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上質なグロ描写が見たけりゃこれ!あの名作のリブート版「死霊のはらわた(リブート版)」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(439日目)

「死霊のはらわた(リブート版)」(2013)
フェデ•アルバレス監督

◆あらすじ
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薬物依存症のミアを治療するため、山奥の小屋を訪れた兄デビッドと3人の仲間たち。ところが、仲間の1人がそこで「死者の書」を発見。その封印を解いたことから、邪悪な死霊が蘇ってしまう。やがて死霊はミアに憑依。次々と仲間たちに襲いかかる…。(公式より引用)
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「ドント・ブリーズ」などでおなじみのフェデ•アルバレス監督がホラー映画の金字塔「死霊のはらわた」(1981)をリブートした作品になります。ちなみにオリジナル版を手掛けたサム・ライミ氏は今作では脚本と製作で参加しています。

(タイトルがオリジナル版と同じのため、この記事ではこの「死霊のはらわた」(2013)をリブート版と呼ばせていただきます。)

オリジナル版の記事はこちらから↓

現在、NetflixやU-NEXTで配信中です。

監督が違うとこうも変わるのかと非常に楽しく見させていただきました。

このリブート版ではメインの登場人物の関係性がよりはっきりと描かれているため、より感情移入しやすくなっているように感じました。
また、悪魔というか死霊の存在が明確なので「この死霊が取り憑いたことで豹変してしまったんだ」という流れが分かりやすくなっていました。

ヒロインのミア
日本語吹替は水樹奈々さんが担当されています。

なんとなくですが

オリジナル版は
サム・ライミ監督が「俺の描く世界、表現を喰らいやがれっ!」と全力でぶつかってくる“パッション性に溢れた硬派で斬新な元祖スプラッターホラー”

リブート版は
オリジナル版へのリスペクトを残しつつ、そこにより分かりやすさを足した“誰が見てもしっかり楽しめる上質のスプラッターを提供する優等生な作品”

という感じでしょうか。
もちろんそれぞれに良いところがありますが個人的には心が震わされるオリジナル版の方が好きでした。

しかしこのリブート版はオリジナル版に負けず劣らずのえげつないグロ描写が盛り沢山です。

目の下から針を引き抜く、死霊に取り憑かれたミアがカッターで自分の舌を裂いてから「キスだ、腐れ女!」と暴言を吐く、ナタリーが電動包丁で自分の腕を切断、電動釘打ち機で蜂の巣にされるエリックetc…

ひとつひとつが生々しく本当に痛々しいです。
そりゃR18ですよね。

ちなみにアルバレス監督の意向でCGなどによる映像の加工はほぼなく、そのほとんどが特殊メイクだったそうです。サム・ライミお得意の嘔吐シーンもチューブを通して実際に役者が吐き出しているそうでやはり並々ならぬこだわりを感じます。
とんでもない量の嘔吐、流血、体液でしたが特にラストシーンの血の雨には5万ガロン(およそ190トン)の専用の液体が使用されたそうです。

主人公のデビッド
日本語吹替は中村悠一さんです。

このリブート版は導入に少しだけ疑問を感じました。

デビッドの妹ミアはオーバードーズで死にかけた事があるほどの薬物依存症です。そのレベルの患者のリハビリ生活を身内や友人しかいない山小屋で送らせるという状況は本当にありえるのでしょうか。看護師のオリビアがいるとはいえ、もしまたオーバードーズになったら確実に死ぬ患者を何の医療設備もない人里離れた山の中に住まわせるという導入に違和感を抱きました。
(確実に薬物が手に入らない状況に身を置かせるというのは確かに良い考えなのかもしれませんが)

私の解釈ですが
”全て死霊によって仕組まれたことだった“という線もあるのかもと思いました。医療従事者であれば真っ先に病院に引っ張って行くような状況のはずなのに「禁断症状を乗り越えるまでは絶対に帰らせない」と言うオリビアの発言もどこかおかしいです。

やはり小屋に来る前から死霊の何らかの力が働いていたためこの5人が導かれ、そして徐々に狂わされていったのではないでしょうか。

全ては死霊の思惑通りだったのかもしれません。

ちなみにウィキペディア情報ですが
メインの5人の登場人物
デビッド、エリック、ミア、オリビア、ナタリー
の頭文字を並べるとDEMON(デーモン)になります。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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