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私の百寺巡礼

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五木寛之先生は70歳を過ぎてから百寺巡礼をされた。日本の寺院の多くは車が入れない険しい石段を登る事で辿り着く。横浜辺りの寺も、ちょっとした坂の上で、わざと車が入れないようにしてあ… もっと読む
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2023年7月の記事一覧

宮沢賢治の信仰から生まれた寺 岩手県花巻市 日蓮宗久遠寺分院遠光山身照寺私の百寺巡礼140

宮沢賢治の信仰から生まれた寺 岩手県花巻市 日蓮宗久遠寺分院遠光山身照寺私の百寺巡礼140

花巻と言ったら、宮沢賢治だ。

駅を降りると、宮沢賢治の色が・・・
と言いながらも、近年は大谷翔平に食われつつある。
駅の観光案内所には大谷翔平のコーナーもあり、ヤングはそちらに。
宮沢賢治、誰やねん?←東京弁。って感じだ。

私が宮沢賢治に興味を抱いたのは、上智大学教授で宗教学者の島薗進先生の著書からであった。

島薗進先生は、実家は浄土真宗の家であるのに法華経に傾倒していった宮沢賢治について、

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広い浄土庭園 岩手県平泉 天台宗別格本山医王山毛越寺 私の百寺巡礼139

広い浄土庭園 岩手県平泉 天台宗別格本山医王山毛越寺 私の百寺巡礼139

平泉駅から徒歩数分。そこにあるのは広い夢の跡。

毛越寺は慈覚大師円仁が開山し、藤原氏二代基衡(もとひら)から三代秀衡(ひでひら)の時代に多くの伽藍が造営されました。往時には堂塔40僧坊500を数え、中尊寺をしのぐほどの規模と華麗さであったといわれています。奥州藤原氏滅亡後、度重なる災禍に遭いすべての建物が焼失したが、現在大泉が池を中心とする浄土庭園と平安時代の伽藍遺構がほぼ完全な状態で保存されて

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藤原氏の栄華に浸る 天台宗東北大本山中尊寺 私の百寺巡礼138

藤原氏の栄華に浸る 天台宗東北大本山中尊寺 私の百寺巡礼138

松尾芭蕉を廻る旅♪
という事で、やってきたのは岩手県平泉。
世界遺産ともなっている中尊寺を見ずにはおれまい。

作家・井上靖は、平泉の中尊寺金色堂を「美しい黄金の小函(こばこ)」と表現している。 金色堂は何の為に建てられたのか? いわば、藤原氏のお墓だ。 死後も金に包まれる。 21世紀の日本人Youtuberとはレベルが違う。 井上靖が中尊寺金色堂を訪れたのは65歳。自らの死を意識した頃だ。私も己

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大師さまを囲む花々 横浜市南区 高野山真言宗福智山不動寺普門院 私の百寺巡礼137

大師さまを囲む花々 横浜市南区 高野山真言宗福智山不動寺普門院 私の百寺巡礼137

その寺はバス通りから外れた人も滅多に通らない場所にあり、存在に気付かないでいた。いや、申し訳ない。
横浜市南区は、高野山真言宗の寺院が多い。中心をなすのは、赤門東福寺であるが、ここ普門院は東福寺から徒歩で僅かの場所にあった。

高野山真言宗寺院の普門院は、福智山不動寺と号します。普門院の創建年代等は不詳ながら、かつては東福寺境内にあったといい、享保年間(1716-1735)に伝栄法印が中興したとい

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東京で味わう高野山 東京都港区 高野山真言宗東京別院 私の百寺巡礼136

東京で味わう高野山 東京都港区 高野山真言宗東京別院 私の百寺巡礼136

高野山真言宗東京別院。名前を聴いた時には大袈裟な。。。と思っていた。
いや、申し訳ない。東京都港区高輪なんて地で、そんなに土地が持てるか!と思ったのであった。

周りは都会的なビルが立ち並ぶ。なんだか浮いているようにも思えてしまう。

昭和2年「高野山東京別院」と改称しました。 住職は、総本山金剛峯寺座主が兼摂し、主監を任命して、東京別院の経営と東京における本山ならびに宗団の教務を処弁していま

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この犬の如き

この犬の如き

ちょうど今から1年前。7/10は、私にある決意をさせた日であった。
大学生の時にキリスト教信者になったものの、己の弱さ、罪故に、多くの教会から追放されてしまった。

もう受け入れてくれる所はないだろうと思いながらも、最後の望みと、京急線の逗子・葉山駅前にある教会へと足を運んだ。
やはり、自分の居場所はここではないとわかった。

そんな事よりも、私は「マリア処女説」を信じられなくなったのだ。イエスが

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初めて見た即身仏 山形県酒田市 真言宗智山派砂高山海向寺 私の百寺巡礼135

初めて見た即身仏 山形県酒田市 真言宗智山派砂高山海向寺 私の百寺巡礼135

松尾芭蕉が訪れた酒田。その記念碑や芭蕉像があるのが日和山公園だ。

日和山公園に向かう途中で見かけたお寺にて、そちらの僧侶が大きな猫を散歩させていた。

住職さんかなと尋ねると、副住職だと言われた。
午前中には秋田県にかほ市の寺の庭を黒猫に案内され、午後には山形県酒田市で出会った黒猫に導かれ、お寺にフラフラと。

東北地方は黒猫が好き説

この微笑ましい光景に惹かれ、お寺に入って行ったのだ。

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座禅と猫のお地蔵様 山形県酒田市 良茂山持地院 私の百寺巡礼134

座禅と猫のお地蔵様 山形県酒田市 良茂山持地院 私の百寺巡礼134

酒田駅から松尾芭蕉が訪れた酒田港まで約2㎞。
その途中にあるのが、こちらの持地院だ。

こちらがお寺のホームページだ。
英語で作成されているので、日本語に翻訳をクリックして読まれてほしい。

酒田の大佛で有名な持地院だ。

茂山持地院は山形県酒田市日吉町1丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。持地院の創建は応永2年(1395)に周囲を支配していた浦地勝太夫が開基となり報恩山永徳寺(岩手県金ケ崎町

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おくの細道の最北端の地 秋田県にかほ市 曹洞宗皇宮山蚶満寺(かんまんじ) 私の百寺巡礼133

おくの細道の最北端の地 秋田県にかほ市 曹洞宗皇宮山蚶満寺(かんまんじ) 私の百寺巡礼133

蚶満寺(かんまんじ)は、秋田県にかほ市に所在する曹洞宗の寺院。山号は皇宮山、本尊は釈迦牟尼仏。
古くから文人墨客が訪れた名刹として知られ、元禄2年(1689年)には松尾芭蕉が訪れ、『奥の細道』に「此寺の方丈に座して簾を撒けば・・・」と紹介した。

申し訳ない。。。としか言いようがないのだが、蚶満寺についての事前知識が私には全くなかったようだ。
松尾芭蕉のおくのほそ道の旅の最北端が秋田県象潟という事

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