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地球がまわってる気がした高校生


2023.4.26 水

朝からものすごい雨と風。友人と会う予定がキャンセルになったので、のんびりする。夕方、やっと雨がやんで散歩にでる。大きな雲のかたまりがぬーっと音もなく真横へすすんでいた。コンビニ前に、高校生が沢山。みんなで江ノ島上空の雲の流れが早いのをみあげながら「うわ、地球がまわってる気がする!!!」いつか高校生だったときの自分も彼らに混じって興奮しているのがみえた


2023.4.27 木

午前中に食材買い出し。鵠沼でヴィーガン弁当を買う。フライドポテトも二種類付ける。青のりとオニオン・・・なんだっけな。鍼灸院へ。今日も気づいたら寝落ち。ここのところねっとりした鼻水が出たり、鼻が詰まったりしがち。バスを待ちながら一向にこないなあと思っていたら、見ていたのが休日ダイヤだった。遅い時間に仕事ミーティング。メイ・サートン「独り居の日記」を読み始める。


2023.4.28 金

仕事は午後にやる(午前は書く)と決めているが、急なこともあって午前中が仕事に費やされ、家を出る時間ぎりぎりになった。社会人?ビジネスマン?はとにかく喋りがはやい、考えるのも、はやい、なにもかもはやい。つねに私の三周先くらい先にいるので、ついていくのがたいへんだ。あんなに早くしゃべるのは、一分一秒でも無駄にしないという気概からきているんだろうか。息継ぎどこでしてるんだろうか。私もいつのまにか巻き込まれてどんどん早くなってしまい、自分が何を言っているのか、どこにいるのかわからなくなる。つまり、あせる。それに、かれらは、私には馴染みのない言葉で話す。かれらの共通言語を、私は知らない。外国語みたいだ。昼は北鎌倉から長谷に移転したコトノハさんでYさん、初めましての妹さんとランチ。尾道の情報を沢山おしえてもらう。甘酒マフィンとオレンジジュースまでいただいた。Yさんが持参したオラクルカードを一枚ひかせてもらう。フランス製のもの。出たのは「RECOLTER(収穫)」。いいこと書いてあった。


2023.4.29 土

腰越の漢方薬局で講座を受ける。江ノ電線路が目の前なのですれすれを通るたびにガラス戸が揺れるのがたのしい。久しぶりにみっちり勉強。知りたいことを勉強するのはやっぱり好きだし、同じ参加者の人の話をきくのもたのしい。東京の満員電車みたいな江ノ電に乗って御成通りへ。アジアごはんのお店(いまだに名前をしらない・・・)でおむすびと味噌汁を。店主のおじさまがおぼえていてくれた。江ノ電沿線の海が目の前の高校の出身で、そこともうひとつ、沿線には高校があるのだが、どちらも「四年生高校」といわれていたそうな。海が近いのであまりにものんびりしていて、勉強なんかに身が入らなくて、三年で卒業できない人がいっぱいいたから。けど、それって自然なことだろうと思う。海のそばで生活して、どうガリ勉になれるというんだろう。学生のときに勉強より大切なものを知る時間を過ごすのは、すばらしいことだと思う。味噌汁は粗めの大根おろしが入っていて、これがおいしい。だし塩むすびのほかに創作おむすびが日によって色々ある。今日はカオマンガイむすび。和田塚のギャラリーピクトルで開催中の「あそぶものたち・すさぶものたち」へ戸塚さんと行く。昨年12月にご一緒させていただいたカニエ・ナハさんが展示に参加されている。江ノ電の駅、ひとつずつについて書かれた詩集が、まるで線路のようにひとつづきの、あるいは波のようにうねった、絵巻のような横に長い紙に印字されている。カニエさんのさすがの言葉遊びに脱帽だった。作品タイトルが「EN」で「いいえない」。EN、イーエヌ、言い得ぬ、言い得ない、である。私がご一緒したのはあの冬の三島での四日間だけだけど、遊びという言葉はカニエさんの雰囲気にまさにぴったりだと思った。近くのカフェでローズヒップのコンブチャとグルテンフリーキャロットケーキを注文。小一時間おしゃべり。帰宅して奄美のおばあちゃんとFさんと打ち合わせ、その後もしばしFさんとミーティング。白熱。

カニエさんの「EN」


2023.4.30 日

またすごい風。風に雨粒がのっかってあたり一帯めちゃくちゃに吹きつけている。少しでも窓をあければ、呼吸を躊躇させるような湿気の圧。息ぐるしいは、生きぐるしい。ハン・ガンの「ギリシャ語の時間」を読み始める。とくに意識もせず、ほんとうにたまたま「中動態の世界」を読み終わったタイミングで手に取ったのは、しずかな導きだろうと思う。プラトンがでてきたのでしらべてみると、彼が言っていたことのひとつに「プシュケー(輪廻転生する不滅の霊魂)」がある。これはもともと息(呼吸)を意味することばで、それが生きること(いのち)の意味になり、心や魂をあらわすようにもなった。プラトンの師ソクラテスは、よく生きることを「プシュケーの気遣い」と言い、「プシュケーの世話をせよ」と言った。自分のいのちの世話をするとは素敵な表現だと思った。


2023.5.1 月

久しぶりに森へ行ってみると、いつもの道がわからなくなるくらいちがう景色にみえた。一週間くらい見ないあいだにどんどん緑が育ったらしい。オレンジの羽に胴体がうすい青色をしたトンボが沢山飛んでいた。数年使ったKINTOの白い水筒がかばんの中で漏れるようになったので、家用にする。外出用の新しいのを買うかどうか。午前は仕事、昼を食べて横浜へ。パートナーとキノシネマで「アデマン号に乗って」を観る。シルクの腹巻をふたつ買い足す。夜ごはんを食べに向かっていると、コスモワールドの脇を通りかかり、ちょっとだけ乗っていくことに。二人乗りでぐるぐる回りながら上昇して飛ぶやつと、前にも乗ってたのしかったクリフドロップ。大きな声で叫べて、日常生活でありえない高度とか角度に体がもっていかれて、たのしいんだけど、胃のあたりがさすがに気持ち悪くなる年齢になったと実感。赤レンガ倉庫でドイツのビールフェスをやっていた。ごはんは関内にある穴場の米粉食堂スーヤでナチョス、グリルポテト、ピザ、豆乳坦々麺を注文。どれもヴィーガン。おいしかった。帰りも駐車場まで歩く。ビオセボンとF&Fに寄る。


2023.5.2 火

朝から快晴。庭の柿と柚子の木が花を咲かせた。柚子は白くて可憐。ほかにもひとつ、地面からつたのようにからまって生えてきた、名前のわからない白くて細長い、百合のような香りのする植物がある。これは去年やおととしには見なかった。一日仕事。


2023.5.3 水

庭に大黒アゲハがやってきた。柚子と椿の木のまわりをしばらく舞っている。黒い色の生きものを見るとうれしくなる。黒猫とか。それは、私が黒い色の生きものが幸運をはこんでくれると信じているからだ。午後はもうすぐ終映してしまいそうな「ザ・ホエール」を観に行く。車内のお供は石垣りんさんの「朝のあかり」。GWの江ノ電は長蛇の列ときくので、歩いて鎌倉へ出て、JRに乗る。







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