時代が回っている。気がする。
先日、「GREAT PRETENDER」というアニメを観ながら、背景美術がオシャレだなあと思っていた。
©WIT STUDIO/Great Pretenders/NETFLIX
同時に、この絵のタッチはなんだか見覚えがあるなあという既視感(デジャブ)のようなものがあった。
よくよく思いかえしてみると「あっ、これは80年代だ」に、たどり着いた。
イラストレーターとして1980年代を代表とする、鈴木英人(すずきひでひと)さんや、わたせせいぞうさんのようなテイストにそっくりだ。
その時は、なんとなく「へー」と思って終わった。
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後日「呪術廻戦」というアニメのエンディングを観ていると、またもや80年代テイストだった。
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会/NETFLIX
しかも、ちゃんとオシャレに見える。
いつぞや柴田亜美さん(南国少年パプワくんの作者)が「鬼滅の刃の次は呪術廻戦が来るかも」なんてテレビで仰っしゃっていたが、たしかにおもしろい。
この作品は週刊少年ジャンプでの連載だ。
いかに最近のアニメが大人も楽しめるように作っているとはいえ、メインターゲットは10代20代だろう。
おじさんがノスタルジックな気持ちで評価しているのではなく「いまの若い子が好きそう」という感覚。
これまた「へー」と思ってこのときは終わった。
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それからしばらくしたある日、奥さんが「これみて」とアベイル(しまむらグループ)の広告を見せてきた。
そこには、まさに80年代テイストがプリントされたパーカーが並んでいた。
出典:アベイル
10代向けのファッションにこのデザインが採用されているのを見たとき、「これはもう完全に80年代がきとるんだな」と確信した。
ちょっと前に「平野ノラ」さんはコメディとして、「登美丘高校ダンス部」さんのバブリーダンスや「DA PUMP」さんのUSAはミュージックとして、それぞれ80年代をオマージュし、一世を風靡したが・・・。
いよいよ、大マジメにファッション業界へも降臨しているようだ。
ファッションの周期は20年ごとに来る、なんて言われるが1980年はいまから40年前。
20年×2の長き熟成時間を経て、あのパステルカラーと幾何学模様の世界が復活する日もちかい。
出典:CATCH A SITE|「80年代デザイン」の源流、メンフィスについて
そういえば、このあいだこんな色の財布を買ったけど、なんかちゃんと80年代してる・・・!
やーすごい。
時代って回るのね。
※おまけ
アベイルのパーカーを見て思い浮かんだのは「YAWARA!」のオープニングテーマ。
オシャレな猪熊柔がいっぱい。
制作のときたひろこ監督が「柔は普段は柔道着ばかり着て女の子らしい服装をする機会が少ないから、せめてOP・EDの中だけでも色々な服を着せてあげたかった」という愛あふれる裏話がある。らしい。
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