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日本初!エアスイミングします

ご覧いただき、ありがとうございます!はじめまして。わたしたちはこの春より、日本ではほぼ知られていないシャーロット・ジョーンズによるイギリス戯曲〈Airswimming〉の日本初演に向け、満を持して活動をはじめました!

Photo : Ken Hirama

戯曲〈Airswimming〉とは、1920年代イギリスで同性愛者や障害者であるという理由、また非嫡子を産んだことなどで"Criminally Insane"(犯罪者級精神異常者)というレッテルを貼られ、精神病院にむりやり監禁された2人の女性の実話をもとに書かれた "Comedy about despair"(絶望についてのコメディ)です。
家族や社会に完全に見捨てられ、50年以上も精神病院に監禁されつづけた二人のキャラクター「ドーラ」と「ペルセポネー」は、互いの存在と想像力を使い、決死のファンタジーを生み出すことで生き延びようとする。そんな二人のサバイバルの物語。

ふたりとも演劇や映画で活動してきましたが、プロデューサーとして出演者として、まったくゼロから演劇を企画運営することは生まれてはじめてです。その旅路を、このnote という場所でシェアさせていただきたいとおもいます。どうぞお見知り置きのほど、よろしくお願いいたします!

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現状をすこしお話させていただきますと、公演は2019年1月の予定で計画しており、4月末には劇場を決める予定です。そして、イギリスで1997年に初演されたこの〈Airswimming〉、日本では知られていないため日本語未翻訳です。せっかく上演をするならば、プロフェッショナルの方の監修を得てしっかり翻訳し、上演と同時に出版をしたいというのが私たちのプランです。こちらも、進捗がありしだいまたご報告します。

実は〈Airswimming〉を公演するためのStep0(ゼロ)として、とあるワークショップにて、好きな戯曲を選んで抜粋シーンを実際のパフォーマンスへ持っていくという機会がありました。そこで〈Airswimming〉本編よりふたりのキャラクターの葛藤がとくに濃いシーンを選び、5回の稽古を経て、3月4日にちいさなシーン発表をしました。この時は、色々考えた結果オリジナルのまま英語での演技を選択しました。この発表会に参加したことで、やっぱり時間をかけて、妥協せず、ひるまず、この〈Airswimming〉というわたしたちが惚れぬいてしまった戯曲を日本の方にもお届けしたい!という思いがますますつよくなり、そして今日に至ります。

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さいごにひとつお伝えしたいのは、先日、演出家の方が決まりました!

かねてよりご一緒させていただきたかった、栗原崇(くりはらたかし)さんです。栗原さんは、ニューヨークのアクターズスタジオ直属の大学院である、アクターズスタジオドラマスクール演出家コースにて学ばれています。日本人では栗原さんと、小川絵梨子さんのお二人のみ。ニューヨークでの活動を経て、日本でストレートプレイ、ミュージカルなど多数演出されています。過去に演出された海外戯曲にアーサー・ミラー作「みんな我が子」、エドワード・オールビー作「動物園物語」、ホートン・フート作「バウンティフルへの旅」などがあります。また、演技サポートシステム〈ACTORS DOCK〉を確立し、プロの俳優の個人コーチや舞台公演の演劇指導など、演技講師としても幅広く指導していらっしゃいます。答えを提示するのではなく、俳優自身が自らアイディアと出会うために的確に導いてくださって、つねに右脳+左脳フルスロットル、いつも真剣そして真摯に俳優に向き合ってくださる方です。

栗原さんとの出会いは2016年12月、ボビー中西さん監修で栗原さんが演出をされたテネシー・ウィリアムズ作「ガラスの動物園」のワークインプログレス企画に、メグがローラという役で参加させていただいたのがきっかけでした。栗原さんと、またすてきな作品づくりをご一緒させていただきたいと思っています。

長くなりましたので〈Airswimming〉との出会い、作品の解説&詳しいあらすじ等は、次回書きます。まだ渡ったことのない、広く深いであろう海を泳ぎはじめたわたしたちです。随時お知らせなどを更新していきますので、応援、アドバイス、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。お読みいただきありがとうございました!

Photo : Ken Hirama


お読みいただきありがとうございました。 日記やエッセイの内容をまとめて書籍化する予定です。 サポートいただいた金額はそのための費用にさせていただきます。