【3分で読める世界史】オランダ資本がコーヒーに与えた影響
今日はオランダにより、コーヒーの在り方が変わっていったお話です。
今回も中公新書の『コーヒーが廻り 世界史が廻る』を片手にお届けします。
以前、コーヒー栽培には時間が掛かり、資本がないと手が出せないという事情を紹介しました。
アラビアからヨーロッパに伝わったコーヒーを、大規模に扱ったのはオランダでした。
大交易時代、資本が多く集まっていた点でオランダは、資本と結びつくコーヒーを扱うのに、ぴったりの国だったのです。
オランダはイエメンから買ったコーヒーを、自国で消費するのではなく、アラビア半島以外のイスラーム圏に売っていました。
担ったのは、1602年に設立されたオランダ東インド会社。大量のコーヒーをインドなどに送ります。
アラビアで仕入れたコーヒーをインドで高く売りさばくことで、莫大な利益を得ていました。
さらに儲けたいオランダ商人は、資本を背景に、コーヒーを自ら育てることに商機を見いだし、植民地ジャワでコーヒーを栽培。大成功をおさめます。
これがジャワ・コーヒーで、
アラビア商人介在しない「植民地コーヒー」の誕生
『コーヒーが廻り 世界史が廻る』より引用
となりました。
ジャワ・コーヒーはインドだけでなく、ヨーロッパ、アメリカなどの市場を席捲します。
もっと多くのコーヒーが必要となったオランダは、ジャワな主要農業であった稲作から、コーヒー栽培に強引に振り向けます。
これにより、
ヨーロッパの市場に向けて商品を生産する第三世界の食料不足が構造化される
『コーヒーが廻り 世界史が廻る』より引用
ことになりました。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
オランダによりコーヒーの在り方が変わっていった様子が伝わりましたでしょうか。
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それでは、また次回!
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