隣の芝生は青く見える?パリーグが電光石火のビッグイニングで先勝。オリックスの中嶋監督「うらやましい」。オールスター初戦
隣の芝生は青く見える?プロ野球オールスターが開幕し、パリーグが先勝した。初回に電光石火のビッグイニングで、セリーグを圧倒した。パリーグを指揮したオリックスの中嶋聡監督は「うらやましい」と複雑な心境。初回の猛攻で5安打を浴びせた選手たちは、いずれもオリックス以外の選手たちだったからだ。ただリーグ戦を振り返ると…。
名古屋で行われた第1戦。初回のビッグインニングは鮮やかすぎた。パリーグ先頭の外崎修太選手(西武)がレフトへのヒットで出塁。さらに近藤健介選手(ソフトバンク)がライトへのヒットで続いた。
ここで日本ハムの松本剛選手(日本ハム)がライトへタイムリーヒットを放ち1点を先制。さらに柳田悠岐選手(ソフトバンク)がセンター前に弾き返すタイムリーで1点を追加した。
怒涛の4連打にセリーグ先発の村上頌樹投手もとまどったはずだ。パリーグの奴らはすごすぎる。
ようやく1死となったのも束の間、6番栗原陸矢選手(ソフトバンク)の2点タイムリーが飛び出した。オリックスの頓宮裕真選手のショートゴロの間に1点追加し、ツーアウト。
この回、パリーグは5安打などで4点を奪う電光石火のビッグイニングを作った。この5安打はオリックス以外の選手が放った。中嶋監督が他チームの選手たちを「うらやましい」と思うのも分からないではない。
ただ、この試合に途中から出場したオリックスの杉本裕太郎選手は2打数2安打と気を吐いた。
リーグ戦を振り返ると、オリックス打線が際立っている。チーム得点320はリーグトップ。300点台もオリックスのみ。チーム打率でも2割5分4厘もリーグトップなのだ。
この試合、投手陣もパリーグが圧倒した。先発の佐々木朗希投手(ロッテ)は1回無失点で2奪三振。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを世界一に導いた剛腕が球宴でも輝きを放った。
しかし「日本のエース」ともいえるオリックスの山本由伸投手も黙ってない。同じくWBC世界一メンバーだ。この日は二回のマウンドに上がると、二塁打1本許したものの、ピシャリと無失点に抑えた。
五回には山﨑福也投手、六回も山﨑颯一郎投手が無失点のピッチング。いずれもオリックス勢だ。
今季の前半戦、パリーグの防御率でもオリックスは2位と安定。失点261はリーグ最少だ。
投打に充実しているオリックスが前半戦を首位で折り返した。2位ロッテに3.5ゲーム差をつけて優位に立っている。
パリーグの他チームの監督からしたら、オリックスの中嶋監督を「うらやましい」と言いたくなるはずだ。
昨季日本一に輝き、今季もリーグトップに立っているオリックス。好調をキープしていても、指揮官にとっては、隣の芝生は青く見えるのかもしれない。
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