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映像翻訳者が厳選! グッドバイブスな洋画 #4 『ブロードウェイと銃弾』 (1994)【いまここの閃き】
◎「○○じゃないほう」のウディ・アレン作品ウディ・アレンの映画と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか。私と同世代の映画ファンならこんな声が聞こえてきそうです。「小難しくてわかりずらい」「アレンの演じる主人公がいつも愚痴ばっかり言ってる」「とにかくみんなよくしゃべる」などなど……。
たしかに彼の作品には、自身がユダヤ系であることへのこだわりや、フロイトやニーチェ、カントの影響が色濃く出ていると
映像翻訳者が厳選! グッドバイブスな洋画 #3 『ギルバート・グレイプ』 (1993)【80億分の1の役割】
◎2大俳優の若々しい演技が光る秀作いまではハリウッドのベテラン俳優であるジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが、30年ちかく前に『ギルバート・グレイプ』で共演していたのは奇跡かもしれません。当時まだ若手だった2人の演技を超えた純粋な姿には、いまでも胸を打たれます。
メガホンをとったスウェーデン出身のラッセ・ハルストルム監督は、第60回の米国アカデミー賞のときに、スウェーデン語の作品『マイ・
映像翻訳者が厳選! グッドバイブスな洋画 #2 『ガタカ』 (1997)【誰もが価値マックス】
◎いまだに輝きを失わない珠玉のSF映画『ガタカ』はニュージーランド出身の監督、アンドリュー・ニコルの長編デビュー作として1997年に制作されました。派手なCGシーンなどいっさいない作品でありながらSFの傑作との呼び声が高く、2011年にはNASAが選んだ「現実的なSF映画」の第一位にも輝いています。私もこの企画を始めるとき「これは絶対にはずせない!」と真っ先にこの作品を候補にあげていました。
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映像翻訳者が厳選! グッドバイブスな洋画 #1 『人生はビギナーズ』 (2010) 【本当のことはわからない】
◎名優に導かれてこのブログで紹介する記念すべき1作めを何にしようかとあれこれ迷っていた2021年の2月、ネットのニュースで、クリストファー・プラマーが91歳で天国に召されたことを知りました。その瞬間「ああ、最初はこの作品ってことだな」と背中を押された気がしたのです。
クリストファー・プラマーといえばやはり『サウンド・オブ・ミュージック』で演じたトラップ大佐が真っ先に思い浮かびます。ミュージカル映