古本と一期一会の出会い
10月27日から11月3日まで、神田神保町で開催されていた「神田古本まつり」へ行ってきた。
古本まつり自体は以前から知っていて、私もちょくちょく訪れていたものだ。
去年は古本まつり史上最高の売り上げを誇ったようだが、今回もそれに負けず、たくさんの人で賑わっていたように思える。
私はこの会期中、多分トータル3回以上はリピートした。
さらに、10月27日から29日にかけては、同じ神保町エリアのすずらん通りにて「神保町ブックフェスティバル」も開催されていた。
こちらは規模の大小問わず、各出版社のブースが出て、例えば少し汚れている書籍や、在庫処分の書籍などを定価より半額などで販売していた。
そのブックフェスティバルにて。
ある出版社さんのブースで、私がフランス語関連の書籍を物色していたところ、そこで店番している出版社の社員さんらしき人と、お客さんの会話がチラチラ耳に入ってきた。
なんでも、私が今通っているフランス語教室の受講生らしく、会話の中で、私が受講したことのある先生の名前も出てきた。
そこで思わず話しかけたところ、向こうも少しばかり驚いていた。
それぞれ通っている曜日は違うけれども、同じ教室の生徒さん同士だと言うことで、「誰先生に習っているんですか?」とか「何の講座を受けていらっしゃるんですか?」等々、ちょっとした話で盛り上がった。
あいにく、出店しているブースのほとんどで現金しか使えなくて、その時クレジットカードしか持ち合わせがなかった私は、お金も下ろせず何も買うことができなかった。
事実、そのおかげで、面白そうな語学書を見つけたのに、スルーしざるを得なくなり、しかも次行った時にはもう書棚からなくなっていたので、さらに後悔した。
基本的に、古本の類は中古扱いなので、図書カードはもちろん、クレジットカードですら使用不可のことが多い。
このようなこともあるので、現金は常に一定程度、持ち合わせていた方が良さそうだ。
そんなわけで、後日現金を下ろして再チャレンジ。
結論として、何冊か古本を購入することができた。
古本まつり最終日に、あるブースを見ていたら、5000円のプレミア価格のついた河田耕一著『シーナリィ・ガイド』を見つけたが、これにはさすがに購入しようか迷った。
この本は、鉄道模型をやっているオールドファンにとって、知らない人はいないくらいの名著なのだが、絶版になって久しく、入手困難な本でもあった。
かくいう私も鉄道模型もやっているので、この本の存在は知っていた。
リアルタイムでも絶対この価格で売っていないだろうというような値段だった。
それでも、希少価値が高く、私も探していた本だったので、初日にお目当ての本が買えなかったリベンジを果たすべく、思い切って購入することに。
しかるに本の状態も比較的良好かつ美品だったので、これは古本まつり最大の買い物だったと思う。
そのほかにも自身が興味関心のある語学関連の本を3冊(ラテン語を特集した学術雑誌・タイ文字の教本・初期アルファベットについての入門書)購入した。
購入している本のジャンルが、鉄道やら語学関連やらずいぶんとベクトルが違うが、おかげで一気にお財布の中が寂しくなってしまった。
久しぶりの古本まつりだったのもあり、現金が必要だということをすっかり忘れてしまっていて、初日にめぼしい本が買えないという残念なこともあった。
それでも、面白そうな本を古本まつりの中から見つけて引っ張り出すのはとても楽しい。
ときに超掘り出し物が売られていたりするので、そういう本を見かけたらなるべくチェックしたいところ。
古本は一期一会である。
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