「究極の夏男」。中日・小笠原投手が5年ぶり完封勝利。前回も7月。8年前は夏の甲子園で日本一。初のオールスターへ上昇気「竜」
彼は「究極の夏男」だ。中日の小笠原慎之介投手(25)が5年ぶりの完封勝利を挙げた。前回の完封も7月。そして高校時代は夏の甲子園でエースとして日本一に輝いた。「夏はオレの季節」。そう言っても過言ではない。今月のオールスターに初めて選出された。球宴に向けて、夏男は上昇気「竜」だ。
七夕にホーム名古屋であった広島戦。「中日の彦星左腕」が躍動した。初回、いきなり二塁打を喫した。しかし慌てない。
次打者のバントを、小笠原投手がつかむと、すかさず三塁へ。走者がアウトとなり波に乗る。まさに「天は自ら助くる者を助く」。後続をショートゴロの併殺に抑えて、無失点で切り抜けた。
直後の攻撃で味方打線が2点を先制してくれた。小笠原投手の勢いが増す。二回の投球は、きっちり三者凡退に。三回も3人をピシャリ。
走者を出してもピンチにしない。四回にセンター前ヒットを許したが、次打者をショートゴロの併殺に。七回は先頭打者に四球を与えたが、直後にサードゴロの併殺。走者をためずに、スイスイ。相手のスコアボードに「0」を連ねていく。
九回は広島の堂林翔太選手が先頭打者として打席に立った。2009年に中京大中京高(愛知)が日本一となった時のエースだ。
2015年に東海大相模(神奈川)のエースとして、夏の全国制覇を成し遂げた小笠原投手。これぞ「高校日本一」対決。
小笠原投手が3球三振に仕留めた。いずれも内角のナックルカーブ。一球も振らせることなくストライクアウト!「究極の夏男」に軍配が上がった。後続の2人も内野ゴロに打ち取って、5年ぶりの完封勝利を挙げた。
前回は2018年7月28日の巨人戦。2度の完封はいずれも7月。そして高校時代に夏の甲子園で日本一。夏になると、小笠原投手はマウンドできらめく。
この日は9回102球。許したヒットは3本のみ。スイスイとアウトを積み重ねて今季5勝目。6月に3連敗を喫したが、この完封劇で反転攻勢だ。
今年は初となるオールスターメンバーに選出された。7月に行われるゲームで「夏男」の好投が見られそうだ。
チームは先の巨人との3連戦で「3タテ」を食らった。ずるずると負け続けそうな嫌な流れを、小笠原投手のナイスピッチングで断ち切った。究極の夏男」がチームを救った。
夏が盛りを迎えていけば、小笠原投手も中日も上昇気「竜」だ!
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