弱音を吐ける場所があることの大切さ
時々、「強い人ってどんな人なんだろう?」と考えることがある。
小さい頃は強い人というのは、弱音を吐かずに結果をどんどん出していく人というイメージが大きかった。
しかし、最近は"強い人"のイメージがどんどん変わってきている。
私が今思う強い人とは、困った時に弱さをさらけ出せる人だと思っている。
自分の弱い部分を吐き出すのは本当に勇気がいることだ。
本来は自分の心の中にそっとしまっておくことができるのに、そのプライドを手放して恥ずかしさだとか苦しみを敢えて外にオープンにするということはまるで心をすっ裸にされたような気持ちになる。
そんな気持ちになるのは辛かったから、長い間なるべく弱音を吐かないように過ごしてきた。
正確にいうと、「弱音を吐くな。」と言われて育ってきたのでそのこと自体が美徳だと思い込んでいたこともあり、相手への頼り方がよくわからなかった。
しかし、少しずつチャレンジをすることが増えていくと、一人ではできないことや弱音を吐かざるを得ない場面が増えてくる。
マイナスな感情を表出するのが苦手だったが、しんどい時に話を聴いてくれて、また前を向いて進もうと思わせてくれた人たちがその時々の節目でいたから今を生きれていると感じている。
過去の記憶を思い出すと、その人たちの顔が人生の節目を思い出すたびに浮かんでくる。
きっとこの先もそういう人たちの存在やその人たちから頂いた言葉を忘れることはないだろう。
話を元に戻すと、私の中で"強い人"へのイメージが変わってきたきっかけはフリーランスとして活動をし始めてからだ。
というのもフリーランスになると決めた頃、以前組織で働いていた時とは異なるものすごい不安定な環境が襲ってきたのだ。
ステイホームになり、人に会わず黙々と毎日10時間以上パソコンやスマホで作業をする日々。
貯金だけが減って、結果がなかなか出ない日々が続いた。
以前の仕事の時は1日に何十件もの相談を受けていたけれど、組織を出てからは全く相談がこない日が続いた。
「あ、私は組織に所属していたから頼られていたんだ。」
そんな自分に無力感を感じながら結果を求めて焦る日々を送り続けていた。
「また看護職として復帰すれば安定したお給料がもらえるし、もう今発信をしていることは辞めちゃおうかな。」
そんな言葉が背中を押し始めていた。
時々、「そうは言っても、初心はどこへ行っちゃったの?本当にやりたかったことなんじゃないの?」と叱咤激励してくる自分もいた。
「諦めるのにはまだ早い。」
「すぐに結果を求めちゃいけない。継続することが大事だ。」
そんな思いで夢中になって発信を続けていた。
しかし、そのうち自分で舵を切っていくのが難しくなって、進んでいる道に対して自信が無くなり孤独感から気持ちが沈みやすくなってしまっていた。
人と話したいけど、話したくないような思考が弱まっていく感覚が続いていった。
「これはなんだかやばいな。何か対処しないと。」
そんな時に以前登録だけしていた、オンラインカウンセリングを提供しているcotreeの存在を思い出した。
今までいろんな人の相談を受けてきたものの、いざ自分がカウンセリングを受けるとなるとやはり緊張している自分がいた。
まともにカウンセリングを受けたのは新人看護師の頃以来だった。
私の場合、対面でお話をした場合に「今のところは大丈夫です。」とうまく話せず取り繕ってしまいそうだったので、気になっていた書くカウンセリングに申し込みをしてみた。
はじめは自分のことになると、気持ちをまとめるのがとても難しかった。
しかし、カウンセラーさんに書いて気持ちを伝えてお返事をもらえることで、少しずつ自分の心の中にあった負の泥臭い感情を整理できるようになった。
ついでに抑圧していた感情もたくさん出てきた。
夫にも家族や友人にも誰にも言えないような想いを綴った日もあった。
カウンセリングは魔法ではないのですぐに解決できるものではない。
しかし、専門家の方に自分の気持ちをフィードバックしてもらえることや、自分にはない視点から頭の中を整理するお手伝いをしていただける機会はなかなか作れていなかった。
やはりこの先も続いていく人生を生きる中でとても必要な時間だなとカウンセリングを受けていく中で感じた。
家族や近しい人からのサポートに救われる場合もあるが、逆に第三者の方だからこそ相談して整理できることもたくさんあるんだなあと改めて思った。
今回、書くカウンセリングを受けたのは初めてだったが、対面でお話をするほどの臨場感?はないけれど、ゆっくりと自分の心の中で揺れている部分を書き起こして受け止めてもらえる安心感があるのがありがたかった。
また、"自分がどうありたいか"という想いを振り返りながら、そこに近づくために具体的にできることは何かと振り返る時間を持つことの大切さを教えてもらえた。
そうすることを習慣化することで思考を少しずつシンプルにすることができた。
生きている限り、波のようにアップダウンしながら人生は続いていくけれど困った時に話を聴いてもらえる場所があることでこんなにも心が救われるんだと改めて感じた。
メンターにはメンターが必要なように、ケアする側にもケアが必要なように人が生きていくためには頼れる誰かが必要だ。
メンタルに弱いも強いもなくて、誰しも弱くなる時もあるし強くなる時もあるよねくらいのスタンスで豆腐メンタルと鋼メンタルを行き来しながら過ごしていきたい。笑
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なかなか芽が出ない日々が続いていたが、ありがたいことに少しずつ自分が運営しているオンライン相談室の窓口へご連絡をくださる人が増えてきている。
それはきっと自分の弱い部分を相手にオープンにしながら発信し始めたからなのかなと思ったりもする。
フリーランスは楽な道ではないけれど、これからも自分の心のメンテナンスを定期的にしながら、目の前の人に心を込めて向き合っていきたい。
そしてまた行き詰まった時は、cotreeをはじめとした信頼できるメンターに相談して心の整理をしながら進んでいきたいと心から思う。
今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
現在stand.fmでセルフケアや登山に関することを毎日配信しているのでお時間のある方は聴きにきてくださると嬉しいです。
みなさまにとって素敵な1日になりますように。
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