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8. まとまらない商品デザイン、 なんとか書き上げた仕様書

今日のお話は「商品デザイン」について。心から「かわいい!」と思える商品を作るため、夏のある日、児島に集合してデザイン会議を行いました。「ピクニックシート」と言っても、メンバーが頭に思い描いていたデザインは様々。当日は喧々諤々の議論が行われ、時にはこだわりがぶつかりあう瞬間もありました。ピクニックシートにどんなこだわりを詰め込んだか、今日はそんな話を紹介します。

「せとかわデニムプロジェクト」とは、瀬戸内かわいい部EVERY DENIM(現ITONAMI)のコラボではじまった商品開発プロジェクト。2019年春〜2020年春、1年間の活動を通じて「瀬戸内デニムピクニックシート」という商品を作り上げました。
「“かわいい“という観点からデニムを見つめ直し、倉庫に眠るB反を活用して新しい商品を作る」という旗のもとメンバーを募集し、ゼロからはじまったこのプロジェクトがどのように歩みを進めてきたのか…?
このnoteではその1年間の軌跡を綴っています(目次はこちら)

8. まとまらない商品デザイン、 なんとか書き上げた仕様書

篠原テキスタイルさんとの初回の打ち合わせ時に、ピクニックシートに使えるB反を一部いただくことができました。そのB反をまず写真でメンバーに共有し、オンライン上でデザインアイデアをやり取り。そして、それらのアイデアを盛り込んだラフなデザイン案をなつみさんが作成し、最終的には全国から8人が集まった夏合宿にて、いただいたB反に実際に触れながらデザインについて話し合いました。(オープン前のDENIM HOSTEL floatで実施させていただきました。)

ピクニックシートのサイズ、持ち手の長さをどうするか、ステッチの色や場所、汚れや水を弾く加工は必要か、座り心地をよくするために中綿を入れるか、ピクニックシート同士をどのように繋げるか・・・。議題は山積みで、メンバーそれぞれのこだわり・大事にしたいことがぶつかりあう瞬間もありましたが、商品の骨格を決めるこのタイミングで、対面で議論してよかったと感じています。

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注)夏合宿の様子

まずは、ピクニックシートのサイズからディスカッション。何度も口にしていた「ピクニックシート」というワードですが、メンバーが想像するサイズ感はバラバラでした。足がのばせたらいいな、寝転べたらいいな・・・という理想と、使用できるB反のサイズやメンバーが普段使っているピクニックシートも見比べつつ、全員の意見をすり合わせ。デニムの多様性を表現するため、B反それぞれの幅を活かすことにこだわり、どれくらいの大きさにするかを現実的に詰めていきました。

サイズの次に意見がぶつかったのは「ピクニックシートをどうやって繋げるか」。みんなで繋げて使う、ということをコンセプトにピクニックシートにしたため、ここは譲れないポイントです。スナップボタン、ペグを打つ、リボン結びをするなどいろいろな案がでましたが、使う資材によってはシート同士の間隔が空きすぎたり、逆に重なってしまったり、正方形でないのでうまく繋げなかったりと、なかなか一案に決められませんでした。

そして、もう一つ話題に上がったのが撥水加工。ピクニックシートやレジャーシートは水を弾く素材も多いですが、デニム生地は水を弾かないため、何か良い方法がないか・・・と悩みました。リサーチの結果、布に撥水加工をほどこす技術があることはわかったものの、どこに頼めばいいかが分からず一旦保留となりましたが、その日の終わりにデニムのプロである島田さんに相談したところ、地元児島にテフロン加工という強力な撥水加工技術があることを教えていただき、児島の工場の力を借りて、撥水加工を実現できる目途が立ったのです。

夏合宿の最後、なんとかメンバーの意見を集約し、その場でざっとした仕様書を書きました。ピクニックシート全体のサイズや、縫い代、縫う位置、糸の種類・・・。作家活動をしていて、オリジナルデザインのバッグの仕様書を書いたことのあるなつみさんが、出来上がったときの持ち手や畳むことまで想像しながら仕上げました。
合宿後に島田さんにも確認いただき、その後、詳しい内容を記載して第一弾のサンプル製作をお願いしました。

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注)第一弾サンプルの仕様書
今日のまとめ
・オンラインでやり取りをしつつも、商品デザインの骨格は対面で話し合った
・制約条件や企画全体のコンセプトを再確認した上で意見を集約した
・その場でざっとした仕様書を書くことで、皆で完成イメージを共有した
・どうしても結論が出ない時や立ち止まった時は、第三者や専門家のアドバイスを聞き、自分達だけではわからなかった加工方法や改善点などを教えていただいた

次のnoteでは、商品デザインについて熱い議論をぶつけ合った夏合宿の裏話について、なつみさんにお話を伺います。

こうしたプロセスを経て進んできた、わたしたちの1年間の歩み。2021年には、せとかわデニムプロジェクトSeason2がスタートします!
これまでに築いた繋がりや可能性を手に新たな一歩を踏み出した先で、今度はどんな景色と出会えるのか。期待に胸が高鳴ります!

プロジェクトの過程や最新情報はHPやSNSでおしらせしてまいります。新たなラインナップや、これを読んでくださっているあなたにも加わってほしい新企画を準備していますので、よければぜひチェックしてみてくださいね。
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