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企業がワーママを重視した方がいい理由

企業がワーママを大切にするメリットとして、
企業にとって多様な人材を確保することができたり、
柔軟な働き方や育児休業などの制度が整備され易い、
といったことが挙げられますが、
もっと本質的な人材戦略的なメリットについて考えてみましょう。

それは、優秀、かつ経験豊富、かつ定着性のある社員の確保という観点。

企業の社員には、いくつかの属性があります。

①一握りの優秀層

優秀かつバリバリ働く層は、会社にとって最も大切にしたいセグメント、
一部は出世階段を上り詰めて経営層になるかもしれませんが、
この時代、ピラミッドの上部の限られた席は既にシニア層によって埋まっているので、成果に見合わぬポジションしか与えてもらえないことも多いです。
「今の会社にいても、楽しい仕事も少なければなもらえる給料もたかが知れている。」
と、サクッと退職して転職や独立をする人が多い。
彼ら彼女らを繋ぎとめておくための施策は、なかなか難しいのです。
そう、優秀な人材の確保よりも、「留める」ことが肝なのです。

②出世を望まずモチベーションの低い窓際層

昇進しない選択をした社員は、窓際層とも呼ばれ、モチベーションが低く、出来るだけ仕事を引き受けようとしない層。
それなりに経験はあるが、給与に見合った働き方ができているかと問われると微妙なところ。
あまりバリューが発揮できない層。

③やる気に満ち溢れた新人

新入社員はモチベーションは高いが、即戦力になるまでに時間がかかり、その間は投資フェーズとなります。
モチベーションは高いが、なんせ経験不足により、即戦力化が難しい。
投資フェーズが終わり、バリューを発揮できるようになると、更なるチャレンジのために転職や独立する人も出てくる。
そして彼らを繋ぎとめるのも難しい。

では、モチベーションが高く、かつ経験も豊かで、かつ外部流出リスクが少ない層、
それは・・・

④優秀かつ経験アリかつモチベーションの高い、働き方重視層

そしてこれは、一部のワーママが該当するケースも多いと思います。
(もちろん色んな価値観を持った人がいるのですが)

モチベーションが高く、経験も豊富で、バリューを発揮できるが、
給料よりも働きやすさとやりがいを重視しているため、
居心地さえ良ければ金銭的な報酬で他社へ流れるリスクは少ない。
そして、必ずしも出世ピラミッドの上へ登りつめることを重視しているわけでもないので、
組織の中で出世層とうまく住み分けもできる。

高い報酬や出世というインセンティブを与えなくとも、
自社で自由と裁量を与え、居心地の良さを感じさせることで、他社に流れるリスクを低くすることができる、
割と会社にとってもオイシイ層ではないでしょうか。

そして、ワーママに限らず、特に最近の若手層は出世よりも働きやすさ、やりがいを重視した働き方を求めているケースも多いもの。

多様な働き方を認める企業に、人は集まる

昨今の多様な働き方推進というトレンドの中で、
働きやすさ・働き方に対するマインドセットの多様化を認め、
それらを重視する方向性を目指す会社には、優秀な人材が集まり、留まる。
それを目指して、多様な働き方、時間や場所に捉われない働き方を提案することで、
複数の仕事軸(育児と仕事、だったり、本業と副業、だったり)を持った
優秀層がバリューを発揮し続けられる組織になれるのではないでしょうか。

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