Carver's Dozen レイモンド・カーヴァー傑作選

書影

レイモンド・カーヴァーの短篇小説、詩、エッセイから訳者(村上春樹さん)がセレクトしたもの。

これを読むのは3回目。カーヴァーは登場人物の力関係のバランスみたいなものをとても絶妙に描いていると思う。僕の知る限りでは稀有な作家。
いきなり終わったりもするし(それもいいところだ)ちょっと謎ときみたいなところもあったりするけれど、ある程度それはそのままに。

日常生活でありながら、とても深い体験ができるような気がする。何度よんでもそんな気がする。

僕が好きなのは「でぶ」「あなたお医者さま?」「収集」「ダンスしないか?」「大聖堂」「ささやかだけれど、役に立つこと」

特に「ささやかだけれど、役に立つこと」は傑作だと思う。
幼い子どもをなくした両親と、とあるパン屋さんのお話。
ぜひ、読んでいただきたいです。

あ…「大聖堂」もすごくいいです。盲人と男(盲人は男の妻の旧友)の語らい、からの…。

【書影は https://www.chuko.co.jp より拝借いたしました】

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ちなみに去年の2月に同書を読んだときのレヴューがコチラ
https://note.com/seishinkoji/n/n2444d66d1676

ずいぶん好きな短篇ランキングなんかも変わっているようで「1年でそんなに変わる!?」みたいな感じもあってなかなか興味深いです。

あぁ…そのときそのときで感じ方が違うんだなぁ…。

実に興味深い発見でした。今後もこういうの、やっていきます。

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