庭の花が一気に咲く。今はまだ水仙と梅、コブシがちょっとしか咲いていないけれど、この雨が終わると庭がカラフルに変わり やっと春が来た! という気分になる。
そしてこの時期に必ずこのタケノコを思い出す。この家を買った時に竹を植えたいと夫にお願いした。すぐに成長するし、いつも青いし、隣との目隠しにもなり、さらにはタケノコまで食べられる(こっちがメインの理由)。我が家の前のオーナーさんは造園業だった方で、庭には日本を思わせる木々がたくさん植わっている。桜、もみじ、しゃくなげ、コブシ、フジ、あやめ、菖蒲、ハナミズキ、睡蓮。そんな庭に竹を植えたかった。
残念ながら現在、竹を植えるのはこの州では違法なので植えられない。新鮮なタケノコは食べられない。竹は根を遠くまで伸ばしプールや住宅の基盤に穴をあけるからという理由だ。早く成長する外来種だという理由もあるだろう。
なのでたまにドライブしている時に見る竹や笹の垣根はもうずいぶん前に植えられたものなのだと思う。非常に妬ましい。あのアメリカ人たちは十中八九タケノコを収穫していないので宝の持ち腐れだ!タケノコが食べられるなんて知らないだろうし、知っていてもどう料理するかも不明だろう。
この時期になるとそんな宝を腐らせている(実際は竹に成長するだけだけど)お宅に出向いてタケノコを掘らせてほしい、とお願いしようか、と本気で考えている。
タケノコご飯のレシピと交換に掘らせてもらえないかな〜
シマフィー
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