2014.8.31 デザイン・ドリヴン・イノベーションの本質 〜縦のイノベーション(improvement)と横のイノベーション(integration)〜
技術はデザインを通してでしか、その進歩を社会的に視覚化(tangiblise)出来ない、イノベーションをもたらせない。技術が漸進的イノベーションを繰り返し(つまり同じ機能性のベクトルを、より効率的、より高品質で行えるスペックの進歩を繰り返し)、ある一定の地点に辿り着いたとき、新たなデザインを可能にする。それが社会的にイノベーションとなる。(eg. 今まで強度が足りなかった素材がある一定の強度を達成したことにより、それまで出来なかった形が作れるようになった。)
つまり漸進的イノベーションも必要なのである。これは理系の縦のイノベーション(improvement)。ここはただがむしゃらに。
同時並行で、横のイノベーション(integration)も考える。ここは柔軟に。これは文系・社系的な領域である。
加えて、どちらも頭と体で行う。
これが職人のデザイン思考ではないのか。更にそれが個人から拡張し、組織となったとき、創造的な会社となる。
要するに、デザイン・ドリヴン・イノベーションは
・広く様々なつながりや知見を持つ=拡がり、横への前進
・物事(の本質)をとことんまで突き詰める=積み上げ、縦への前進
この追求の果てにもたらされる。
アイデアは、突然に浮かぶ。しかしそれは上記のような地道な前進を積み重ねた上での結果論であり、基礎なくして革新はない。
“直感”と同じ構造。自身の中の経験から無意識に最良の答えを弾き出す。それに至るまで粘り強く、一生懸命に物事に打ち込めるか。ただ、それだけ。