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ほぼ毎日読書ログ

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読んだ本の感想noteを書いています。 古典から新刊まで。文学から実用書まで。児童書も漫画も写真集も何もかも。
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2019年11月の記事一覧

おバカ男子の集合体しげるちゃん『いやいやえん』【読書ログ#138】

言わずと知れた児童書の名作。「ぐりとぐら」シリーズが有名な作家姉妹のデビュー作にして、い…

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漫画の井之頭五郎はハードボイルドなんだよ『孤独のグルメ』【読書ログ#141】

書棚を整理していたら、ホーガンの『星を継ぐもの』の間に『孤独のグルメ』(久住昌之、谷口ジ…

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2050年のことは書かれていない、だが、2050年に新聞社がどうなっているのかを示唆する…

『2050年のメディア』(下山進) 表題で言いたいことを全部書いてしまった。 未来の話は一切…

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ハードボイルド空巣男の男くさい物語『影踏み』【読書ログ#139】

『影踏み』(横山秀夫) 映画化されるそうで、あまりにもひどい表紙で平積みになっていて目を…

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『西の魔女が死んだ』【読書ログ#137】

「魔女が——倒れた。もうだめみたい」 中学三年生のまいは、授業の合間に、母親が迎えにくる…

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「蜜蜂と遠雷」の「恩田陸」の隠れていない良作『木漏れ日に泳ぐ魚』【読書ログ#136】

『木漏れ日に泳ぐ魚』(恩田陸) デニーズでほうじ茶を飲みながら読了。 デニーズの帰り、車…

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読み聞かせにも、初めの読書用にも、プレゼントにも 『ももいろのきりん』【読書ログ#135】

『ももいろのきりん』(中川李枝子) 知人に貰った集中力の本を読んでいたら、横では長女が集中して本を読んでいた。ずいぶん熱心に読んでいるので、どんな本かと聞いたら、大きな画用紙で作ったキリンと仲良しになる話。と、教えてくれた。 夜の9時半になったので「そろそろ寝ましょう」と、本を取り上げようとしたら、取り上げた本のページを抑えながら、まだ読んでいた。 読んでいたのは本書「ももいろのきりん」。もともと工作が好きということもあるが、ものすごい集中力で取り組んでいた。 長女は

随筆のマスターピース『父の詫び状』【読書ログ#134】

『父の詫び状』(向田邦子) 本書が向田邦子デビューだったのだが、このかた凄い。この本凄い…

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平和とは勝ち取るものであるとスイス政府は教えてくれる 『民間防衛』【読書ログ#133…

『民間防衛』(スイス政府) 先日、デジタルリマスター『男はつらいよ』1作目を見て酒を飲む…

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毎日読書#132『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(新井紀子)

「AI」と聞いて何を思いつくか。各自それぞれだと思うけど、私の場合だと、まず、人型のロボッ…

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(ほぼ)ノンフィクション・ノベルの傑作だ! 『熊と踊れ』【読書ログ#131】

『熊と踊れ 上』 『熊と踊れ 下』 (アンデシュ・ルースルンド、ステファン・トゥンベリ) 昨…

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【書評】 面白い! むっつりユダヤ人と天真爛漫ロシア人の胸キュンコメディ『卵をめ…

ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。130冊目。 『卵をめぐる祖父の戦争…

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他の人の本棚は何故こんなに気になるのか『本棚が見たい!』【読書ログ#129】

『本棚が見たい!』(川本武) 人の家の本棚というのは何かと気になるもので、あんまりマジマ…

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【書評】 読まずに死ねるか! 内藤陳が(多分)最も愛した冒険活劇 『深夜プラス1〔新訳版〕』

ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。128冊目。 『深夜プラス1〔新訳版〕』(ギャビン・ライアル) パリは四月である。新訳である。 内藤陳が愛し、愛しすぎて本作題名と同名の飲み屋を新宿ゴールデン街に作ってしまったほどの作品だ。 新訳は未読だったので楽しみだったが、期待通り面白かったよ。Amazonで酷評されているけど気にしなくてもいい。確かに、迫力というか、読む人を引き付けるアクの強さみたいなものは失われているような気がする。もしかしたら、内藤陳は気