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意外と知らない卵子の話 セミナーレポート【後編】

こんにちは。セプテーニグループnote編集部の宮崎です。

セプテーニグループでは、サステナビリティ活動の重点テーマのひとつに「ダイバーシティ&インクルージョン」を掲げ、さまざまな取り組みを行っています。

先日、その取り組みの一環で、「意外と知らない卵子の話」セミナーをオンライン配信にて開催しました。登壇いただいたのはフリーアナウンサーの宇賀なつみさんと不妊治療専門クリニック「はなおかIVFクリニック品川」の花岡正智院長。女性の医学的機能について詳しく説明いただいた後、グループ内から募った質問にも丁寧に回答いただきました。

今回は、前編のセミナー内容に続き、質疑応答部分を一部書き起こし形式でお届けします。ぜひご覧ください!

花岡 正智先生:
東邦大学医学部卒業、医学博士、産婦人科専門医、臨床遺伝専門医、周産期専門医。三井記念病院、国立成育医療センター等を経て、2006年はなおかレディースクリニック、2014年はなおかIVFクリニック品川を開院。災害や離島の医療支援にも積極的に携わる。

生活習慣と食生活で気をつけたいこと

司会:
ではさっそく事前にいただいた質問を花岡先生に回答いただきましょう。普段の生活習慣や食生活の中で妊娠能力を上げるために今からできることはありますか?

花岡先生:
「プレコンセプションケア」といって、妊娠前に、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合う考え方があります。大きく3つの柱で構成されています。一つは良きものを体の中に入れていきましょう、もう一つはそうではないものを体から排除しましょう、最後は自分を知って対策をたてましょう、の3つです。

まず良きもの体に入れるとは、端的に言うと栄養に気をつけましょう、食べ物に気をつけましょうということです。そして運動の習慣。こういった習慣をつけることはとても良いとされています。

悪いものを排除というのは悪しき習慣のことです。たとえばタバコや大量の飲酒、強いストレスなどは身の回りから排除していきたい。

3本目の柱、自分を知って対策を立てていきましょうというのは、何かしらの持病がないのかを調べる、はしかや風疹のワクチンを打っておくということですね。

この中でみなさんがすぐにできる大事なことは栄養のことです。いまは栄養を考えて食生活を工夫していくのがトレンドです。具体的にはタンパク質を多めにとって、炭水化物を減らしていきましょうと私はお勧めしています。お肉やお魚をたくさんとって、甘いものや炭水化物は少しずつ少なくしていくことがとても大事なことだと思います。

▲厚労省が運営するスマート・ライフ・プロジェクトでもプレコンセプションケアが取り上げられていました。若い女性はタンパク質の他、カルシウムや食物繊維も不足しがちなので、できるだけ栄養バランスが整うように心がけることが推奨されています。その他、葉酸の積極摂取も推奨されています。

卵子凍結について

司会:
次の質問にいきましょう。卵子凍結サービスは賛否両論ありますが、健康な女性の利用について花岡先生のお考えをお聞かせください。

花岡先生:
結論から言うと、選択肢を増やすという意味ではチャレンジする価値はあると思います。以前は体外受精も「神に背く行為」という主張もあり賛否両論でしたが、時間も経ち技術の進歩と共に定着してきました。卵子凍結も同じような流れになるのではと考えています。

女性は仕事やキャリアをどうしていこう、子どもはいつ頃もうけようなど、考えることが本当に多いと思います。その中で、時間的な余裕や気持ちの余裕を持つという意味でも、選択肢は多いほうが良いと考えます。

更年期に向けたアドバイス

司会:
では次の質問です。更年期の時期を迎える年代です。きたる更年期に向けての対策など、アドバイスがあれば教えてください。

花岡先生:
更年期の対策として以前から言われているのが、運動や栄養、趣味によるリフレッシュなどです。どのようにして生活のサイクルのこういったことを取り入れていくか、ということが大事です。中でも私のお勧めは筋トレです。すぐに取り入れられますし、効果的だと思います。

更年期についての悩みが出始めるのは40代くらいかなと思いますが、人生100年時代、人生はまだまだ先が長いです。体こそがみなさまの資本なので、少しずつトライしていただくのが良いと思います。私のクリニックではこういったご指導もしていますのでよろしければご相談ください。

ピルの卵子への影響

司会:
ありがとうございます。では次いきましょう。普段ピルを飲んでいますが卵子に影響はありますか?

花岡先生:
特に悪い影響はないと考えてもらって良いと思います。ピルは比較的卵子を温存できるのではないかと言われている面もあります。体の調子を整えるために飲まれていると思いますので、続けていただいて良いのではないかと思います。

ただ、今まさに体外受精しましょうとか、卵子を採卵しましょうといったタイミングでは影響がありますので、一時的に内服を止めていただく必要があります。将来に対する影響と、今まさに体外受精や採卵しましょうという場合の影響は分けて考えていただくのが良いと思います。

妊娠にむけていつ頃から検査等をするのがよい?

司会:
次の質問いきましょう。妊娠できる能力の検査などは、いつ頃から始めるべきでしょうか?

花岡先生:
今からですね!私は、思い立ったら吉日という言葉がすごく好きなんです。何かの時期がきたら何かをしましょうというよりも、こう思った時点でやってみましょうとお話ししています。

セミナーでも何度か触れていますがAMH検査はやっていただいて良いと思います。ただこれは妊娠能力自体の検査ではありませんのでご注意ください。その他、子宮や卵巣の状態も一度チェックしてほしいですね。それからがん検診を受けることも将来の妊娠に備えて非常に大切なことなのでぜひ受けていただきたいです。ということで、今でしょ!ということですね。

妊娠歴があると妊娠しやすい?

司会:
はい、では最後の質問いきましょう。セミナーの中で、妊娠歴がある人は、そうでない人に比べて妊娠しやすいという話がありましたがなぜでしょうか?

花岡先生:
1つ目の理由は、過去に妊娠した実績があるからですね。2つ目の理由は、妊娠・授乳期間中は卵子が減りにくいと言われているからなんです。たとえば4人お子さんがいる方は、実年齢より8年分卵子が多いとされています。昔、多産だった時代に、45歳から50歳で自然妊娠されたのはこういう背景があるんです。

司会:
花岡先生、ありがとうございました!


* 編集後記 *

今回のセミナーは、グレイスグループさんのご協力で実現しました。

妊よう性(妊娠するために必要な能力)や卵子に関してのリテラシーが高くないことから不妊が顕在化して初めてクリニックに行き、苦しむのではなく、早いうちから女性が、男性が、企業が、女性の妊よう性について理解を深め、適切に配慮を行い、後悔の無い選択ができる社会になること。そのための啓発活動から取り組むことにいたしました。

グレイスグループの企業説明資料より一部抜粋・編集

グレイスグループさんは、このような考えをもって啓発活動に取り組んでいるそうです。セプテーニグループとしても、まずは知ってほしい、知った上で、納得して自律的に自身のキャリアと人生に向き合ってほしいと、今回のセミナーを開催しました。

「さっそくAMH検査を受けに行きます」「部署の女性社員だけでチャットグループを作ってセミナーを聞きながら感想やコメントを言い合って盛り上がりました!」「男性にもぜひ知っておいてほしい内容でした」「単なる興味で受講しましたが、年齢的にまさに考えなければならないお話だったので、リアルに身に沁みました」など、セミナー後にたくさんの声が寄せられました。新たな情報や気付きを持ち帰ってもらえたようで、非常に価値ある時間となりました。

セプテーニグループでは今後も、あらゆるライフステージのメンバーたちが、自身のパフォーマンスを最大限に発揮し、キャリアを構築できる環境づくりを目指します。

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