『こう書けば大丈夫!』ショップの連絡引継ぎノートをうまく活用するコツ《販売力向上講座note》
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連絡引継ぎノート、うまく使えていますか?
多くのショップには、『引継ぎノート』や『連絡ノート』と呼ばれるものがありますよね。
その日に起こったことをメモしておき、翌日の出勤者に伝えるためのノート(ツール)です。
最近はLINEグループなどで伝えることが多いかとは思いますが、LINEだと文章量が多くなって伝えづらいこともあるので、手書きの連絡ノートが存在しているというお店はまだまだ結構あります。
さてこの連絡引継ぎノート。
あなたのお店ではうまく活用できているでしょうか?
今回は、連絡ノートの書き方についてのポイントを押さえておきたいと思います。
というのも、(いざ書いてみるとよくわかるのですが)意外と「これ、どう書けばいいの?」と悩むことも少なくないからです。
ほとんどのスタッフは、以前に書かれていた内容を見て「こう書くんですね」と踏襲しながら書くことになります。
ですが、そうして悩み抜いて書いていたとしても、伝えたかった内容が伝わらなかったりしがち。
僕も昔そうでしたが、「これじゃわからないよ」と書き方(伝え方)についてお叱りを受けたこともあります。
そうならないように、ぜひ連絡ノートの書き方について整理しておきましょう。
これを押さえれば、あなたの店の連絡ノートもより活用できること間違いなしです!!
連絡ノートを書く時のポイントは3つ!
ということで、早速ですが連絡ノートを書く際のポイントを整理してみます。
基本的なやり方は店によって様々あるとは思いますが、今回お伝えしたいポイントは大きく3つのみです。
この3つですね。
それぞれ解説をしていきますので、ご自分の書き方と照らし合わせてみてください。
①”誰に対して”を明確にする
まずは『”誰に対して”を明確にする』というポイントです。これは、連絡/引継ぎをしたい相手を明確にするということですね。
連絡ノートには日付や当日の店舗状況を書くこともあるかと思いますが、より重要度が高いのは、次の出勤者にやっておいてもらいたいことや確認しておいてもらいたいことを明記することです。
例えば、
と連絡をするとします。
これでも伝わりそうですが、上記の文章では『誰に対して言っているのか』が明確になっていません。(中番の林さんだけ明確になっていますね)
これだと人によっては、「誰がやるの?」となってしまうことがあります。
まぁさすがにこの文章で伝わらないことはないだろうと思うかもしれませんが、「自分だけが理解している」ことって意外と伝わらないことはあるのです。
ですから、明確に『誰に対して言っているのか』を記載しておきます。
同じ内容を『誰に対して』をより意識して書くとこんな感じになります。
この書き方だと、誰に対して何をして欲しいのかがより明確になっていますね。
ちょっとの差ですが、物事を伝える時には”誰に対して”は外せないポイントです。
②優先順位をつけてわかりやすく
そして優先順位をつけること、そしてわかりやすくすること。
このポイントも確認しておきましょう。
連絡引継ぎノートでは、書くこと(引継ぐべきこと)がいくつかあることは少なくありません。
当然の話ですが、2つや3つどころではない可能性も当然あります。
そこで必要になるのが、まず優先順位をつけることです。
A、B、Cと3つ連絡しておかなければならないことがあった時に、思いついた順にA、B、Cと書いていると不測の事態を招くこともあります。
より重要度が高いことはCだったのに、連絡ノートを見たスタッフが『A→B』と順にやっていたことで、時間が間に合わなくなったり、最悪の場合は「読みはしたけど接客に入ったら忘れてた」なんてことも起こるのです。
だから、より優先してもらうべき内容があるなら、それがわかるように書く必要があります。
そして、わかりやすくするということ。
一見当たり前のように感じるかもしれませんが、意外とこれって抜けている部分でもあります。
連絡ノートって割とこんな感じに書かれていることって少なくありません。
ですが、この文章を読んでやるべきことがパッとわかるでしょうか?もちろん理解できる人もたくさんいるはずですが、人によってはちょっとわかりにくいと感じる人も出てきます。
そうならないようにわかりやすくするためには、例えば『箇条書きタイトル+内容』のようにしてしまうわけです。
これを優先順位ごとに書くと、同じ内容でもこうなります。
細かい指示や状況は省いているのでこれだけでは伝わらないこともあるのですが、なんとなくイメージとしてご覧ください。
箇条書き+内容に分けて、優先順位をつけることでわかりやすくなりますよね。
これに『誰に対して言っているか』がわかるように対象者の氏名等を記載すればなお良しという感じです。
③事実と解釈を分ける
そしてもうひとつ。これがかなり大事なのですが、『事実と解釈を分けて伝える』というポイントがあります。
連絡ノートにはいろんなことが記入されるわけですが、その内容は日によってまちまちです。
先に書いたように、当日の店舗の状況を記入したり、例えばお客様からのクレーム等も記入する場合だってあります。
いずれにしても、連絡ノートがうまく伝わらない人の特徴として、『事実と解釈がごっちゃになっている』という特徴が見られます。
事実は、本当に起こったこと。
解釈は、起こったことに対して自分が感じたこと等を指します。
簡単に言うと、
「こんなことがありました。私はこう感じました」と小学生の感想文のようになってしまったり、
「お客様からクレームが入り、怒っていらっしゃるようでした」と自分の解釈を中心に記入してしまうということですね。
これがかなり厄介です。
なぜなら、連絡ノートを読んだ人はその内容を見て「これが本当に起こったことなのか」「それとも書いたスタッフが勝手に解釈しただけなのか」がわからないからですね。
「〜だったはずです」「〜と感じました」「〜と思います」などが代表的ですが、こうした文章になっている人は解釈で記入をしている場合が非常に多いです。
しかしもしお怒りのクレームが本当に発生したとして、「お客様はもう怒っていないはずです」と本人がそう感じたからという理由だけの解釈で引き継がれてしまうとどうなるでしょうか?
お察しの通り、まだ怒っているのに勝手にそう解釈しただけで後々さらに大きなトラブルを招くかもしれませんよね。
だから事実がどうか、解釈がどうかは分けておく必要があるのです。
解釈で語ることは決して悪いことではありません。
それはその場にいた人にしかわからないこともありますから、解釈としてそう感じたのであれば書いてもらった方が良い場合もあります。
ですが、『実際に起こったこと』という事実はまた別で伝えなければならないのです。
と
とではまるで内容が変わってしまいますよね。
この違いを理解して分けておくことで、次に見た人がより理解しやすくなります。
さらに活用するためのポイント
ここまでで連絡引継ぎノートはある程度伝わりやすくなります。
その上で、さらに活用していくためのポイントを述べておきましょう。
・忘れないようにメモを取る
だいぶシンプルな話ですが、連絡引継ぎノートはなるべく”ヌケモレ”を防ぎたいものです。
連絡しておくべき事柄があるのに、それを書き忘れてしまってはそもそもお話になりません。
そうならないようにするためには、連絡引継ぎをしなければならないことが起こった(できた)タイミングで、都度メモをすることです。
自分のメモ帳に残しておくことで、店を後にする前に書く内容に抜け漏れが発生することも無くなります。
後々整理するためにも、都度メモをしていくことは忘れないようにしましょう。
・時には提案を投げかける
さらに活用するためのヒントとして、単なる連絡や引継ぎのためだけのものにしないという点があります。
例えば店のスタッフ全員に考えてもらいたいことや、話し合いが必要になるようなことなどは、『提案』という形で投げかけるのもひとつの手です。
これは必ずやりましょうということではなく店ごとで使い分けてもらえれば良いのですが、店によってはスタッフが一堂に介してミーティングができないような店も当然ありますよね。(雇用形態の違いなどもありますし)
となった時でも、みんなに意見を聞きたいなという時は、提案という形で投げかけてみるのです。
そこにそれぞれの意見を記入してもらうなどすることで、連絡引継ぎノートをさらに別の形で利用することもできます。
こういう使い方をしているお店って、結構あるんですよ。
そもそもの目的とは違う使い方ですが、こういう使い方をしてみても良いかもしれませんね。
ということで、連絡ノートや引継ぎノートと呼ばれるノートの書き方についての内容をお届けしました。
何かヒントが見つかったら嬉しいです!
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