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意志が強いのはメンタルが弱いから

40歳を過ぎて、自分がますます頑固になっているという実感があります。平均寿命の半分を過ぎ、子どもたちも大きくなって、自分の意志に沿って生きたいという思いが強くなっているような気がします。

「ご自身のしっかりした意志をお持ちなのは素晴らしいことだと思いますよ。それがわからないという方も多いですから」

これは半年ほど前に精神科の先生に言われたことです。おそらく、氷河期世代の患者の中では、何があってもライター・エディターという職種にこだわって生きてきた私のような事例は少ないのでしょう。

しかし、だからといって強靭なメンタルを持っているわけではありません。何度となく傷つきながらも体力と根性と通院と投薬でなんとか凌いできただけだと自分では思っています。

ではなぜ強い意志を持ち続けているかというと、意志と異なる生き方をする勇気がないからです。人生というのはいずれ強制終了を迎えるものですが、その時期について見込みが立ったときに過去を振り返って後悔するのは、私にとって何よりも怖いことです。そして、この恐怖は心の病気の大きな要因でもあります。

何を思っていようが強制終了になるんだからと割り切って考えられる人もいるでしょうが、臆病な私には困難です。だから、少しでも「ええ人生やったな」と思える可能性を高めるために、自分の意志に沿って生きていたいのです。そして、死が少しずつ近づく中で、その思いがしだいに強くなっているのでしょう。

今の会社は典型的なメンバーシップ型で、新卒で入社した同年代の皆さんは、会社の方針(というか経営者の意向)に振り回されながら20年以上頑張ってきた人達です。ゆえに、彼らを見ていて「あんたの人生やで。それでええの?」と思うことがしばしばあるのですが、メンタルが強いから問題ないのでしょう。

やはり、私は氷河期世代の中では異端児なのかもしれません。

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