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ダイバーシティ月間を開催しました

こんにちは。セプテーニグループnote編集部の宮崎です。サステナビリティ委員会の事務局とグループのD&I推進を担当しています。

 2021年、セプテーニグループでは、初めての試みとなる「ダイバーシティ月間」を開催し、1ヶ月間にわたって、D&Iに関するイベントを集中的に実施しました。本日のnoteでは、イベント開催の背景や実施内容、グループのみなさんの反応などをお届けします。どうぞご覧ください。

「ダイバーシティ月間」実施の背景

「D&Iは重要」という考え方に対しては、セプテーニグループの多くのメンバーが異論なく「そうだよね」と答えてくれる感覚がある一方で、「自分ごと化」がとても難しいと感じています。

自分ごと化の難しさを特に感じたのが、第1回ダイバーシティアワードの運営時でした。ダイバーシティアワードは、日頃グループの事業活動の中で行われているD&Iについての取り組みを集め、シェアし、称えるアワードです。

ダイバーシティアワードは、各社のHR部門だけが対象なわけでも、パパママ社員が多い部署だけが対象なわけでもありません。ですが、アワードの設立のお知らせや応募のお声がけをしている中で「うちの部署はダイバーシティとかじゃないから」「ママさんいないから、あんまりダイバーシティじゃないんですよね・・」などの声が一部から聞こえ、自分ごと化についての課題を強く感じました。 

どのような事業、どのような部門においても、D&Iの取り組みは何かしらの形で行われているはず、そのつながりに気づいてもらうことで、よりD&Iの重要性のハラオチを促し、D&I推進をもっと加速できないだろうか。そんな課題意識からダイバーシティアワード事務局で議論を重ね、「ダイバーシティに手触り感を」をコンセプトにしたイベント月間を実施することになりました。

「ダイバーシティに手触り感を」

イベントの設計の中でこだわったのが、日頃あまりダイバーシティに関心が高くないグループメンバーにいかに興味をもってもらうか、という点でした。今回のイベントでは特に次の3点に重点を置いて企画を検討しました。

・異なるタグの掛け合わせによって、これまでとは違う層に訴求する
・特定の部門を深く巻き込む
・グループ会社の役員にD&Iについて語る機会を提供する

異なるタグの掛け合わせによって、これまでとは違う層に訴求する

設立から5年が経過し、精力的に活動を続けるグループ横断の有志プロジェクトSEPALLY RAINBOWの目下の課題は、「LGBT」というテーマに興味や理解がある人へはリーチできるが、そうでは無い人へのリーチが困難、という点でした。

そこで「LGBT」と何か別のタグを掛け合わせることで、これまでSEPALLY RAINBOWからの発信への関心が高くなかった人にも情報を届けたいと考えました。

▲SEPALLY RAINBOWの活動についてはぜひこちらもご覧ください。

特定の部門を深く巻き込む

広く全体的にグループへのD&I浸透を狙うことも大事だと考える一方で、タイミングを見て「濃く深く」を実践するのも効果的ではないかと考え、登壇者を特定の部門の関係者に固めたイベントを企画しました。「グループの誰か」が登壇するイベントには興味を持ちづらい方も、「日頃一緒に業務をがんばっているあの人」が出るイベントには関心が高まるのではないかと想定したからです。

グループ会社の役員にD&Iについて語る機会を提供する

セプテーニグループでは、サステナビリティ委員会の委員長をつとめるグループ代表の佐藤さんがD&Iの推進を力強く支援してくれています。イベントへの登壇やメッセージの発信など、あらゆる面でのバックアップをとても心強く感じます。

一方で、事務局で課題視していたのは、佐藤さん以外の役員、特にグループ会社の役員にD&Iについて語る場を用意できていないという点でした。グループ会社の役員の方々が、経営戦略としても事業戦略としてもD&Iを重要に感じていることは、個別の対話の中では事務局に伝わっています。でもそれがグループ会社のメンバーひとりひとりに伝わっているかといえば、そうではないかもしれません。そこで事業会社に所属するグループメンバーにとってより身近な、事業を牽引する役員がD&Iを語る場を設けることで、これまで以上に深く事業会社のメンバーにD&Iについて訴求したいと考えました。

▲Septeni Japan代表神埜さんのD&Iについてのインタビュー

4つのイベント

上記3つの考えに沿って実施したのが、次の4つのイベントです。

①ウェビナー「ダイバーシティアワード受賞者と役員に聞きたい10のこと ~ひとりひとりが活躍できる環境をつくるためには?」presented by ダイバーシティアワード

第1回ダイバーシティアワードの受賞者とその部署の所属メンバーに、ダイバーシティアワード審査員特別賞を受賞した取り組みを深堀って聞くウェビナーを実施しました。また、その部署の担当役員の目線で現在のグループのD&Iをどのように見ているのか、何を課題視し、どのような未来を描いているのかをお話しいただきました。

登壇者の所属部署を中心に聴講者が集まり、Slackの専用スレッドもアットホームな盛り上がりを見せました。濃く深くの可能性が見えた、非常に意義深いイベントとなりました。

事前に集めた質問に回答いただきながらウェビナーを進行しました

②映画「カランコエの花」オンライン鑑賞会 presented by SEPALLY RAINBOW

SEPALLY RAINBOWで議論を重ね、「LGBT」と掛け合わせるタグを「エンタメ」に決めてコンテンツを検討しました。より幅広い層が気軽に参加するには、エンタメの力が効果的なのではないかと考えたからです。

さまざまなコンテンツの候補の中から、SEPALLY RAINBOWメンバーが実際に視聴した上で、オンライン配信に対応していて(イベント実施時は感染症対策が必須のタイミングでした)、企業向けの研修でもよく使われていた「カランコエの花」のオンライン上映会を実施することになりました。

かなり野心的な集客目標を掲げた上でイベントの広報をしましたが、SEPALLY RAINBOWメンバーが想定した以上のスピードで観覧希望者が集まりました。参加の理由も「映画が面白そうだと思った」「出演者に興味があるから」「あらすじが面白そうだから」など、さまざまです。

上映会終了後のアンケートでも

こういうテーマにありがちな、押しつけがましい感じがなく、みた人の視点を考えさせられる作品だと思った。ただただリアルな1人の女の子の気持ちを追った映像が穏やかできれいな一方で、しっかり刺さった。エンディングで泣いた。

答えが無く考える部分を見てる人に委ねている部分が良かった。実際に起きたらというリアルな部分もあって考えさせられた。年齢によっても様々な意見が出そうだと思った。

などの声が寄せられました。これまでよりも多くのみなさんに、このテーマについて考えるきっかけを提供できたのではないかと思います。有志メンバーで集まって感想を伝え合う会を開催した事業会社もあったと後日共有を受け、あらためてエンタメの力の大きさを感じました。

③宇賀なつみが医師と語る「意外と知らない卵子の話」

これまでセプテーニグループの女性活躍推進は、キャリアについての啓蒙やライフイベント後の活躍推進に重きを置いて活動してきました。これらが女性活躍推進における一丁目一番地だと考えての集中です。一方で、女性特有のからだの悩みなど、ヘルスケア関連の情報をグループのみなさんに届ける機会を積極的につくることはできていませんでした。この機会に自身のからだの仕組みについてしっかり知った上で、納得して自律的にキャリアを歩んでほしいという思いから、選択的卵子凍結サービスを提供するグレイスグループにご協力いただき、医師に登壇いただくセミナーを開催しました。

④「イノベーションの創出とダイバーシティ推進」

なぜセプテーニグループがD&Iを推進するのか、推進するとどのような明るい未来を拓けるのか、グループのみなさんのハラオチ度を高めるためのダイバーシティ月間フィナーレ企画です。当社の社外取締役でもある早稲田大学ビジネススクール教授の入山 章栄さんによる講演と、グループ代表佐藤さんとの対談を実施しました。

イベント後すぐに「時間が足りなかった、もっと聞きたかった!」「素晴らしい内容だった」「ぜひまた企画してほしい」など、非常に熱量の高い感想がいくつも事務局に届きました。グループのみなさんそれぞれに、手触り感を持ち帰ってもらえたことを確信する印象的なフィナーレイベントとなりました。

イベントを終えて

イベント終了後のアンケートでは、回答者の約9割に「以前はダイバーシティ推進の重要性をいまいち理解できていなかったが、今回で理解が深まった」「以前からダイバーシティ推進の重要度は理解していたが、より理解が深まった」と回答いただきました。

次回にむけてアップデートすべき点も多々ありましたが、初回開催としては良い滑り出しだったと振り返って感じます。一方で、グループ内のD&I推進意義のハラオチ度はまだまだ高められるとも感じています。またD&Iに「Equity」を加えた「DEI(Diversity, Equity and Inclusion)」を採用する企業が増えるなど、D&Iの考え方自体も変化しています。グループのD&Iを深化・進化させグループの競争力へと昇華するため、これからも新たな視点を取り入れながらグループのD&I推進に取り組んでいきます。

#セプテーニグループ #ダイバーシティアンドインクルージョン #サステナビリティ活動