【手紙】私が恋したあなたたちへ
私はずっと恋をしてきました。
幼馴染の寡黙な一つ年上のあなた。
泣いていた私に一番に声をかけてくれたあなた。
私を楽し気にからかってくる隣の席のあなた。
歴史に出てきた切れ者で生きざまの素敵なあなた。
みんなに愛されることによって成立する創作上のあなた。
吹奏楽部でみんなのあこがれの男勝りなあなた。
すこし変わり者だけど私よりもうんと多才で頭もいいあなた。
バイト先で意気投合した不器用で優しいあなた。
私は自分のアイデンティティに迷子になりながら、
尊敬と恋慕を混同しつつ