朱位昌併エッセイ連載「霜柱を踏みしめて アイスランド、土地と言葉と物語」#3
アイスランド在住の詩人・翻訳家・研究者の朱位昌併さんが、言葉や文化の切り口からアイスランドを紹介する連載、「霜柱を踏みしめて アイスランド、土地と言葉と物語」。第3回のテーマは「オーロラ」。アイスランドに住む人々にとっては当たり前の光景になっているオーロラが、中世以降の文学ではどのように扱われてきたかをひもときます。
#3. オーロラの灯を前に 手袋を外して、指を組んだ両手の平を空高く突き上げる。肋骨を存分に軋ませ、胸の真ん中で息が詰まるまで身体を伸ばしたら、指をほどく。喉