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社会学方法論_グループプレゼン※無料サンプル付き

どうも!
セイタです!!
北京大学社修士課程で社会学を学んでいます。

この一連のマガジンでは、自分が北京大学で「どのような授業を受講したのか」、「どのような授業の進め方なのか」、「課題をどのようにクリアしていったのか」について執筆していきたいと思います。


対象としている読者は
・中国の大学に興味がある。
・社会学修士に興味がある。
・海外の大学院に興味がある。
方を想定しています。
もちろん当てはまらない方でも全く問題なく読める内容となっております。


この記事ではその中でも《社会学方法論(社会学方法论)》という授業で行われた課題であるグループプレゼンについて書いていきたいと思います。授業の概略については下記記事をご覧ください。


この記事では
・どのような流れでグループが決まるのか?
・プレゼンにどのように取り組んだか?
・その他のメンバーの様子
・プレゼン当日の流れ
について書いていきたいと思います。

また、記事の最後に自分がプレゼンで使ったパワーポイントを添付しています。

自分は社会人時代の同期からはパワポ職人と呼ばれており、パワポ作るのはそこそこ得意なので、もしよければ参考にしてください!!


グループプレゼンのテーマとグループについて

自分が選択したテーマは「フランス革命時に発生した農民の反乱であるヴァンデの反乱」についてです。


このテーマについてプレゼンしたかったわけでは全くありません(笑)
それでは、どのようにテーマとグループが決まったかについて書いていきます。


グループの決まり方

以下の画像のように、受講者が名前を入れることでグループ分けが決まります。
自分はなるべく最後の方に発表したかったので、最後の授業からひとつ前の授業を選択しました。
※右側の見切れている箇所に学生の名前が入っています。

自分のグループは3人でプレゼンすることになりました。
しかも自分以外の2人が博士の学生で、1人はゼミの先輩、もう1人は「線形回帰とその応用」別の授業でTAをしていて、面識のある人でした。なので、かなりラッキーだなと思ってました。

その時は、、、、、、、、、


プレゼンのテーマ

プレゼンのお題目が
フランス革命の特例2(法国大革命的特例2)
でした。

だいたいのテーマが1話完結、せいぜい2話完結型なのに対して、このテーマだけ3話完結型でした。また、一番最後なのも踏まえて先生にとって重要度の高いテーマだったのでしょう。

題材となった本はCharles Tillyの『The Vendee』です。

ご存じの方は少ないと思います。
日本語翻訳も中国語翻訳もない上に、1976年出版です(笑)

フランス革命に最後まで抵抗したVendee(ヴァンデ)という地域のことが述べられています。その中の5章、6章、11章がグループプレゼンの対象となりました。



自分がどのように課題に取り組んでいったか?

ここではどのようにプレゼンを仕上げたかを書いていきます。


プレゼンテーマの精読

まずは本を読まなくては始まりません!!
ということで、
・Chapter5-The Rural Neighborhood
・Chapter6-Cures and Clericalism
・Chapter11-Religion in Revolution
この3章を読んでいくことにしました、、、

どうやら自分たちが担当する箇所は、農村と宗教に関わるようです。
農村は得意分野ですが、宗教はからっきしです、、
タイトルにあるCuresなんて聞いたことがありません、、
※キリスト教の偉い人だそうです。


題材の馴染みのなさと自身の英語力不足、さらに著者が文献を丁寧に集めて、当時の生活の実体までも書き上げようとしているため、話が細部にまで入っていき、全然頭に入ってきませんでした、、



翻訳サービス_DeepL

ということで、DeepLというドイツ生まれの翻訳サービスを使用しました!!

DeepLの翻訳はめちゃくちゃ自然な日本語です。また、操作性も高いので、使ったことがない人は一回使ってみることをお勧めします!!
※難点としては、自然な翻訳を意識しすぎているためか、たまに一部のセンテンスをガバっと飛ばして翻訳するくらいです。。。

自分の友人でTOEFL120(アメリカ人高校卒業時並み)の帰国子女がいるのですが、まず、DeepLを使って翻訳してから細かい部分は修正するといっていました。

自分も中国語に翻訳したりするときは同じ手順で進めます。その後、中国人に添削してもらってもあまり直されることがありません。

なので、翻訳精度に関してはなかなかのものかと思います。



《Vendee》の書評

《Vendee》を読んだ後は書評のような論文を読んでおきました。
・《Charles Tilly's Vendee as a Model for Social History》

この論文を読むことで《Vendee》が優れている点である「比較研究の手法」「徹底した文献研究」「社会史観」「エリートや知識人ではなく、一般大衆を対象とした研究」などのエッセンスを理解することができました。

このように本を読むだけでなく、本に関する評価も必ず読んでおいた方がいいです。今回は運よくしっかりとした論文が見つかりましたが、そうでない場合もあると思います。その場合でもアマゾンのレビューや書評サイトを見ておくようにしましょう。本に対する客観的な評価がわかるだけでなく、使用されている表現を使いまわせたりもします。



グループでのプレゼン作成と発表

ここでは上記の個人での取り組みの上に、グループとしてどのようにプレゼン作成をしていったのかについて書いていきます。


役割分担の決定とその後の進捗

まず、グループ内の3人で誰がどのパートを担当するかを話し合うことになりました。

他の2人に聞いてみると、
「興味ないから、どこでもいいよ!」
とのことでした(笑)

なので、自分は得意分野であるありがたく農村に絡んだ個所を担当させてもらいました!!


ちょうど僕たちのプレゼン発表の少し前に北京大学が毎年出しているプレゼン用テンプレの最新版が出たので、それを使ってプレゼンをしようと提案しました。

※以下のサイトから誰でもダウンロードできるので、興味がある方はぜひ!!

北大新版PPT上线!


皆さん少し意外かもしれませんが、北京大生のパワポは結構お粗末です。
博士でも文字だけ書いているだけのパワポとかざらにあります。なので、少しめんどくさいと思ったのでしょう。

その空気を感じ取って、「普通にパワポ作ってくれればあとは全部修正する」と言ったらしぶしぶ了承してくれました。

「修正する時間が必要だから早めに作ってね」と釘を刺していたのですが、全然出来上がりません。。

1週間前になってもできていなかったので催促すると、一人の博士に「ある程度自分たちでレイアウトも整えるから気にしないで大丈夫」と言われました。結論から言うと、その人はある程度体裁が整っていました。

ただ、もう一人の博士は前日になっても出来上がっておらず、パワポの半分くらいが文字だけでした( ;∀;)

ついでに言えば、「それぞれが自分のパートを話した後に、最後に全体の総括を一人一人行おう」と言っていたのですが、結局自分しか総括していませんでした。。そのことを突っ込んだら、「まとめるほどのものでもないからいいわ」みたいな感じでした、、

自分は以下のようにまとめました。

『Vendeeの特徴』


まあ、僕は個人の成績さえよければいいのですが、全体の総和になると嫌だなと思ってました。。



当日の発表について

それまでは対面でプレゼンが行われていたのですが、北京大学内で感染者が数人出たためにロックダウンされてしまい、プレゼンがオンラインですることになりました。。。

オンラインの場合は先生とTA以外は全員画面オフなので、反応が見えないので、少しやりづらさを感じました。その分、カンペをチラ見できるやりやすさはあります。

当日は一人15分から~20分程度でそれぞれの章の説明をしていきました。
最後に自分が本全体の総括をしてプレゼンを終わりました。3人でだいたい50分くらいかかりました。


ここから先生にいろいろ質問されるのですが、
なんで他の2人の学生は総括ないの?」というしごく当たり前な突っ込みが入りました(笑)

あと、自分の箇所に関しては「5章に関して筆者が伝えたいことはつまり何?」みたいな質問を受けて、「反革命の地域と革命支持の地域の差、農村と都市の差、職業による差である」と答えました。すると、「それは、本全体の命題でしょ?5章に関してだと何?」みたいなことを言われ、そこからラリーが続きました。

自分ともう一人の博士はそこまで質問されませんでしたが、前日になってもプレゼンを仕上げてこなかった博士は30分くらい先生とラリーしてました(笑)


ちなみに普段の授業だと、ここまでがっつり質問してくることはなく、先生が一方的に話すだけです。。。

博士の人曰く、「わたしたちが分かっていなかったから、先生が突っ込んできた」と言っていました、、



という感じで、「社会学方法論」のプレゼンを無事?終えることができました!!オンラインだったり、一緒にプレゼンするメンバーが全然仕上げてこなかったりなかなか大変なことはありましたが、いい経験になりました。



自分が作ったパワポを参考までに添付しておくので、興味のある方はご覧ください~~
※英語中国語混ざりで困惑するかもしれませんが、構成や雰囲気は伝わるかと思います。



また、同じ授業内で課された別の課題である読書感想文にどのように取り組んだか興味のある人は以下の記事をご覧ください。



今回の記事は以上となります。
長い記事ですが最後まで読んでいただきありがとうございます。

このマガジンでは引き続き、北京大学社会学修士の授業について執筆していきます。



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