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社会に、自由と寛容を

こんにちは。
ついにGWが始まりましたね。
とはいえ、このご時世なので外出も出来ず、
いかにお家時間を楽しめるかが試されますね、、。
私は読書と子供のチャンバラにリソースが割かれそうです。

さて、先週も大学院で貴重なお話が聞けたので、シェアします。

今回は福井県鯖江市で活動され、
日本最大規模の産業見本市を企画するRENEWの
"元"事務局長、森一貴さんにお話をお伺いしました。
(2021/4/26 クリエイティリーダーシップ特論第3回)

お伺いした話をまとめたものを
ワーとまとめていますので、ご覧ください。

社会に自由と寛容を

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森さんが掲げるご自身のビジョンは、

「社会に自由と寛容を作る」。

いいですよね。
で、自由と寛容って何かという話でいうと、以下のように整理されてます。

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人生において、

どう生きるか、何をするか

そういった意思決定についての選択肢が多いこと

そして、それらについて
自分で取り組めるし、やってみたいと思えること

それが自由であり、人間の幸福なのではないか

と、森さんは説きます。

選択肢の創造を、民主化するデザイン


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で、森さんの考え方でユニークなのは、
選択肢を誰かから与えらえるのを待つのではなく、

自らが選択肢を作ることが出来るようにする

そして、

各人も自らが選択肢を作れると確信している

状態になれるように、人々を支援したいと考えてらっしゃるところです。


デザインとは、自分で考え、創る力

さて、

どうしたら人々が自ら選択肢を作ることができるのか?

どうしたら人々が自ら選択肢を作れると確信できるのか?

森さんがバシッと説明してくれたのが、こちら ↓

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はい、ここで出てくるのが、

デザイン

ですと。

日々の政治の著者であるEzio Manziniは、

デザインを

自分で考えて、意思決定し、創り出す能力

として定義をしています。

森さんは

デザインという能力自体を
デザイナー以外の一般市民に広げ、
自らが自信を持って、選択肢を拓いていける


そのための仕組み作りをされたことに価値があります。

森さんがすごいなーと思ったのは、

人々がそれを段階的なステップで獲得が出来るように意識した
(もしくは無意識的に?)

仕組構築をされたということかなと思います。

変化のための小さな階段

森さんは急進的な変化を起こすのではなく、
まずはカジュアルに「そういう選択肢もあるんですね」
という気づきを得られるようなイベントを企画し、実行されていきます。

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生き方見本市も、田舎フリーランス養成講座も

自分が普段生きる世界から飛び出して、
違う地域で、違った生き方や考え方に触れて
自分自身の価値観や解釈を組み替えていくことを後押しする機会

になっていますよね。

まさしく、

自らの選択肢を広げる、作るための第一歩

としての価値を感じました。

持続的で内発的な動機のデザイン

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それから、森さんが仰るように、

「自分でもやれるかもしれない」

という一種の自己効力感・自信を、いかにより多くの人々に持ってもらうか

が大切ということなんですが、

森さんは鯖江でRENEWという、
地域の職人さんと一般市民を繋ぐ工房見学イベントを企画されてきました。

RENEWは2020年の来場者数が3万人と、
日本でも最大規模のイベントとなっています。

一見、「人がたくさんくる産業観光イベント」と思われがちですが、

その裏にある狙いは

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ということだったとのこと。

この企画をぶち上げて、森さんが地域の職人さんに協力をお願いしに回ったときには

「こんなところに、本当に人なんて来るの?」

と、懐疑的な反応が多かったらしいのですが、

いざやってみたら、わんさかと人が鯖江に押し寄せて

職人の方々もびっくりされたとのことです。

元々はBtoBのものづくりの町だったので、
町を見渡しても、一般人向けのお店(toC)が少なかったらしいのですが、
このイベントを通じて、鯖江の職人の方々の意識が

「もしかしたら、やれるかも」

というポジティブな感情が、内発的に生まれたそうです。

その結果として、
鯖江の町に

26店舗

のいろいろなお店が新規開業されたとのことです。

選択し、試せる機会のデザイン

多様な選択肢を知ることができる、変化の階段を作り、
「やれるかも」という内発的な確信(capability)を持てるきっかけを作り、

そして

自ら実験的に作り、試す場

を森さんは提供していきます。

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森さんは「ゆるい移住」という

地方に行ってみたいという若者を地方に飛ばす
(どこに行くかは直前までわからない)

というアグレッシブな企画を実行されてきました。

そして、

飛ばすけど、何も用意はしないし、ルールもない

と、敢えて野放しにするように設計されたそうです。

そこでは、

新しい人と出会い、話を聞き、
自らの内面を見つめ、
自らの生活を自らが作っていく

という体験をデザインされてきました。

そこに提供側の強い意図を込めず、

余白

を意識したとのことです。

ちなみに、移住期間も決まっていなくて、
いつ帰っても良いらしく、本当にゆるい移住にしていたそうです。

デザイン力の養成

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子供がやりたいことを、大人がサポートして一緒に作っていく
という探求型学習塾を森さんは運営されていました。

福井県の子供の一般的な学習能力や偏差値は
日本全国でもトップクラスということだそうで、
一方で自ら何かを発想することや、創り出すといった能力については
課題があると森さんは考えていたそうで、
この取り組みをスタートされています。

2019年には一旦活動を終了されていますが、
当初からの経緯や想いについては、
詳しくは以下投稿で知ることができます。

まとめ

ということで、
一言で言うと

行動力・実行力やばい

そして、

裏には緻密な計算・思想が担保されている

と思いました(語彙力)

共感したのは、

自分の人生は自分自身で作っていくもので、作れるのだ

というself-confidenceがすごい重要だと思っていて、

そのためには

小さな成功体験の積み重ね

が超重要ですよね。

結局、自分の価値観やバイアスは、
その人の過去の経験、つまり、何万回の意思決定・選択の連続から生まれているものであって、結局、その人の世界というのは、自分自身で作っているということなんだよなと、思います。

だから、自ら考え、行動し、実践していき、
失敗をしても、そこから学び、改善をしていく

そういった思考がすごい重要だと思います。

デザイン能力を人々に民主化する
一般市民のエンパワーメント

を手掛けてらっしゃる森さんには、

拍手!

って感じです。

自分も頑張っていくぞ

と勇気づけられた日でした。

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