【詩】『昼行灯』
『昼行灯』
定まらない視線
その瞳に映る雲に何を見出だしているの?
揺らめくように
流れるように
生きることを忘れたように生きている人
無言の悲しみが滴っていた
太陽の下を気だるげに歩み
たまに知らない唄を口ずさむ
覇気のない佇まいなのに
何故か目を逸らせないところがあるね
揺らめくように
流れるように
生きることを忘れたように生きている人
無言の悲しみが滴っていた
崩れるように
壊れるように
死ぬことを諦めたように生きている人
無音の苦しみが漂っていた
揺らめくように
流れるように
生きることを忘れたように生きている人
無言の悲しみが滴っていた
誰よりも誰かのことを
哀しんでいた
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