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#新型コロナワクチン
東京都の新規陽性者数の動向 4月以降の年代別解析
4月以降の新規陽性者数の年代別データ
4月以降、75日間の新規陽性者数の年代別移動平均を示します。今回75日としたのは、デルタ株の流行期と比較するためです。
20歳代で増加→すぐに10歳代増加→少し遅れて10歳未満のピーク→その後10歳未満も含めゆっくり減少というパターンだったのが、ここ1-2週間は、20歳代までの若年者の割合が多いままに、すべての世代で横ばい(もしかしたら増加)となっています
イスラエルにおけるコミナティ4回接種の効果について NEJMの論文から
ファイザーのmRNAワクチン、コミナティの4回接種の効果についての論文です。以下、結果だけを要約してわかりやすく書きました。
感染予防効果は短期間で減弱
・4回接種後4週間の時点で、感染率は3回投与群の1/2 (171 cases per 100,000 person-days vs 340 cases per 100,000 person-days)
・その後は6~8週と経過するにつれ、3回
3回目のワクチンは遅かったのか? 東京都の新規陽性者数の動向 2022/1~
今日は、東京都の新規陽性者数の動向をお示しするとともに、オミクロン株の流行による第6波対策の問題点について考えてみたいと思います。
2022年1月以降の新規陽背者数の動向
まず、図をお示しします。図1の左のグラフを見てください。低下傾向にありますが、他国と同様に低下速度はゆっくりです。子ども→成人の感染が増えたこと、不顕性感染者や軽症者が増えたこと、ワクチンの感染予防効果が低下していること
オミクロン株に対するT細胞応答 ー 抗CD20モノクローナル抗体で治療中の多発性硬化症患者での研究 ー
今日はこの論文をご紹介します。少し免疫について復習したあと、論文の解説をいたします。この論文から得られるいちばん重要なメッセージは、抗体が作られない状況でも、ワクチンによって新型コロナウイルスと戦うT細胞ができるということです。しかも、抗体より長続きするようです。
抗体が減少すると?
ワクチンによって作られた中和抗体が血液中にたくさんあると、侵入してきたウイルスが抗体により排除されるため感
COVID-19ワクチンについて
現時点でのCOVID-19ワクチンについてのまとめを掲載します。日本感染症学会 ワクチン委員会のCOVID-19 ワクチンに関する提言(第 2 版)をもとに、他のデータや私の考えを加えました。わかりやすくするために、あえて詳細を省いたところもありますが(たとえば各ワクチンの詳しい原理や詳細、今承認待ちのワクチンの情報などは書いていません)、ご容赦ください。
まとめてみて実感したのですが、医師の観
新型コロナウイルスとT細胞
今日はコロナウイルスに対する免疫の少しいい話。抗体は下がっても、新型コロナウイルスをやっつけるT細胞はしっかり反応しているよという内容です。2つの論文を紹介します。少し専門的な内容ですので難しいところがあってもご容赦を。
メディアではウイルス中和抗体ばかりが取り上げられますが、免疫はそれだけではありません。テレビなどで解説する専門家が「抗体が減るから免疫が低下する」という言い方をすることがあ