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下品と過激のオンパレード!ここまで来たら一周回ってもう高貴!!「デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(459日目)

「デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜」(2005)
ロブ・ゾンビ監督

◆あらすじ
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テキサスの田舎町。ヒッチハイカーの若者を狙って恐るべき大量殺人を繰り返してきたファイアフライ一家が、警察の部隊に急襲される。しかし、兄オーティスと妹ベイビーは逃亡に成功し、途中で父キャプテン・スポールディングと合流。そして、彼らは道中で残虐な殺人を重ねながら逃避行を繰り広げる。(公式より引用)
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ヘヴィメタル界の超大御所であるロブ・ゾンビ氏(本名∶ロバート・カミングス)による「マーダー•ライド•ショー」の続編にあたる作品です。
(自身の名前にゾンビと入れるくらいなのでよっぽどゾンビやホラーが好きなんでしょう。手掛ける作品もホラーが多いです。)

前作は映画というよりも、『本能に従い、脊髄で見る』ある種のショーのように感じました。そのためストーリーに整合性を求めるのは野暮かなと思っていました。

しかし前作から2年が経ち、とんでもない速度で監督業のノウハウを学び続けたであろうロブ・ゾンビ監督は前作の良さを残したまま、ちゃんとした映画を撮りました。

本当にちゃんとした映画です!

物語の整合性もありつつ、我々の脳を揺さぶってくる魂や音楽も健在で、完成度が高すぎて文句の付けようがありません。
映画として楽しむのであればニューシネマな今作の方が良いかもしれません。しかし「整合性なんかいらん!オレは神であるロブ・ゾンビを全身で感じたいんだ!」という熱烈なファンの方はおそらく前作の方がハマると思います。

ロブ・ゾンビ監督いわく
今作は続編ではなく、前作で気に入った役柄を生かした新たな映画だそうで、人気のキャラクターをそれぞれブラッシュアップして物語を作ったそうです。

ベイビー(右)はより下品で過激に
キャプテン•スポールディングはカリスマ性を持たせ、より過激なキャラクターに
揃いも揃って歯が汚いです。

ちなみにゾンビ監督の妻で今作でもベイビー役を担当したシェリ・ムーン・ゾンビはインタビューで今作について「何もかも不潔で汚らしいわ」と答えていました。自分の奥さんに「ファック・ユー」を筆頭とした下品な言葉をよくもまぁあんなにも言わせられますね(笑)

前作ではファイアフライ一家が若者たちを愉快痛快に殺戮するエンターテインメントショーでしたが、今作は一家に恨みを持つ保安官のワイデルがダークヒーローとして活躍し、捜査を逸脱してまで一家を追い続ける執念と狂気で物語に厚みが増しています。

保安官のワイデル

「運命は皮肉だな、アバズレ」、「あのババア、死ぬ前にイキやがった」等のクールなセリフの数々や一家を捕らえた時の悪魔の様な笑顔はキャプテンたちにも勝る存在感でした。

一家を捕らえた後の
被害者の写真をタッカーで体に打ち付ける、手を五寸釘で固定する、一度わざと逃して斧を持って追いかけまわす

などの拷問シーンも出色の出来です。

ワイデルの部下•ドブソンのもみあげが今まで見たことない幅と生え方でした。

ちなみに私の前作からのお気に入りキャラ•サイバーパンクおじさんのタイニーも美味しいところで登場します。

タイニーおじさん

残忍な反抗を繰り返したキャプテンら殺人鬼たちが満身創痍の中、大勢の武装警官たちに特攻して派手に散っていくラストはゾンビ氏の音楽も相まって非常に儚く美しかったです。

傑作です!めちゃくちゃオススメです!

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